NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 96-09-3
名称 フェニルオキシラン(別名:スチレンオキシド)
物質ID m-nite-96-09-3_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
引火点76℃ (closed cup) (ICSC (2006)) に基づいて区分4とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 分子内に自己反応性に関連する原子団としてエポキシドを含むが、データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が498℃ (HSDB (Access on June 2020)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分4とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 2,000 mg/kg (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、GESTIS (Access on May 2020))
(2) ラットのLD50: 2,000~4,290 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020))
(3) ラットのLD50: 3,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2020))
(4) ラットのLD50: 3,000~4,290 mg/kg (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 930 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、ACGIH (7th, 2020))
(2) ウサギのLD50: 930 mg/kg (ACGIH (7th, 2020))
(3) ウサギのLD50: 930~1,184 mg/kg (厚労省リスク評価書 (Access on May 2020)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))
(4) ウサギのLD50: 935 mg/kg (GESTIS (Access on May 2020))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1) より、区分4とした。
なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。
ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (1.94 mg/L) よりも高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): 500 ppm (2.46 mg/L) (ACGIH (7th, 2020))
(2) 本物質の蒸気圧: 0.3 mmHg (20℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 1.94mg/L)
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 原液または1%溶液で中等度の刺激を生じる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、刺激性を示すと報告されている (ACGIH (7th, 2020))。
(3) 本物質へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質はヒト及び動物に対して中等度の刺激性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。

【参考データ等】
(5) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分2Aとした。

【根拠データ】
(1) 短期間のばく露では眼、皮膚を刺激し、眼の発赤、痛み、重度の熱傷、皮膚の発赤、熱傷がみられる (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) 本物質をウサギの眼に適用した眼刺激性試験で適用後24時間以上持続する角膜刺激性を示し、その影響は21日後までには消失した (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015)、REACH登録情報 (Access on July 2020))。
(3) 本物質へのばく露はヒトに対して皮膚及び眼刺激性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質へのばく露は重度の痛みを伴う刺激性を示すが、腐食性は示さない (GESTIS (Access on May 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 原液または1%溶液で中等度の刺激及び感作を生じ、蒸気へのばく露の方が液への接触よりも過敏性を生じやすい長期間または反復して接触することにより、皮膚が感作される可能性がある (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート (2005))。
(2) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) において感作性を示し、陽性率は60%と報告されている (ACGIH (7th, 2020))。
(3) ヒトにおいて本物質の蒸気あるいは液体との接触により皮膚感作性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) 本物質はモルモットにおいて皮内投与により感作性を示す (GESTIS (Access on May 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウスを用いた優性致死試験及びマウス/ハムスターの骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の報告がある。また、マウス/ハムスターの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及びラット/マウスの体細胞を用いたDNA損傷試験において陽性及び陰性の報告がある (IARC 121 (2019)、ACGIH (7th, 2020))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いた遺伝子突然変異試験、ヒトの末梢血及びほ乳類体細胞を用いた小核試験、ヒトの末梢血を用いた染色体異常試験及び姉妹染色分体交換試験において陽性の報告が複数ある (同上)。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
本物質へのばく露とヒトでの発がん性に関する十分な報告はない。(1) のIARCの最新の評価及びその根拠となった (2)~(4) の情報に基づき、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでグループ2A (IARC 121 (2019))、産衛学会で第2群A (産業衛生学会誌許容濃度の勧告 (1992年提案、2018年再検討))、ACGIHでA3 (ACGIH (7th, 2020))、NTPでR (Reasonably anticipated to be human carcinogens) (NTP RoC (14th, 2016))、EU CLPで1B (EU CLP分類 (Access on May 2020)) に分類されている。
(2) 雌雄のマウスに本物質を2年間強制経口投与した発がん性試験において、雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率、雄で肝細胞腺腫及びがんの合計の発生率の有意な増加が認められた (IARC 121 (2019))。
(3) 雌雄のラットに本物質を2年間強制経口投与した2つの発がん性試験において、いずれの試験でも雌雄で前胃の扁平上皮乳頭腫及びがんの発生率の有意な増加がみられ、1つの試験では雄で乳腺の良性腫瘍の発生率の有意な増加が認められた (IARC 121 (2019))。
(4) 本物質は求電子剤であり、ヒトにおいてDNA付加物を形成し、遺伝毒性があるという強い証拠がある。 このメカニズムはヒトにおいても機能する (IARC 121 (2019))。

令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1) より、母動物に死亡がみられているものの例数が不明であるが、胎児に重篤な影響 (着床前胚損失の増加) がみられていることから、ガイダンスに従い区分2とした。

【根拠データ】
(1) 雌ラットの妊娠前の3週間、妊娠前の3週間及び妊娠1日目から19日目まで、あるいは妊娠1日目から19日目まで本物質蒸気を吸入ばく露した試験において、300 ppm (1,470 mg/m3) では、全母動物がばく露日に死亡した。100 ppm (490 mg/m3) では、母動物毒性 (死亡 (例数記載なし)、体重増加抑制のみられる用量で、着床前胚損失の増加、胎児の体重と長さの減少、及び胸骨と後頭骨の骨化遅延の発生率の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。

【参考データ等】
(2) 雌ウサギの妊娠1~24日に吸入ばく露した発生毒性試験において、母動物毒性 (死亡(4/24例)) がみられる用量で、着床後胚損失の増加がみられている (IARC 60 (1994)、MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。なお、IARC 60 (1994) では、母動物毒性は24例中19匹が死亡した最高用量のみにみられたとしている。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (呼吸器)、区分3 (麻酔作用)



危険
警告
H370
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分1 (呼吸器)、区分3 (麻酔作用) とした。新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 気道への直接接触により重度の損傷を生じるおそれがある (ACGIH (7th, 2020))。
(2) ヒトが大量ばく露を受けた場合、気道刺激性、中毒性肺水腫、吐き気、中枢抑制を生じる可能性がある (GESTIS (Access on August 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4) より、経口経路では区分に該当しないに分類される。しかし、他の投与経路のデータがないため分類できないとした。なお、旧分類の分類根拠であるヒトのデータについては確認できず、動物実験のデータを元に分類し、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた強制経口投与による24週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、最低用量の180 mg/kg/day (90日換算: 144 mg/kg/day、区分2超) で肝細胞過形成と腎尿細管変性、1,500 mg/kg/day (90日換算: 1,200 mg/kg/day、区分2超) 以上で死亡率増加、死亡例で前胃の基底細胞過形成、過角化症、肝臓の病変及び腎尿細管上皮変性または壊死がみられている (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(2) マウスを用いた強制経口投与による20週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、600 mg/kg/day (90日換算: 480 mg/kg/day、区分2超) 以上で前胃の基底細胞過形成、過角化症及び肝臓の過形成がみられている (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(3) ラットを用いた強制経口投与による52週間反復投与毒性試験及びマウスを用いた強制経口投与による20週間反復投与毒性試験 (3日/週投与) において、区分2あるいは区分2超の用量で前胃の病変がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015))。
(4) ラット、マウスを用いた強制経口投与による104週間反復投与毒性試験では、区分2超の用量で体重増加抑制、生存率低下がみられている (MOE初期評価第4巻:暫定的有害性評価シート(2005))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1) より、動粘性率は20℃で1.9 mm2/secと算出され、40℃の動粘性率が14 mm2/s以下であるが、その他の情報は得られなかった。

【参考データ】
(1)動粘性率が20℃で1.9 mm2/s (20℃での粘性率1.99 mPa・s (HSDB (Access on July 2020)) と密度 1.05 g/cm3 (HSDB (Access on July 2020)) から算出)である。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 1.9 mg/L(MOE既存点検結果, 2002)であることから、区分2とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる2週間分解度:81%(METI既存点検結果, 1988))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.14 mg/L(MOE既存点検結果, 2002)から、区分3となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ヒメダカ)の96時間LC50 = 8.8 mg/L(MOE既存点検結果, 2002)であるが、急速分解性があり(BODによる2週間分解度:81%(既存化学物質安全性点検データ, 1988))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = 1.61(SRC PhysProp Database))ことから、区分に該当しないとなる。
以上の結果を比較し、区分3とした。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


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