NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 97-23-4
名称 2,2'-ジヒドロキシ-5,5'-ジクロロジフェニルメタン(別名:ジクロロフェン)
物質ID m-nite-97-23-4_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は700℃であり(GESTIS(Access on Aug. 2012))、常温で発火しないと考えられる。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素を含まず、酸素および塩素を含む有機化合物であるが、この酸素および塩素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は、1506 mg/kg(雄)および1683 mg/kg(雌)(HSDB(2006))に基づき区分4とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギの皮膚に0.5 mLを24時間適用した試験において、24時間~72時間の観察で紅斑/痂皮のスコアが1~0、浮腫のスコアが0、皮膚一次刺激指数(PII)は0.5であり、本物質は皮膚一次刺激物質ではなかった(HSDB(2006))との評価結果に基づき区分外とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギの結膜嚢に0.1 gを適用した試験において、極度の角膜混濁、重度の結膜発赤、中等度~極度の浮腫、眼瞼の水疱、血管新生、軽度~重度の排出物、血性排出物、眼周辺の脱毛が認められ、虹彩炎は極度の角膜混濁のため点数化できなかったと記載されている(HSDB(2006))。また、ウサギの結膜嚢に0.1 mLを適用した別の眼刺激性試験でも、24時間~3日の観察期間で角膜混濁、虹彩充血、重度の結膜刺激が観察されている(HSDB(2006))。以上の結果から、眼に強い影響、特に角膜に強い傷害が生じていることから区分1とした。なお、EU分類ではXi; R36(EC-JRC(ESIS)(Access on Aug. 2012))である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
本物質は接触アレルギー物質の一つとしてリストアップされ、皮膚炎、発疹、潰瘍などの皮膚病変を有する患者に対するパッチテストで、被験者15人中4人に陽性反応が認められた(HSDB(2006))。10年に及ぶうっ血性潰瘍の病歴を持つ56歳女性がパッチテストで重度の紅斑、浮腫、小胞形成を示した事例、また、4年間治癒しないままうっ血性皮膚炎と外傷性潰瘍を有する67歳女性がパッチテストで紅斑、浮腫、水疱反応を示し陽性であった事例の報告(HSDB(2006))がある。以上リスト2の情報であるが、ヒトでの症例報告が複数あることから区分1とした。また、モルモットを用いた皮膚感作性試験では陽性および陰性の両方の結果がある(HSDB(2006))。なお、本物質は光パッチテストのため一連の光アレルギー物質の中にリストアップされ、光感作性を示唆する病歴のある被験者352人のに行ったパッチテストでは、13人が本物質に陽性反応を示した(HSDB(2006))と報告されている。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としてエームス試験で陽性の結果(NTP DB(1988))が得られている。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - データ不足。なお、本物質で治療されたかなりの割合の患者に仙痛、下痢、嘔気が現れ4~6時間持続、時に嘔吐を起こし、さらに共通の症状として倦怠がみられる(HSDB(2006))。また、無鉤条虫、小型条虫、回虫が寄生した57人の患者の治療に本剤を使用し、副作用として便通促進がみられ、うち15%が嘔気、食欲不振、腹痛を示したと報告されている(HSDB(2006))が、そのため投与を中止する必要はなかったと記述されている(HSDB(2006))ので、症状は軽微とみなされ分類の根拠としなかった。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - ラットの90日間混餌投与試験において、本物質投与に関連付けられる変化として、0.5%(250 mg/kg bw/day)群で尿細管のネフローゼと拡張を伴った限局性間質性腎炎、および好酸性円柱がみられたが、0.2%(100 mg/kg bw/day)群では認められなかった(HSDB(2006))。この腎臓の変化の発現用量はガイダンス値範囲を超えており、ガイダンス値範囲上限に相当する100 mg/kg/dayで認められていないので、経口投与に関しては区分外に相当するが、他経路のデータがないため特定標的臓器毒性(反復ばく露)の分類としては「分類できない」とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(カイアシ類)による48時間EC50=0.05mg/L(HSDB, 2006)であることから、区分1とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1983))、魚類(ファットヘッドミノー)による33日間NOEC=0.154mg/L(AQUIRE, 2012)から、区分2となる。
慢性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD0%(既存点検, 1983))、甲殻類(カイアシ類)による48時間EC50=0.05mg/L(HSDB, 2006)であることから、区分1となる。
以上の結果を比較して、区分1とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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