NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 7646-85-7
名称 塩化亜鉛
物質ID m-nite-7646-85-7_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - エアゾール製品でない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
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- - 不燃性(ICSC(2002))。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
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- - 不燃性(ICSC(2002))。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC(2002))。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
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- - 水溶解度:432 g/100 g(25℃)very good(ICSC(2002))という情報があり、水と激しく反応しないことが認められている。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 所定の試験によるデータがなく分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 無機物質である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50=1,100 mg/kg bw(EU-RAR(2004), DFGOT vol.18(2002))、LD50=350 mg/kg bw(EPA Pesticides(1992))より区分4とした。

平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、旧分類の根拠であるIUCLIDの結果は「LDLo」であったため不採用とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験で、背部皮膚に本物質0.5 mL(脱イオン水での1%懸濁液)を開放および閉塞適用した結果、いずれも全例(4/4)に重度の刺激性がみられた。開放適用の試験では、表皮及び真皮浅層に、錯角化症、角化亢進、炎症性変化、濾胞上皮の棘細胞増生がみられ、閉塞適用の試験ではさらに、赤斑及び潰瘍もみられた(EU-RAR(2004))。EU-RAR(2004)には、「ECクライテリアでは、本物質は皮膚腐食性物質に分類されている」と記載されており、「この試験結果はガイドライン準拠によるものではないが、「classification and labeling(R34)」を正当化する」と結論している。本物質は、EU DSD分類において「R34」、EU CLP分類において「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。
平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
事故で眼に濃縮塩化亜鉛のばく露を受けたヒトの報告が2例ある(EU-RAR(2004))。浮腫に次いで永続的な角膜瘢痕化に至り、回復に6~28週を要したとの記述(EU-RAR(2004))、「本物質は腐食性物質である」との記述に基づき区分1とした。
平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - ヒトではんだ液による職業性喘息が報告されている(DFGOT vol.18(2002))が、塩化アンモニウムにもばく露されているので原因不明。よって、データ不足のため分類できないとした。


平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、塩化亜鉛について、マウスを用いたin vivo骨髄染色体異常試験で陽性知見が報告されているものの、より高用量を用いた硫酸亜鉛によるマウスあるいはラットの染色体異常試験、小核試験、優性致死試験では陰性であること、及び、亜鉛化合物の生物活性は亜鉛陽イオンによると考えられることから、証拠の重みづけに基づき、塩化亜鉛がin vivo 遺伝毒性物質とはみなされていない(EU-RAR(2004))。なお、in vitroでは、細菌を用いる復帰突然変異試験で陰性、ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験で陰性、極めて高用量によるヒトリンパ球を用いた小核試験で陽性と報告されている(NITE初期リスク評価書(2008)、EU-RAR(2004)、EHC(2001))。なお、旧分類ではラットおよびマウスを用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)を陽性としているが、今回は EU-RAR(2004)、EHC(2001)で信頼性に疑問を呈しているため陽性と判断しなかった。

平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - 米国EPAによりIに分類されている(IRIS(2005))ことに基づき、分類できないとした。
平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、マウスを用いた生殖毒性試験において生殖毒性(妊娠率、産児数、出生率の低下)が認められたが、雌親動物が10例中2~5例死亡し、肝臓及び脾臓重量の減少が見られる母動物毒性が顕著なため、(NITE 初期リスク評価書(2008))分類の根拠としなかった。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトにおいて、塩化亜鉛のヒュームによる吸入ばく露で、一過性の気道刺激性症状から重度の呼吸器障害(慢性病変)をきたすことが報告されている(NITE初期リスク評価書(2008))。また、軍人が訓練中に塩化亜鉛に吸入ばく露され、重度の急性呼吸不全(ARDS)をきたし死亡例が生じたとの報告(PATTY(6th, 2012))、同じく吸入ばく露により、間質性肺線維症を生じ、呼吸不全により死亡した例など、致死的な呼吸器障害例も見られるとの記述から、区分1(呼吸器)に分類した。旧分類で標的臓器とされた「肝」、「膵」についてはEHC 221(2001)に該当する知見は確認できなかった。また、他の評価書(EU-RAR(2004)、NITE初期リスク評価書(2008)など)にもこのような記述がないため、標的臓器から削除した。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。旧分類に用いたDFGOT vol.18(2002)のマウスのデータは塩化亜鉛単体による吸入ばく露データではなく、ヘキサクロロエタン、硝酸カリウム、酸化亜鉛などを含む多種混合物での吸入ばく露データであり、分類根拠として採用するのは適切ではない。その他の評価書(NITE初期リスク評価書(2008)、EU-RAR(2004))にもZnCl2単体による信頼性のある反復ばく露のデータはない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
珪藻類(ニッチア)による72時間EC50=0.065 mg Zn/L(本物質換算値: 0.135 mg/L)(EHC 221, 2001、NITE初期リスク評価書, 2008)であることから、区分1とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
金属化合物で水中での挙動が不明であり、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC = 15.6 μg Zn/L(本物質換算値: 32.5μg/L)(EU-RAR, 2010)から、区分1とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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