NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 97-99-4
名称 テトラヒドロフルフリルアルコール
物質ID m-nite-97-99-4_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
引火点が84℃(Merck No. 9213)であることより、93℃以下、60℃以上である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が282℃(HSDB(2003)で70℃超である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットの試験において、2000 mg/kgで死亡なし[OECD TG 423](厚労省報告(2008))の記述から区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLC50(6hr)= 52.8 mg/L(4hr換算値79.2 mg/L)(SIDS(2005))に基づき区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
モルモットおよびヒトを用いた試験の結果がいずれも中等度の刺激性(moderately irritating)」記述されている(SIDS(2005),PATTY(5th, 2001))ことから区分2とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた複数の試験において、刺激性なし(not irritating)、刺激性(irritant)、中等度~重度の刺激性(moderate to severe irritation.)との結果が得られている(SIDS(2005))。また、ヒトでの情報は乏しいが一つの文献では眼に対し強い刺激物として言及している(SIDS(2005))。以上の結果および情報を総合して区分2Aとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vitro変異原性試験(エームス試験、染色体異常試験)の陰性結果(SIDS(2005))のみで、in vivivoのデータがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より親動物の一般毒性影響において受胎能及び性機能への有害影響と胚/胎児毒性がみられ、(2)より母動物毒性の生じない用量で統計学的有意差はないものの外表奇形(索状尾)がみられ、また、母体に重篤な毒性のみられない1つ上の用量では早期全胚吸収がみられた。以上、母体毒性のない用量から発生影響がみられたことから、区分1Bとした。新たな情報源を利用し区分を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、生殖毒性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた強制経口投与による生殖発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421、GLP、投与期間:雄:交配14日前から計47日間、雌:交配14日前から哺育4日までの42~52日間)において、親動物に全身毒性(体重増加抑制、摂餌量減少、自発運動亢進/低下、脾臓の被膜の炎症等)が生じる高用量(150 mg/kg/day)で、性周期の延長傾向、妊娠期間の延長、出産率の低下がみられ、出生児には新生児数・出生率の顕著な減少(生後4日に1腹4例のみ生存)がみられた。さらに、最高用量(500 mg/kg/day)では、雄に精巣・精巣上体への影響(重量減少、精巣精細管萎縮及び間質細胞過形成、精巣上体管内精子減少等)、雌に性周期の延長がみられ、母動物に分娩がみられず、剖検により全母動物に全胚(胎芽)死亡・早期胚吸収がみられた(厚生労働省 既存点検結果 (年不詳)、SIAR (2005)、CLH Report (2011)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2018))。
(2)雌ラットを用いた強制経口投与による発生毒性の用量設定試験(n = 8匹/群、10~1,000 mg/kg/dayの5用量、妊娠6~15日)において、母動物には500 mg/kg/day以上で体重増加抑制と摂餌量減少、1,000 mg/kg/dayでは加えて全身症状(活動性低下、筋緊張低下、疼痛反応消失)がみられた。発生影響としては、母動物毒性がみられない100 mg/kg/dayで胎児体重の減少及び尾の異常(索状尾)の発生頻度増加が(母体4/8腹、胎児5/124例:統計的有意差なし)、500 mg/kg/day以上で早期全胚吸収がそれぞれみられた(SIAR (2005)、CLH Report (2011))。

【参考データ等】
(3)ECHA RAC(欧州化学品庁リスク評価委員会)は、(1)より妊娠及び分娩への影響と精巣毒性のいくつかの証拠に基づき、受胎能と性機能についてCategory 2への分類が妥当で、(2)より全胚吸収と胎児毒性に基づき、Category 1Bの基準を満たすと結論した(ECHA RAC Opinion (2012))。
(4)EUではRepr. 1Bに分類している(CLP分類結果 (Accessed Dec. 2021))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
DHP 13th(2002)にFatal dose: 2300 mg/kg, irritation: +, CNS effects: +とあり、ガイダンスの範囲値超で中枢神経系影響が示唆される。ラットに2000 mg/kg経口投与により、自発運動低下、筋緊張低下が投与後1時間以降に認められたが、翌日には回復していた(SIDS(2005))。また、2.38 mg/L/4hr(蒸気)の吸入ばく露により協調性消失、虚脱、血管拡張の症状が記述され(PATTY(5th, 2001))、マウスの急性毒性試験(LD50=2300mg/kg)で影響として麻酔性の記載があり(RTECS(2000))、吸入の急性症状で「めまい、し眠、意識喪失」の記載がある(ICSC(J)(1994))ことより区分3(麻酔作用)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(脾臓、精巣)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットに50~500 ppm(0.209~2.089 mg/L/6hr)を13週間吸入ばく露(蒸気)した2つの試験で、活動低下と間欠性全身痙縮が現れた後に運動亢進を示し、間欠性全身痙縮は用量依存的であったと述べられている(SIDS(2005))が、間欠性全身痙縮は1時間には目立たなくなる。500ppmは区分2のガイダンス値の上限をわずかに超えていることから、これらの神経毒性影響は重大な毒性影響とは思われない。ラットの28日間反復経口投与試験の結果として、150 mg/kg/day(90日補正用量:46.7 mg/kg/day)以上で脾臓の被膜炎症並びに精巣の精上皮細胞壊死が記述されている(厚労省報告(Access on May 2008))ことより区分2(脾臓、精巣)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
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-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 魚類(メダカ)の96時間LC50 > 100 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 92 mg/L、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間EC50 > 100 mg/L(いずれも環境省生態影響試験, 2002)から、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 難水溶性でなく(水溶解度>250g/L(SIDS, 2006))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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