NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 86-50-0
名称 ジチオりん酸O, O-ジメチル-S-[(4-オキソ-1, 2, 3-ベンゾトリアジン-3(4H)-イル)メチル](アジンホスメチル)
物質ID m-nite-86-50-0_v1
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 分子内に酸素および爆発性に関連する原子団を含み、酸素収支が-30.25で>-200、したがって火薬類に分類される可能性があるがデータが無く分類できない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含み、自己反応性に関連する原子団を含まないが、データが無く分類できない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水と反応しない(Weiss(2nd、1985))。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状態の物質に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分2


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットのLD50値が31件(4.4、4.6、5.6、7.4、11、12.2、13、19.5 mg/kg(ACGIH(2002))、4.4、4.6、6.4、6.4、6.7、7.1、9.1、9.7、9.7、10、11、12.8、15.6、16、16.75、17.25、19、19、24、25、25.4、26、mg/kg(JMPR 818(1991))、16 mg/kg(EHC 63(1986)])あり、4件が区分1、27件が区分2に該当している。したがって最も該当数の多い区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P352
P361+P364
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P405
P501
ラットのLD50値が8件(155、170、220、220 mg/kg(ACGIH(2002))、90、225、2500、5000 mg/kg(JMPR 818(1991)))あり、3件が区分2、3件が区分3、2件が区分外に該当している。したがって区分2と3が同数であることから、危険性の高い区分2とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットの4時間のLC50値(0.107 mg/L、0.155 mg/L(PATTY(5th, 2001))、0.132 mg/L、0.155 mg/L(JMPR 818(1991)、0.132 mg/L、0.152 mg/L(ACGIH(2002)))に基づき区分2とした。なお、融点72-73℃(Merck(14th、2006))より、常温で固体であることから試験は粉塵で実施されたと推定した。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた2試験において、刺激性なし(ACGIH(2002)、JMPR 818(1991))との結果に基づき区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた試験で、「Caused no significant reaction.」(JMPR 818(1991))または「slightly irritating」(IUCLID(2000))と記載されていることに基づき区分2Bに分類した。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
モルモットを用いた試験が2種の試験法により実施され、Maximization法で陽性率95%(JMPR 818(1991))、Buehler法では陽性率約50%(JMPR 818(1991))であり、両試験法とも感作性示したことに基づき、区分1とした。なお、EU分類ではT、R43に分類されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - マウスの腹腔内(JMPR 255(1973))または経口投与(JMPR 818(1991))による優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)、およびマウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(ACGIH(2002))でいずれも陰性結果に基づき区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、Ames試験で陰性(ACGIH(2002))、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陽性(JMPR 818(1991))、SCEアッセイで陰性(JMPR 818(1991))などの報告がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - ACGIHでA4に分類されている(ACGIH(2002))ことに基づき区分外とした。なお、Osborne-MendelラットおよびB6C3F1マウスを用いた80週間の経口ばく露による発がん性試験において、ラット雄では甲状腺と膵臓ランゲルハンス島の腫瘍発生により証拠不十分ながら発がん性が示唆されたが、ラット雌およびマウスの雌雄では発がん性の証拠は認められていない(NTP TR 69(1978))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ウサギの器官形成期に経口投与による試験で、母獣に振戦、運動失調、コリンエステラーゼ阻害などの一般毒性影響が認められる用量で、着床前胚喪失の有意な増加・着床後胚喪失の増加・胎仔生存率の有意な減少などが認められた(ACGIH(2002))ことに基づき、区分2とした。なお、ラットの経口投与による二世代試験でも、母獣の死亡率増加や体重減少などの一般毒性影響が認められる用量で胎仔の生存率の減少(ACGIH(2002))などが報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトではアジンホスメチルの濃縮液を手にこぼし、視覚障害、頭痛、胸部ひっ迫、腹部痙攣などの有機リン中毒の症状を呈した症例報告がある(ACGIH(2002))。さらに、ラットに経口投与により、3~6 mg/kg以上でコリンエステラーゼ活性の阻害と神経行動学的影響の増強が見られ、6~12 mg/kgでは高い死亡率が見られたと報告されている(ACGIH(2002))ことから、区分1(神経系)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ラットに13~16週間の経口ばく露により、3~6 mg/kg/day以上の用量で流涎、流涙、筋の振戦、束収縮などコリン作動性の反応または症状とともに、赤血球および脳のコリンエステラーゼ活性の顕著な阻害が見られ、動物の死亡も発生している(PATTY(5th, 2001)、ACGIH(2002)、JMPR 111(1968))。一方、果樹園でのアジンホスメチル散布者が主に経皮吸収により血液コリンエステラーゼ活性の阻害を示した事実が複数報告されている(ACGIH(2002))。以上の結果より、ラットの経口ばく露試験ではガイダンス値範囲区分1に相当する用量でコリン作動性症状や死亡を伴うコリンエステラーゼ活性の阻害が見られたこと、かつ、果樹園での作業におけるばく露によりヒトで血液コリンエステラーゼ活性の阻害を示した複数の報告に基づき区分1(神経系)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(ミシッドシュリンプ)での96時間LC50 = 0.00029 mg/L(ECETOC TR91, 2003)であることから、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急性毒性区分1であり、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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