NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 7727-54-0
名称 ペルオキソ二硫酸アンモニウム
物質ID m-nite-7727-54-0_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 爆発性に関わる「隣接した酸素原子」を含むが国連危険物輸送勧告がクラス・分類5.1III(国連番号1444(ICSC, 2001))で区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 国連危険物輸送勧告がクラス・分類5.1III(国連番号1444(ICSC, 2001))で区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 爆発性に関わる「隣接した酸素原子」を含むが国連危険物輸送勧告がクラス・分類5.1III(国連番号1444(ICSC, 2001))で区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性の無機化合物。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性の無機化合物。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 固体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分3


警告
H272 P370+P378
P210
P220
P280
P501
国連危険物輸送勧告がクラス・分類5.1、容器等級 III(国連番号1444(ICSC, 2001))で区分3。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機化合物。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットを用いた経口投与試験(OECD TG 401、GLP)のLD50値495 mg/kg(雌)(SIDS(2005)、NICNAS(2001)、IUCLID(2000))から区分4とした。
なお、EU分類はXn; R22(EU-Annex I)であり、区分3-4に相当する。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットを用いた経皮投与試験(OECD TG 402、GLP)のLD50値>2,000 mg/kg(SIDS(2005)、NICNAS(2001)、IUCLID(2000))から区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義上の固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - ラットを用いた4時間吸入暴露試験(OECD TG 403、GLP)のLC50値は>2.95 mg/L(SIDS(2005)、NICNAS(2001)、IUCLID(2000))である。固体より、粉塵基準を適用すると、区分を特定できないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
動物については、非希釈液をウサギに塗布した4時間皮膚刺激性/腐食性試験(OECD TG 404、GLP)で、「紅斑/浮腫の平均スコア値は0」(SIDS(2005))、「24時間以内に消失する浮腫がみられた」(NICNAS(2001))旨の記述がある。ヒトについては、本物質の5%水溶液を適用したパッチテスト、本物質の17.5%水溶液を4時間適用した試験でいずれも「刺激性あり」(SIDS(2005))の旨の記述がある。SIDS(2005)は結論として、ウサギについては「slightly irritating」としているが、ヒトについては本物質の5%以上の水溶液で「can cause skin irritation」と記述している。以上より区分2とした。
なお、EU分類はXi; R36/37/38(EU-Annex I)であり、区分2-3に相当する。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
動物については、ウサギを用いたDraize試験(OECD TG 405、GLP)で、「適用後48時間の間は結膜炎の症状がslight to mildで認められた」(SIDS(2005))旨の記述がある。また、同じ試験について、「結膜炎および虹彩炎がslight to mild で認められた試験結果より、文献の著者は『本物質は眼刺激性である』と結論している」(NICNAS(2001))旨の記述もある。以上より区分2Bとした。
なお、EU分類はXi; R36/37/38(EU-Annex I)であり、区分2に相当する。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 区分1


危険
H334 P304+P340
P342+P311
P261
P284
P501
ヒトについては、in vivo 免疫学的試験(皮膚プリック試験)で「製造工場従業員の52人中3人が本物質のみに陽性、2人が類縁物質のペルオキソニ硫酸ジカリウム(CAS No. 7727-21-1、以降ジカリウム塩と記述する)のみに陽性、3人が本物質とジカリウム塩両方に陽性であった。陽性結果と肺機能のわずかな低下には相関傾向がみられた」(SIDS(2005))旨の記述がある。また、SIDS(2005)では、美容師に職業性喘息の報告もあり、「ヒトでの試験報告は、本物質が職業暴露で呼吸器感作性物質であることを示す」と結論している。以上より、区分1とした。
なお、EU分類はXi; R42/43(EU-Annex I)であり、区分1に相当する。また、ドイツMAKリストの表示はSah(ACGIH-TLV/BEI(2005))である。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
動物については、モルモット20匹を用いたmaximization試験(OECD TG 406)で、「経皮では陰性ではあるが、皮下では20匹とも陽性なので疑わしい」(SIDS(2005))旨の記述がある。ヒトについては、パッチテストで「美容師の49人中12人が陽性であった」(SIDS(2005))旨の記述があり、さらに、美容師に職業暴露として、「湿疹、皮膚病、吹き出物がみられた」(SIDS(2005))、「アレルギー性皮膚炎がみられた」(NICNAS(2001))旨の記述があり、SIDS(2005)は「ヒトでの試験報告は、本物質が職業暴露で皮膚感作性物質であることを示す」と結論している。以上より、区分1とした。
なお、EU分類はXi; R42/43(EU-Annex I)であり、区分1に相当する。また、ドイツMAKリストの表示はSah(ACGIH-TLV/BEI(2005))である。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vitroの変異原性試験(チャイニーズハムスター線維芽細胞を用いた染色体異常試験、ネズミチフス菌と大腸菌を用いたAmes試験)でそれぞれ「陰性」(SIDS(2005)、NICNAS(2001))との記述があるが、in vivo試験のデータがないので分類できない。
なお、類縁物質であるペルオキソニ硫酸ジナトリウム(CAS No. 7775-27-1)では、in vivoの変異原性試験(マウス赤血球を用いた小核試験)、in vivoの遺伝毒性試験(ラット肝細胞を用いたUDS試験)でそれぞれ「陰性」(SIDS(2005)、NICNAS(2001))との記述がある。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データが不足しているので分類できない。
なお、雌マウスを用いた51週間経皮投与試験について「本物質には皮膚がんプロモーター活性はない」(SIDS(2005))旨の記述と、「本物質に起因する皮膚がん形成のデータはあるが、試験群の規模が小さく、投与方法がガイドラインに沿ったものではないため、最終的な結論を下すことはできない」(NICNAS(2001))旨の記述がある。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットを用いた生殖/発生毒性スクリーニング試験(OECD TG 421、GLP)において、「最高用量である 250 mg/kg まで受精能、受精率、胎児異常、胎児生存率、精子形成、精子形成周期に影響はみられなかった」(SIDS(2005))旨の記述がある。しかし、この試験では児動物の催奇形性のデータが不十分である。他の試験データもないため、分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)



警告
H371
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 401、GLP)で、「振戦、流涎、流涙、蒼白、自発運動の低下、運動失調が認められた。これらの症状は、生存動物においては5日以内に回復した」(SIDS(2005))旨の記述がある。この影響は区分2のガイダンス値の範囲内で見られた。また、ラットを用いた4時間吸入暴露試験(GLP)で、「呼吸困難がみられた」(SIDS(2005))旨の記述がある。結論として、「本物質は職業暴露で気道刺激性であることを示す」(SIDS(2005))旨の記述もある。以上より、区分2(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)とした。
なお、ICSC(2001)には、「短期暴露の影響 : ・・・気道を刺激する。粉塵を吸入すると、喘息様反応を引き起こすことがある」旨の記述がある。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(呼吸器系)


警告
H373 P260
P314
P501
動物については、ラットを用いた13週間吸入暴露試験(OECD TG 413、GLP)において、区分1のガイダンス値の範囲内で、「雌でラ音の増加、呼吸数の増加」(SIDS(2005))が、区分2のガイダンス値の範囲内で、「雌でヘモグロビン値およびヘマトクリット値の増加、気管の炎症、雄雌でラ音の増加、呼吸数の増加、体重減少、体重増加抑制、摂餌量の減少、肺の絶対および相対重量の増加、脳の相対重量の増加、気管支の炎症、気管支内の過度の粘液分泌、重大な症状として肺胞組織球症」(SIDS(2005))がみられた旨の記述がある。以上より、区分2(呼吸器系)とした。
なお、ICSC(2001)には、「長期または反復暴露の影響 : 反復または長期の吸入により、喘息を引き起こす」旨の記述がある。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
魚類 (ニジマス)96時間LC50 =76.3 mg/L (OECD SIDS: 2005)であることから、区分3とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、無機化合物につき環境中動態が不明であるが、藻類 (ムレミカヅキモ)の72時間NOEC (バイオマス)= 39.2 mg/L (OECD SIDS: 2005)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、無機化合物につき環境中動態が不明であるが、魚類 (ニジマス)96時間LC50 =76.3 mg/L (OECD SIDS: 2005)であることから、区分3となる。
以上の結果から、区分3とした。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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