NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 78-92-2
名称 2-ブタノール
物質ID m-nite-78-92-2_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - エアゾール製品でない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点24℃ (closed cup) (ICSC (2005)) に基づいて区分3とした。なお、国連分類1120、クラス3、PGⅢである。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
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-
- - 発火点が406℃ (ICSC (2005)) であり、常温で発火しないと考えられる。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
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- - データがなく分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、2,193 mg/kg (SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003))、4,400 mg/kg (ACGIH (7th, 2002))、6,500 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003)、ACGIH (7th, 2002)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987)、EHC 65 (1987)) との報告に基づき、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 2,000mg/kg との報告 (SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003)) に基づき、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットのLC50値 (4時間) として、8,000-16,000 ppm (25-49 mg/L) との報告 (SIDS (2009)
ECETOC JACC (2003)) に基づき、区分4とした。なお、LC50値の最低値は飽和蒸気圧濃度 (16,782 ppm) の90% (15,1038 ppm) より低く、LC50値の最大値は飽和蒸気圧濃度の90%より高くなっているが、試験は飽和蒸気によって行われたとの記載 (SIDS (2009)) に基づき、ppmを単位とする基準値を適用した。新たな情報源 (SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003)) を追加し、区分を見直した。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
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-
- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404) において、一次刺激性スコアは0であり、刺激性はなしとの報告 (SIDS (2012)、ECETOC JACC (2003)) や、皮膚に対して刺激性なし (EHC 65 (1987)、ACGIH (2002)、DFGOT vol. 19 (2003)) 又はごくわずかな刺激性を示すとの記載 (PATTY (6th, 2012)) がある。以上の結果から、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405) において、中等度の結膜炎症、虹彩の一過性障害、角膜混濁がみられ、1匹で7日目に症状が回復しなかったことから腐食性ありとの記載されている (SIDS (2009)、DFGOT vol. 19 (2003))。本物質についてSIDS (2009) は「中等度から重度の刺激性」、DFGOT vol.19 (2003) では「刺激性物質又は腐食性物質」と判断している。また、本物質の蒸気は眼に対して強い角膜障害を引き起こすとの記載 (産業衛生学会許容濃度の提案理由書 (1987)) や中等度の刺激性を持つとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。以上の結果より、「腐食性」との記載があるものの、1匹の報告であることや、21日後の回復性について不明であること、さらに各評価書では中等度から重度の刺激性と判断されていることから、区分2Aとした。なお、本物質はEU DSD分類で「Xi; R36」、EU CLP分類で「Eye Irrit.2 H319」とされている。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
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- - モルモットを用いた感作性試験 (OECD TG 406、GLP適合) において、感作性はみられなかったとの報告があり、陽性対照群 (DNCB) に対する反応も妥当であった (SIDS (2009))。SIDS (2009) では本物質は非感作性物質であると結論付けている。また、他の感作性試験 (フロインド完全アジュバント試験、マキシマイゼーション試験) においても供試した20匹で感作性はみられなかったとの報告がある (SIDS (2009)、DFGOT vol. 19 (2003))。以上の結果から区分外とした。旧分類に記載されたヒトのデータは詳細不明な情報であるため削除し、動物試験の情報をもとに区分を変更した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003)、PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol. 19 (2003)、NTP DB (Access on September 2014))。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットを用いた経口経路 (飲水) での2世代生殖毒性試験において、極めて高用量 (3,000 mg/kg/day) で親動物にストレスに起因した軽度の毒性がみられたが、生殖能には影響がなく、最小限の影響 (出生児の発育遅延) のみが認められた (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2009)、DFGOT vol. 19 (2003)、ECETOC JACC (2003)、IRIS (2003)、ACGIH (7th, 2002))。
一方、 ラットを用いた吸入経路での催奇形性試験において、母動物毒性 (昏睡、体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量 (7,000 ppm) において、生存胎児数の減少、吸収胚の増加、胎児体重の減少がみられたが催奇形性はみられていない (PATTY (6th, 2012)、SIDS (2009)、DFGOT vol. 19 (2003)、ECETOC JACC (2003)、IRIS (2003)、ACGIH (7th, 2002))。したがって、区分2とした。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性、麻酔作用)


警告
H335
H336
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質は、気道刺激性がある (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987)、ACGIH (7th, 2002)、DFGOT vol. 19 (2003)、EHC 65 (1987)、SIDS (2009))。ヒトにおいては、高濃度で頭痛、吐き気、めまい、深い麻酔作用がある (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987)、ACGIH (7th, 2002)、DFGOT vol. 19 (2003)、EHC 65 (1987))。
実験動物では、ラット、マウスの高濃度の吸入ばく露で、歩行異常、運動失調、虚脱、呼吸数減少、昏睡、衰弱など中枢神経系抑制ないし深い麻酔作用の報告がある (SIDS (2009)、ECETOC JACC (2003)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2002)、DFGOT vol. 19 (2003)、EHC 65 (1987)) が、高濃度における麻酔作用と判断した。 
以上より、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。

平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - ヒトでの反復ばく露による知見はない。実験動物でも分類に利用可能な標準的な反復投与毒性試験報告はない。したがって、データ不足のため分類できない。
ただし、ラットを用いた2世代生殖毒性試験において、F1世代に離乳後12週間経口 (飲水) 投与した結果、20,000 ppm の濃度で腎臓に軽微な影響 (尿細管の変性、円柱、再生など) がみられ、NOAELは10,000 ppm (1,500-1,771 mg/kg/day 相当 (ECETOC JACC (2003))) であるとの記述がある (ECETOC JACC (2003)、SIDS (2009)) ことから、経口経路では毒性は低いと考えられる。また、吸入経路ではマウスに本物質蒸気を20,000 ppm (62 mg/L) の高濃度で、117時間 (約5日間) 吸入ばく露した結果、死亡例はなく、麻酔作用がみられた (ECETOC JACC (2003)、ACGIH (7th, 2001)) との記述がある。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 4227 mg/L、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 3670 mg/L (いずれもSIDS, 2002)であることから、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度=181000mg/L、PHYSPROP Database, 2009)、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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