NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 93-15-2
名称 4-アリル-1,2-ジメトキシベンゼン
物質ID m-nite-93-15-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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- - エアゾール製品でない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない
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-
- - 引火点が99℃ (密閉式、HSDB (Access on October 2016)) であり、区分外に該当する。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
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-
- - 不飽和結合 (オレフィン) を含むが、データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 空気、熱及び光に対して安定であるという情報 (HSDB (Access on October 2016)) より、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外と化学結合していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含んでいない有機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、1,179 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、区分4とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
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-
- - ウサギのLD50値として、> 2,025 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、区分外とした。新たな情報に基づき、区分を変更した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験において軽度の刺激性との記載 (PATTY (6th, 2012)) や、ラット及びマウスに対して刺激性なしとの報告 (NTP TR491 (2000)) がある。以上より、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験において軽度の刺激性との記載 (PATTY (6th, 2012)) や、ラット及びマウスに対して刺激性なしとの報告 (NTP TR491 (2000)) がある。以上より、区分2Bとした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、ボランティア25人に対するマキシマイゼーション試験において8%の本物質を適用した結果、感作性はみられなかったとの報告があるが (HSDB (Access on October 2016))、分類に用いるには不十分なデータと判断した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの末梢血を用いた小核試験で陰性、マウス肝臓のDNA付加体形成試験で陽性である (NTP DB (Access on October 2016)、IARC 101 (2013))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性、陽性の結果、姉妹染色分体交換試験で陽性との報告がある (NTP DB (Access on October 2016)、NTP TR491 (2000)、IARC 101 (2013)) が、染色体異常試験及び姉妹染色分体交換試験の結果記載がくい違っており、陽性と判断する妥当性がない。in vivo体細胞遺伝毒性試験で陽性結果が認められているが、in vitro変異原性試験での陽性知見がないため、ガイダンスの区分2に相当しないと判断した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラット及びマウスに2年間強制経口投与した発がん性試験において、ラットでは雌雄に肝臓腫瘍 (肝細胞腺腫、肝細胞がん、肝胆管がん) 及び腺胃の神経内分泌腫瘍の頻度の増加が、雄には加えて悪性中皮腫、腎臓の腺腫、乳腺の線維腺腫、皮下の線維腫に有意な増加が認められた。マウスでは雌雄に肝臓腫瘍 (肝細胞腺腫、肝細胞がん、肝芽腫、肝胆管がん) の頻度増加が認められ、雄の腺胃にみられた神経内分泌腫瘍も投与による影響と考えられた (NTP TR491 (2000))。NTPはラット、マウスともに明らかな発がん性の証拠があり、発がん分類をRに分類した (NTP RoC (13th, 2014))。同様に、IARCもヒトでの発がん性情報はないが、実験動物では発がん性の十分な証拠があるとして、グループ2Bとした (IARC 101 (2013))。以上、IARCの分類結果からは区分2相当となるが、NTPデータを詳細に検討した結果、専門家判断として本項は区分1Bが妥当と判断した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物ではラット、マウス、ウサギを用いた腹腔内又は静脈内への単回投与実験で本物質が一時的な睡眠導入や正向反射の消失を起こすことが報告されている (PATTY (6th, 2012))。経口・経皮・吸入以外の経路であるが、明らかに麻酔作用を示すため、区分3 (麻酔作用) とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2 (胃、肝臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による14週間反復投与毒性試験で、区分2相当の100 mg/kg/day (90日間換算値: 78 mg/kg/day) 以上で血小板数増加、肝臓傷害を示すALT及びSDH (ソルビトール脱水素酵素)) 増加、肝臓重量増加、副腎皮質の肥大、顎下腺細胞質変性がみられ、マウスを用いた強制経口投与による14週間反復投与毒性試験で、区分1相当の10 mg/kg/day (90日間換算値: 7.8 mg/kg/day) 以上で精巣上体尾部及び精巣重量減少、区分2相当の30 mg/kg/day (90日間換算値: 23 mg/kg/day) 以上で肝臓重量増加、腺胃の病変 (萎縮、変性、壊死、水腫、有糸分裂の異常、胃底部の嚢胞性腺)、100 mg/kg/day (90日間換算値: 78 mg/kg/day) 以上で精子濃度減少が認められている (NTP TR491 (2000))。ラットを用いた強制経口投与による105週間反復投与毒性試験では、区分2相当の37 mg/kg/day 以上で肝臓の病変 (好酸性巣、混合細胞巣、肝細胞肥大及び卵円細胞過形成)、腺胃の病変 (神経内分泌細胞過形成、萎縮)、顎下腺細胞質変性、75 mg/kg/day 以上で肝臓の病変 (嚢胞性変性及び胆管増生) がみられ、マウスを用いた強制経口投与による105週間反復投与毒性試験では、区分2相当の37 mg/kg/day 以上で肝臓の病変 (好酸性巣、卵円細胞過形成、肝細胞肥大等)、腺胃の病変 (萎縮、肥厚、拡張)、75 mg/kg/day 以上で肝臓の病変 (肝細胞壊死、胆管増生) が認められている (NTP TR491 (2000))。
以上のうち、精巣については病理組織学的変化に乏しいこと、他の試験でみられていないことから標的臓器としなかった。また、ラットでみられた副腎皮質の肥大については長期の試験でみられていないこと、適応性の所見と考えられることから影響としなかった。顎下腺の細胞質変性は腺胃の障害に起因した影響と考えられていることから二次的影響とした。したがって、区分2 (胃、肝臓) とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
魚類(メダカ)96時間LC50 = 14 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分3とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:89%(既存点検, 1984))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 1.1 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 14 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)であるが、急速分解性があり(BODによる分解度:89%(既存点検, 1984))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 3.03(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外となる。
以上の結果から、区分外とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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