NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 80-26-2
名称 テルピネオール酢酸エステル
物質ID m-nite-80-26-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 区分4の上限である93℃とのデータがあるが、93℃超のデータが同数あり、平均値が93℃超となるので、区分に該当しないとする。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は284℃ (ECHA (Accessed Sep. 2020))であり常温で発火しないと考えられる。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:約 5,075 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4)より、観察期間の7日間では刺激性影響が回復せず、14日後の回復性を判断できないため、分類できない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、7日観察)において、全例で7日後まで紅斑及び浮腫が持続した(紅斑・痂皮スコア:1.7/2/2、浮腫スコア:1/2/2)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
(2)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、7日観察)において、全例で7日後まで紅斑及び浮腫が持続した(紅斑・痂皮スコア:2/2/2/2、浮腫スコア:3/2/2/2)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
(3)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、7日観察)において、7日後に1例では刺激性影響が回復したが、3例では刺激性影響が持続した(紅斑・痂皮スコア:2/1.7/2/1.3、浮腫スコア:2/1/0.7/0.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
(4)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404相当、GLP、半閉塞、4時間適用、7日観察)において、7日後まで3例でごく軽微な影響が持続し、全例で落屑がみられた(24/48/72時間後の紅斑スコアの全例平均:1.75、24/48/72時間後の浮腫スコアの全例平均:1)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ニワトリ摘出眼球を用いたin vitro試験(OECD TG 438、GLP)において、最高平均角膜厚増加率は75、120、180分後の4%(ICEクラス:Ⅰ)、最高平均角膜混濁度は120、180、240分後の1.2(ICEクラス:Ⅱ)、処理から30分後の平均フルオレセイン染色スコアは0.7(ICEクラス:Ⅱ)であり、3つの指標の組み合わせは2xⅡ,1xⅠ(区分に該当しない結果)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)マウス(n=5/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)は1.3(25%)、2.2(50%)、2.4(100%)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)細菌復帰突然変異試験(OECD TG 471、GLP)において、陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2020)、RIFM Hazard Assesment Report for Terpinyl acetate (Accessed Sep. 2020))。
(2)ヒトリンパ球を用いたin vitro小核試験(OECD TG 487、GLP)において、陰性の報告がある(RIFM Hazard Assesment Report for Terpinyl acetate (Accessed Sep. 2020))。

【参考データ等】
(3)構造関連物質のテルピネオール(CAS番号 8000-41-7)のヒトリンパ球を用いた染色体異常試験(OECD TG 473、GLP)、α-テルピネオール(CAS番号 98-55-5)のマウスリンパ腫L5178Y 細胞を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG 490)において、陰性の報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)ラットを用いた混餌投与による亜急性毒性試験(20週間)において、繁殖能に対する影響はみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2020))。
(2)本物質の関連物質のテルピネオール(CAS番号 8000-41-7)を被験物質としたラットを用いた強制経口投与による反復投与/生殖発生毒性スクリーニング併合試験(OECD TG422、GLP、少なくとも5週間(雄)、交配2週間前から哺育6日まで(雌))において、750 mg/kg/dayで親動物に体重低値、肝臓、腎臓等への影響、妊娠不成立(雌全例)、重度の精巣毒性(精子数の減少又は精子の完全欠損、精細管の萎縮・変性、精子の多核巨細胞、精細管の変性)(雄)がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2020))。
(3)テルピネオールの精巣毒性について、経口投与方法を比較した試験の結果、混餌投与で最大10,000 ppmを投与した場合より、強制経口投与(750 mg/kg/day)した場合の方が明らかに強いことが示された。混餌投与群では精子運動能の軽度低下がみられた程度であったが、強制経口投与では精子運動能低下、精巣上体内精子数の減少及び異常形態精子頻度の増加、精巣及び/又は精巣上体における組織及び精子の変性が顕著に認められた(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお経口経路に関して、(1)は症状がみられた用量は不明である。

【参考データ等】
(1)ラットを用いた強制経口投与による単回経口投与試験において、抑うつ、痩せ、眼と鼻周囲のプロフィリン様沈着物がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
(1)より、経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による20週間経口投与試験において、10,000 ppm(400 mg/kg/day、区分該当しない範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
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-
H402 P273
P501
魚類(ファットヘッドミノー)を用いた急性毒性試験結果(REACH登録情報, 2021)では曝露濃度11 mg/Lにおける死亡率が45%であることから、専門家判断に基づき区分3相当の毒性を有すると判断し、区分3とする。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 3.2 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分に該当しないとなるが、急性毒性は区分3であることから、区分3とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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