NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 98-29-3
名称 t-ブチルカテコール
物質ID m-nite-98-29-3_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義による固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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-
- - 融点が140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義による固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の物質ではあるが、データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、2,820 mg/kg (NTP TOX-70 (2002)) の報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、630 mg/kg (NTP TOX-70 (2002)) の報告に基づき、区分3とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、試験の詳細は不明であるが、ウサギの皮膚刺激性試験 (24時間) において重度の皮膚刺激性が認められたとする記載や、ヒトに対して皮膚刺激性があるとの記載がある (NTP TOX-70 (2002))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、試験の詳細は不明であるが、ウサギの眼刺激性試験において重度の眼刺激性が認められたとする記載や、ヒトに対して眼刺激性があるとの記載がある (NTP TOX-70 (2002))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1A


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1Aとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。AICIS IMAP (2018)にて感作性知見が公表されたため、旧分類から皮膚感作性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)マウス(n = 4)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)は15.35(1%)、47.05(2.5%)、63.26(5%)、EC3値は1%未満と算出されたとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、EU REACH CoRAP (2019)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2021))。

【参考データ等】
(2)本物質の職業ばく露に関連した皮膚パッチテストにおいて、4/9名、5/8名、6/6名、4/40名、6/65名、3/29名及び13/259名で乾燥、紅斑、浮腫を伴う接触皮膚炎を生じたことから本物質は皮膚感作性を有すると報告された(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2021))。
(3)モルモット(n = 24)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:10%溶液)において、陽性率は7.5%溶液惹起群で83.3%(20/24例)、10%溶液惹起群で75%(18/24例)であったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、DFG MAK (2001)、REACH登録情報 (Accessed Nov. 2021))。
(4)DFGではShに分類されている。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - In vivoでは、ラット及びマウスの骨髄細胞を用いる小核試験で陰性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on June 2016))。以上より、ガイダンスに従い分類できないとした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラット、又はマウスに2年間混餌投与した発がん性試験において、雌マウスを除き雌雄ラット及び雄マウスの高用量群 (ラット: 4,000 ppm、マウス: 5,000 ppm) で前胃に腫瘍 (扁平上皮乳頭腫) が認められた (厚労省委託がん原性試験結果 (Access on May 2016))。また、ラットにイニシエーター (MNNG) を単回強制経口投与後に本物質を1年間15,000 ppm で混餌投与した試験において、前胃に乳頭腫、がんの発生がみられており、プロモーター活性を示すことが報告されている (NTP TOX-70 (2002))。
以上、実験動物2種で認められた腫瘍発生部位はヒトにはない前胃であり、良性腫瘍であることを踏まえ、本項は区分2が妥当と判断した。
なお、本物質は労働安全衛生法第28条第3項の規定に基いた健康障害を防止するための指針として公表された対象物質に該当する。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - ヒトに関する情報はない。
実験動物では、ラットを用いた混餌による14週間反復経口投与毒性試験が2つ実施されており、1つの試験では、区分2の範囲内である781 ppm群 (雌雄: 70 mg/kg/day) で前胃の過角化が認められている (NTP TOX-70 (2002))。また、別の試験では、区分2の範囲である1,600 ppm (雄: 93 mg/kg/day、雌: 107 mg/kg/day) で前胃上皮の過形成が認められている (厚労省委託がん原性試験結果 (Access on May 2016))。この前胃の過角化や過形成に関して、前胃に潰瘍や炎症がみられないことから刺激に起因したものではないと判断されている (NTP TOX-70 (2002))。
以上のように区分2の範囲内で前胃に影響がみられた。しかし、ヒトに前胃はないことから、分類できないとした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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