NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 7782-41-4
名称 フッ素
物質ID m-nite-7782-41-4_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性 (ICSC (J) (2001)) である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分1


危険
H270 P370+P376
P220
P244
P403
本物質は ISO 10156-2017 に記載されている酸化性ガスである。UNRTDGでは圧縮されているものがUN 1045、クラス 2.3、副次5.1、8。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 圧縮ガス


警告
H280 P410+P403 沸点-188.13℃、臨界温度-129℃ (HSDB (Access on August 2017)) であることから圧縮ガスとした。UNRTDGでは圧縮されているものがUN 1045、クラス 2.3、副次5.1、8。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットの1時間吸入ばく露試験のLC50値として、185 ppm (4時間換算値: 92.5 ppm) (ATSDR (2003)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分1とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
本物質は強度の皮膚刺激性物質であるとの記載 (ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (2003)) や、ヒトにおいて本物質濃度95~100 ppm (150~300 mg/m3) の場合に皮膚刺激性を示したとの記述 (PATTY (6th, 2012)) がある。また、ウサギを用いた皮膚刺激性試験で剃毛した背部にガス状の本物質を0.2秒間ばく露することにより、周囲に紅斑のある直径約1/4インチの虚血部分が生じた。虚血部分は4日以内に皮膚脱落を伴う皮膚表面の痂皮となったが、正常な表皮に回復したとの記載 (ATSDR (2003)) がある。よって、区分2とした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Corr. 1A に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on July 2017))。今回の調査で入手した情報を基に区分を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ヒトの眼に対して、本物質濃度67~100 ppmで強い眼刺激性 (very irritating) を示したとの記載、本物質濃度100 ppm (155 mg/m3) で著しい (marked) 刺激性を示したとの記載 (PATTY (6th, 2012))、本物質は強度の眼刺激性を示すとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から、区分2Aとした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。
  なお、食品安全委員会はフッ素の遺伝毒性について、哺乳類培養細胞を用いたin vitro試験では弱い陽性結果が得られているが、in vivoのDNA損傷試験では総合的に判断して陰性であり、生体にとって特段問題となる遺伝毒性はないと考えられるとしている (食品安全委員会清涼飲料水評価書 (2012))。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、ラットに本物質を18 ppmで5週間吸入ばく露した結果、精巣の変性がみられたとの報告 (ATSDR (2003)、PATTY (6th, 2012)) があり、旧分類ではこれを根拠に区分2とされたが、特定標的臓器 (反復暴露) の項の分類に利用すべき情報であると判断し、採用しなかった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器、肝臓、腎臓)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトでは、高濃度の本物質の吸入ばく露により、発熱、咳、胸の圧迫感、ラ音、チアノーゼを生じる場合があるとの報告があり、これらの症状は遅延性肺水腫の発症を示すものであると記載されている (EHC 36 (1984))。実験動物ではラット及びマウスの5~60分の単回吸入ばく露試験において、肺のび漫性のうっ血、呼吸困難、刺激性、肺胞壊死を生じるとの報告、マウスの5~60分の単回吸入ばく露試験において肝臓では凝固壊死、門脈周囲の出血、び漫性の混濁腫脹、腎臓では腎皮質の局所性凝固壊死、皮質及び髄質の局所性リンパ球浸潤が認められたとの報告がある (以上ATSDR (2003))。これらの実験動物に対する影響は、60分のばく露ではLC50値以下の50~116 ppm (4時間換算値: 25~58 ppm) 付近で認められ、区分1の用量に相当する。したがって、区分1 (呼吸器、肝臓、腎臓) とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(骨、歯、呼吸器、生殖器(男性))


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトについては、本物質に関する情報はないが、無機のフッ化物の職業ばく露によるフッ素沈着症に関連する骨の病変の報告がある (ACGIH (7th, 2001))。また、フッ化物は有益あるいは有害な歯科的及び骨格的影響の両方がヒトにおいて観察されている。 フッ化物は齲蝕の有病率を低下させることが示されており、特定の条件下では、骨粗鬆症の治療に使用されている。 しかしながら、過剰のフッ化物はまた、歯科的フッ素症をもたらし、高齢者又は骨格フッ素症における骨折の有病率の増加をもたらし得るとの記載がある (ATSDR (2003))。
  実験動物については、ラット、ウサギ、イヌを用いた5週間吸入毒性試験において、区分1のガイダンス値の範囲内である2 ppm (90日換算: 0.7 ppm) 以上でラットでは影響がみられず、ウサギでは軽度の気管支の炎症、イヌでは肺の出血、水腫、18 ppm (90日換算: 6 ppm) でラットでは重度の肺刺激性、精巣の変性、ウサギでは肺の出血がみられている (ATSDR (2003))。
  以上より、区分1 (骨、歯、呼吸器、生殖器 (男性)) とした。
  なお、ヒトへのフッ化物の影響を分類根拠としたことから旧分類と分類結果が異なった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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