項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 77-58-7 |
名称 | ジブチルスズ=ジラウラート |
物質ID | m-nite-77-58-7_v2 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | 可燃性(ICSC(J)(1995))を有するが所定の試験データがなく分類できない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 金属(Sn)を含むが、水溶解度3 mg/L(25℃)(SRC PhysProp(Access on July. 2012))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素(Sn)と結合しているが、データがなく分類できない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 | P301+P310 P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値として3件のデータ[175 mg/kg(環境省リスク評価 第8巻(2010))、45 mg/kg、243 mg/kg(以上2件 EHC 15(1980))]が報告され、内1件が区分2、2件が区分3に該当することから、該当数の多い区分3とした。 なお、健康有害性に関しては、加水分解生成物の「ID427 ジブチルスズオキサイド(CAS 番号 818-08-6)」も参照のこと。 |
平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | ウサギのLD50値は >2000 mg/kg(環境省リスク評価第8巻(2010))に基づき、JIS分類基準区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
マウスの2時間ばく露によるLC50値は0.15 mg/L(4時間換算値:0.075 mg/L)(環境省リスク評価 第8巻(2010))に基づき、区分2とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度(0.0008 mg/L)より高いので、ミストまたは粉塵による試験とみなした。 |
平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 | P302+P352 P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
ウサギの皮膚に500 mgを24時間適用した試験で、中等度の刺激(moderate irritation)との結果(HSDB(2010))に基づき区分2とした。なお、List 3の情報として、ウサギの皮膚に500 mg適用したドレイズ試験で、刺激性は重度(severe)との記載(RTECS(2011):元文献 National Technical Information Service.: OTS0555424)がある。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
ヒトで眼を刺激し、眼に入ると発赤を生じるとの記載(環境省リスク評価 第8巻(2010))に加え、ウサギの眼に100 mgを適用した試験で、中等度の刺激(moderate irritation)との結果(HSDB(2010))に基づき、区分2Aとした。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
警告 |
H341 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(5)より、本物質の胃内加水分解物のジブチルスズジクロリドの知見を考慮し、区分2とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。旧分類からEU CLPでGHS区分2に分類されたため、生殖細胞変異原性項目のみ見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、ラットの大脳皮質細胞を用いた7週間反復経口投与コメットアッセイ試験において、陽性の報告がある(CLH Report (2014)、ECHA RAC Opinion (2015))。 (2)In vitroでは、細菌を用いた4つの復帰突然変異試験結果は全て陰性であった(CLH Report (2014)、ECHA RAC Opinion (2015)、MOE初期評価 (2018))。 (3)本物質の胃内加水分解物であるジブチルスズジクロリド(DBTC、CAS番号 683-18-1)についてin vivoでは、マウスの骨髄を用いた2つのin vivo小核試験(OECD TG 474、GLP)において陽性及び陰性の報告があるが、いずれも却下する理由がなく、陽性結果を採用した(CLH Report (2014)、ECHA RAC Opinion (2015))。 (4)DBTCについてin vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞を用いた遺伝子突然変異試験では陽性及び陰性の結果が、また、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験では陽性の結果が得られている(CLH Report (2014))。 (5)EUは本物質について、in vitro実験より酸性の胃内で加水分解されDBTCとなることが示唆されたことから、経口経路でのばく露ではDBTCのデータも考慮し、Muta. 2(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2021))に分類している(CLH Report (2014)、ECHA RAC Opinion (2015))。 【参考データ等】 (6)本物質の代謝物質であるDBTCに関して、現行分類は、本邦では区分2(政府によるGHS分類結果:2016年分類)、EUではMuta. 2(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2021))に分類している。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、有機スズ化合物はACGIH(2001)の発がん性評価でA4に分類されている。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
ラットの妊娠8日目に本物質51 mg/kgを経口投与した試験で、母動物の体重、生存、ならびに生存胎仔数への影響はみられなかったが、胎仔で下顎裂、下唇裂、舌小帯短縮や舌裂、脳ヘルニアなどの外表系奇形、下顎骨固定不全、頭蓋骨形成不全、癒合肋骨等の骨格系奇形の有意な増加が認められた(環境省リスク評価 第7巻(2009)および第8巻(2010))。以上より、親動物での一般毒性が現われていない用量で催奇形性が示されたことから、区分1Bとした。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
雄ラットの15日間反復経口投与試験(0、17.5 mg/kg/day)で、17.5 mg/kg/day群で20%の動物が死亡し、肝ミクロソーム酵素活性の低下やヘムオキシゲナーゼ活性の有意な上昇、および肝細胞の変性がみられた(環境省リスク評価 第7巻(2009)および第8巻(2010))。また、ウサギの6週間反復経口投与試験(0、15、25、40 mg/kg/day)では、25 mg/kg/day以上の群の全数、15 mg/kg/day群の1/3匹が死亡し、25 mg/kg/day群でLDH の上昇、25 mg/kg/day以上の群でGOT、トリグリセライド、総コレステロールの上昇、40 mg/kg/day群でGPTの上昇がみられた(環境省リスク評価 第7巻(2009)および第8巻(2010))。以上より、ラットではガイダンス値区分1に相当する17.5 mg/kg/day(90日換算:2.92 mg/kg/day)で肝細胞のミクロソーム酵素活性の変化および肝細胞の変性、ウサギではガイダンス値区分2に相当する25 mg/kg/day(90日換算:11.5 mg/kg/day)以上、または40 mg/kg/day(90日換算:18.5 mg/kg/day)群で、肝機能の悪化を示すGOT、GPT、LDHなどの上昇が認められたことから、区分1(肝臓)とした。 |
平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間LC50=0.66mg/L(ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1とした。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
信頼性のある慢性毒性データは得られていない。急速分解性がなく(難分解性、BOD:50%(既存点検, 1985))、急性毒性区分1であることから区分1とした。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 | 平成24年度(2012年度) | ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009) |
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