項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 89-61-2 |
名称 | 1, 4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン |
物質ID | m-nite-89-61-2_v2 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない |
- |
- | - | 分子内に爆発性の原子団(N-O)を含み、酸素収支の計算値が-96であるが、データがなく分類できない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 分子内に爆発性の原子団(N-O)を含むが、データがなく分類できない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点が465℃(ICSC(J)(2008))で70℃を超えている。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
- |
- | - | 炭素、水素以外の元素(窒素)と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値は、1000 mg/kg、1210 mg/kg(環境省リスク評価vol.6(2008))、2503 mg/kg(SIDS(1996))、1000-2503 mg/kg(NITE初期リスク評価書No.46(2008))であり、区分4に該当するデータが最も多いことから、区分4とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | ラットLD50値>2000 mg/kg(OECD TG402、GLP)(NITE初期リスク評価書No.46(2008))に基づき、区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | ウサギを用いた皮膚刺激性試験(4時間適用)(OECD TG404、GLP)において、皮膚表面の乾燥のみで刺激性はみられない(NITE初期リスク評価書No.46(2008))ことから、区分外とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG405、GLP)において刺激性はみられず(NITE初期リスク評価書No.46(2008))、SIDS(1996)においても「本物質はウサギの眼に対し刺激性は無かった」と記載されていることから、区分外とした。なお、他のウサギを用いた眼刺激性試験において中等度の刺激性(72時間後には刺激性はみられない)が1匹の動物で見られた」(ドレイズ試験)(NITE初期リスク評価書No.46(2008)、BUA No.65(1991))との記載がある。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 化学プラントの労働者31人(対照群として一般人5人)によるパッチテストにおいて、0.1%で3人、0.5%で6人、1.0%で9人に紅斑がみられた(一般人ではいずれの濃度でも紅斑なし)との報告があるが、「この報告のみからアレルギーに関する影響を評価することはできない。」(NITE初期リスク評価書No.46(2008))との記載があり、モルモットを用いたマキシマイゼーション法による試験(GLP)においては、感作性は認められず(NITE初期リスク評価書No.46(2008))、分類できないとした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | in vivoおける試験データがなく、分類できないとした。なお、in vitroにおいては、エームス試験で複数の陽性結果があるが(厚労省報告(access on Oct. 2009)、NITE初期リスク評価書No.46(2008))、チャイニーズハムスターV79細胞を用いた染色体異常試験及びHGPRT試験は陰性であり(NITE初期リスク評価書No.46(2008))、チャイニーズハムスター培養細胞(CHL/IU)を用いた染色体異常試験の陽性結果(厚労省報告(access on Oct. 2009))は「細胞毒性により染色体を観察できた細胞数がかなり少なく、結果の信頼性は低い」との記載がある(NITE初期リスク評価書No.46(2008))。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、動物種2種に悪性腫瘍を含む明らかな発がん性の証拠が認められたこと及び(3)より健康障害防止指針(がん原性指針)の対象物質であることを重視し、区分1Bとした。旧分類からIARC及び日本産業衛生学会の分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による2年間がん原性試験において、雄に肝細胞腺腫及び肝細胞腺腫と肝細胞がんを合わせた発生の増加、ジンバル腺腺腫の発生増加、腎臓腫瘍(腎細胞腺腫と腎細胞がんを合わせた発生)の増加、皮膚腫瘍の増加、雌にも子宮腫瘍(乳頭状腺腫と腺がんを合わせた発生)、乳腺の腺がんの発生増加がみられた。(厚労省委託がん原性試験結果 (2003)、IARC 123 (2020))。 (2)マウスを用いた混餌投与による2年間がん原性試験において、雄に肝細胞がんと肝芽腫、雌に肝細胞腺腫と肝細胞がんの発生増加がみられた(厚労省委託がん原性試験結果 (2003)、IARC 123 (2020))。 (3)本物質は厚生労働省化学物質による健康障害防止指針(がん原性指針)の対象物質である(令和2年2月7日付け健康障害を防止するための指針公示第27号)。 (4)国内外の評価機関による発がん性分類として、IARCではグループ2B(IARC 123 (2020))、日本産業衛生学会では第2群B(許容濃度等の勧告 (2020):2019年分類)にそれぞれ分類している。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
ラットを用いた経口投与簡易生殖毒性試験(OECD TG421、GLP)において、親動物に一般毒性(流涎など)がみられる用量の1例に死亡仔のみの出産がみられ、これについて「被験物質が周産期の母動物に対して影響を及ぼした結果と推測された。」(厚労省報告(access on Oct. 2009))との記述があり、区分2とした。なお、発情回数、交尾率、受胎率、妊娠期間、黄体数、着床痕数、着床率、出産率、総出産仔数、分娩率、死産仔数、新生仔数、出生率および性比、哺育4日の剖検に影響はみられなかった。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液系)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H370 H336 |
P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
経口経路では、ラットを用いた試験において用量2503 mg/kg(LD50値)で平衡感覚の喪失がみられ、ネコを用いた試験において用量25 mg/kg群以上でメトヘモグロビンの形成と軽度のチアノーゼ、用量250 mg/kgで平衡感覚の喪失、腹臥がみられている(いずれもNITE初期リスク評価書No.46(2008))。経皮経路では、ラットを用いた試験において用量2000 mg/kgで自発運動の減少がみられている(BUA No.65(1991))。以上より、分類は区分1(血液系)、区分3(麻酔作用)とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(血液系)、区分2(神経系、肝臓、腎臓) |
危険 警告 |
H372 H373 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
ラットを用いた経口投与試験(簡易生殖毒性試験(OECD TG421、GLP))において、用量200 mg/kg(90日換算値:91.1 mg/kg)で「自発運動の低下、後肢の伸展、よろめき歩行、腹臥あるいは横臥、呼吸緩徐、斜頸」(厚労省報告(access on Oct. 2009))、ラットを用いた28日間経口投与試験(OECD TG407、GLP)において、用量250 mg/kg(90日換算値:77.8 mg/kg)で「肝臓重量及びビリルビン値の増加、肝細胞肥大、精巣への影響(精上皮の壊死、無精子症、精子形成抑制)」(SIDS(1996))、ウサギを用いた21日間経口投与試験において、用量50 mg/kg(90日換算値:11.7 mg/kg)で「腎臓で中等度の影響(混濁腫脹、うっ血)」(NITE初期リスク評価書No.46(2008)、環境省リスク評価vol.6(2008))、ウサギを用いた15日間経皮投与試験において、用量100 mg/kg(90日換算値:16.7 mg/kg)以上で「赤血球数およびヘモグロビン量の減少、脾臓の髄外造血亢進、鉄色素の沈着」(NITE初期リスク評価書No.46(2008))等の記述があることから、神経系、肝臓、腎臓、血液系が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、神経系、肝臓、腎臓に関して区分2、血液系に関して区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。以上より、分類は区分1(血液系)、区分2(神経系、肝臓、腎臓)とした。なお、ラットを用いた28日間経口投与試験(OECD TG407、GLP)において、用量250 mg/kg(90日換算値:77.8 mg/kg)で「精巣への影響(精上皮の壊死、無精子症、精子形成抑制)」(SIDS(1996))が見られているが、生殖毒性が区分2に分類されている事からここでは分類しなかった。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
魚類(コイ)の96時間LC50 = 0.118 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008)から、区分1とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
急性毒性区分1であり、急速分解性がない(BODによる分解度:4%(既存点検, 1995))ことから、区分1とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
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