NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 87-66-1
名称 ピロガロール
物質ID m-nite-87-66-1_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - 可燃性 (ICSC (J) (1999)) との情報があるが、データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、800 mg/kg (雌) (PATTY (6th, 2012)) 及び1,270 mg/kg (雄) (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分4とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 2,100 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。なお、旧分類が用いたHSDB (2003) の情報は現行のHSDB (Access on June 2017) には記載されておらず、確認できないため不採用とした。ガイダンスに従い、旧分類から区分を変更した。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ヒトにおいて軽度の皮膚刺激性があるとの複数の報告 (HSDB (Access on June 2017)) や、ウサギを用いた皮膚刺激性試験では一次刺激指数0.5であり、モルモットを用いた皮膚刺激性試験では軽度の刺激性との報告 (HSDB (Access on June 2017)、J. Am. Coll. Toxicol., 10 (1), 67-85 (1991)) から、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ヒトの眼において刺激性があるとの報告 (HSDB (Access on June 2017))、及びウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質の原末を適用した際に刺激性がみられたとの報告 (PATTY (6th, 2012)、J. Am. Coll. Toxicol., 10 (1), 67-85 (1991)) がある。これらより、区分2とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - ヒトにおいて本物質が感作性を示すとの複数の記載がある (HSDB (Access on June 2017)、J. Am. Coll. Toxicol., 10 (1), 67-85 (1991)) 一方で、感作性がないことを示す報告 (J. Am. Coll. Toxicol., 10 (1), 67-85 (1991)) や試験により結果が異なるとの報告 (PATTY (6th, 2012)) があり、分類できないとした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - In vivoでは、マウスの骨髄細胞及び末梢血を用いた小核試験で陰性 (NTP DB (Access on June 2017)、NTP TR574 (2013))、陽性の結果 (Review of Toxicological Literature (1998)) があるが、陽性の結果は用量依存性及び再現性が認められない。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (NTP DB (Access on June 2017)、NTP TR574 (2013))。以上より、ガイダンスに従い分類できないとした。
  なお、旧分類で区分2の根拠としたマウス骨髄細胞を用いた小核試験での陽性結果の記載 (HSDB (2003))は、HSDB (Access on June 2017) で確認できなかった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - ラット及びマウスに2年間経皮適用 (媒体: 95%エタノール) した発がん性試験において、ラットでは雌雄とも適用部位皮膚に過形成がみられたのみで腫瘍性変化は認められず、雌雄とも発がん性の証拠なしと結論された (NTP TR574 (2013))。一方、マウスでは雄で高用量群 (75 mg/kg/day) の2/50例に適用部位皮膚の扁平上皮乳頭腫がみられたことに基づき、発がん性の不確かな証拠とされ、雌では高用量群 (75 mg/kg/day) で適用部位皮膚に扁平上皮がんがみられたことに基づき、発がん性のある程度の証拠と結論された (NTP TR574 (2013))。この他、マウス又はウサギに生涯にわたり経皮適用した試験でいずれの動物種にも皮膚の腫瘍はみられなかったとの記述がある (PATTY (6th, 2012))。以上、本物質の発がん性は動物実験で陰性の結果が多いが、雌マウスへの経皮適用ではある程度の発がん性の証拠ありとのNTPの結論から、区分外とせず分類できないとした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6~15日) に強制経口投与 (媒体: プロピレングリコール) した発生毒性試験において、母動物に体重増加抑制がみられた高用量 (300 mg/kg/day) では胎児に軽微な影響 (体重低値及び吸収胎児数のわずかな増加) がみられただけで (PATTY (6th, 2012)、(原著確認) Picciano, J.C. et al. (1983): J. Am. Col. Toxicol., 2 (4), 325-333))、区分を付すに足る所見ではない。また、本物質の生殖能・性機能に関する情報がなく、データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)



危険
警告
H370
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ヒトでは本物質8 g又は15 gの経口摂取による中毒例が2例報告されている。前者は回復したが、後者は死亡し、中毒症状は嘔吐、体温低下、振戦、筋肉協調運動不能、反射の喪失、昏睡、窒息であったと報告されている (PATTY (6th, 2012))。また、本物質は鼻と喉を刺激し、咳と呼吸困難を起こすとの報告がある (HSDB (Access on June 2017))。実験動物では、ラットの単回経口投与試験において、チアノーゼ、活動低下、筋緊張低下、振戦、運動失調、流涙、流涎、立毛、体表面温度低下、円背位、四肢の蒼白化に加えて剖検所見では脾臓の暗色化と肥大、腎臓の暗色化、肝臓と肺の褐色化又は淡色化が認められたとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。これらの症状がみられた用量の詳細な記載はないが、LD50値である800~1,270 mg/kg付近の区分2範囲と考えられる。以上の情報を総合すると、本物質は中枢神経系を標的臓器とし、また気道刺激性を有すると考えられる。したがって区分1 (中枢神経系)、区分3 (気道刺激性) とした。
  なお、旧分類は、本物質がヒトで消化器の刺激、腎臓と肝臓の損傷、溶血、痙攣や循環虚脱を起こす可能性があるとのHSDB (2003) の記載に基づいて、中枢神経系に加えて消化器系、循環器系、腎臓、肝臓、血液系も標的臓器としていたが、循環器系への影響は中枢神経系への影響の二次的なものである可能性があり、消化器系への影響は本物質の刺激性によるものと考えられる。また、腎臓、肝臓、血液系への影響に関しては、HSDB (Access on June 2017) に記載された情報は詳細が不明で根拠として不十分であり、他に根拠となる情報もないため、これらの臓器も標的臓器から除外した。したがって旧分類から分類結果を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。
  なお、実験動物について、ラット、マウスを用いた14週間反復経皮投与毒性試験、2年間反復経皮投与毒性試験が実施されている。いずれの試験においても適用部皮膚に刺激に起因した所見 (適用部皮膚の過形成・過角化・炎症等) が、14週間試験では区分2のガイダンス値の範囲内から、2年間試験では区分1のガイダンス値の範囲内からみられているが、その他標的臓器と関連する所見は認められていない (NTP TR574 (2013))。
  
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - 信頼性のある急性毒性データが得られていない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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