項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 98-56-6 |
名称 | p-クロロ-α, α, α-トリフルオロトルエン |
物質ID | m-nite-98-56-6_v2 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点47℃(closed cup)(GESTIS(Accessed Oct. 2018))に基づいて区分3とした。なお、UNRTDG分類はUN.2234、クラス3、PGⅢである。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 酸素を含まず、塩素及びフッ素を含む有機化合物であるが、この塩素、フッ素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外とした。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)のLD50:5,546 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) (2)ラット(雌)のLD50:7,270 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分外(国連分類基準の区分5又は区分外に相当)とした。なお、(2)は適用時間が5時間であることから、分類には用いなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:>2,000 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) 【参考データ等】 (2)ウサギのLD50:>3,300 mg/kg(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体である。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 |
警告 |
H332 | P304+P340 P261 P271 P312 |
【分類根拠】 (1)より、区分4とした。なお、試験条件において「aerosol」との記載されているが、飽和蒸気圧濃度(10,066ppm、74.3mg/L)90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):>32.03 mg/L(4,339 ppm)(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018)) |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分外(国連GHS分類区分3)とした。なお、(3)は根拠の詳細を確認できないため採用しなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(n=6)で本物質原液及び10%溶液(ごま油)を24時間閉鎖適用したところ、刺激性(紅斑+浮腫)スコア:1.9(原液)、0.4(10%溶液)が見られ、72時間では回復しなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 (2)ウサギを用いた皮膚刺激性試で本物質原液を24時間閉鎖適用したところ、皮膚刺激は限定的若しくは全くみられなかったとの報告がある(GESTIS(Accessed Nov. 2018))。 【参考データ等】 (3)本物質はヒトに対して皮膚刺激性を有するかもしれないとの報告がある(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分外とした。なお、(2)は希釈溶液の適用、(3)は根拠の詳細を確認できないため採用しなかった。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験で本物質原液を適用したところ、適用後24時間で軽微な刺激性がみられたが、72時間後には回復したとの報告がある(GESTIS(Accessed Nov. 2018))。 【参考データ等】 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験(FDA guideline(FEDERAL REGISTER vol.38 n.187, s.27019/1973)、n=6)で本物質10%溶液(ごま油)を24時間適用したところ、適用後24時間以降の刺激性(角膜、虹彩及び結膜)スコアは0(完全に回復した)との報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 (3)本物質はヒトに対して眼刺激性を有するかもしれないとの報告がある(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)マウスに対するLLNA試験(OECD TG429、GLP、n=4/群)で本物質(純度99.3%)、75%、50%、25%溶液(ジメチルホルムアミド)をそれぞれ適用したところ、刺激性指数(SI)7.3、6.9、8.1、1.1がそれぞれ得られ、感作性が見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Nov. 2018))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 In vivoでは(1)で陽性又は不明瞭、(2)で陰性の結果が得られている。(3)よりin vitroでは陰性の報告がより多くある。本物質のin vivoの変異原性について、明確に陽性と判断できず、ガイダンスに従い分類できないとした。 【根拠データ】 (1)マウスを用いた3ヵ月間吸入ばく露によるin vivo小核試験では、陽性(雄)、又は不明瞭(雌)な結果であった(NTP TR594(2018))。 (2)ラットを用いた強制経口投与によるin vivo染色体異常試験では陰性であった(NTP TR 594(2018)、HSDB(2011))。 (3)In vitroでは哺乳類培養細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性の結果が得られたが、細菌を用いた復帰突然変異試験、マウスリンフォーマ試験、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験では陰性であった (NTP TR 594(2018)、HSDB(2011))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より2つ以上の動物種で発がん性を示す十分な証拠があることから、区分1Bとした。旧分類からIARCの分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直したが分類結果に変更はない(2021年)。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた吸入ばく露による2年間発がん性試験(100~1,000 ppm)において、雌雄に甲状腺C-細胞腺腫発生率の有意な増加及びその傾向、雄に細気管支肺胞上皮がんの有意な増加傾向、雌に副腎髄質の良性褐色細胞腫発生率の有意な増加及びその傾向、C細胞腺腫またはがん(複合)の有意な増加傾向、子宮の腺がんと間質ポリープの増加傾向がみられたとの報告がある(IARC 125 (2020)、NTP TR594 (2018))。 (2)マウスを用いた吸入ばく露による2年間発がん性試験(100~400 ppm)において、雌雄に肝細胞がん及び肝芽腫発生率の有意な増加及びその傾向、肝細胞腺腫・肝細胞癌・肝芽腫の合計発生率の有意な増加及びその傾向、雌に肝細胞腺腫発生率の有意な増加及びその傾向、ハーダー腺の腺腫発生率の有意な増加及びその傾向がみられたとの報告がある(IARC 125 (2020)、NTP TR594 (2018))。 (3)国外の分類機関による既存分類として、IARCでは(2)、(3)の実験動物における癌の十分な証拠に基づきグループ2Bに分類している(IARC 125 (2020))。 【参考データ等】 (4)米国工場作業者の小コホートを対象とした疫学研究で、呼吸器がん及び胃がんの発生が高かったとの報告があるが、作業者は本物質のほか、多数の化学物質に複合ばく露されていた(NTP TR594 (2018))。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)のデータでは、ラットの生殖毒性試験ではF0親動物の生殖能への有害影響はなく、投与群のF1児動物に血液影響、体重増加抑制など一般毒性影響がみられている。しかし、このF1の一般毒性影響は親動物への投与による母体を介した影響でなく、離乳後の直接ばく露による影響の可能性があるため、生殖毒性影響の評価に利用できないものと考えられた。他に分類に利用可能なデータはなく、分類できないとした。 【参考データ等】 (1)ラットの雌雄F0親動物に交配4週間前から交配・妊娠期間を経てF1の離乳まで、最大45 mg/kg/dayを計76~83日間強制経口投与し、離乳後のF1には親と同一用量を90日間経口投与した。その結果、F1児動物に一般毒性影響(血液影響(赤血球数及びヘモグロビンの減少、MCVの増加)、肺の非腫瘍性病変、雌高用量群の体重増加抑制)がみられたが、F0親動物の繁殖指標(同腹児数、児生存率)は対照群より高く、受胎率に影響はみられなかった(NTP TR594(2018)、HSDB(2011))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) |
警告 |
H335 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分3(気道刺激性)とした。なお、(3)について、試験最高濃度の9,000 ppm(66.5 mg/L)は飽和蒸気圧(10,066 ppm)の90%(9,059 ppm)近傍の濃度で、試験空気はミストを含む蒸気と推定されるが、ミスト、蒸気のいずれの基準においても区分2超の濃度である。より低濃度での症状の有無は不明であるため、分類には利用しなかった。 【根拠データ】 (1)ヒトへのばく露により、接触部位(眼、皮膚、呼吸器)に刺激性を生じる可能性がある(NTP TR594(2018))。 (2)ヒトでは吸入ばく露後に咳、息ぎれ、胸痛など呼吸器症状の報告がある(NTP TR594(2018))。 【参考データ等】 (3)ラットの単回吸入ばく露試験では、最高9,000 ppmの4時間ばく露で症状として筋肉の攣縮、努力呼吸、流涎、四肢の運動失調、接触に対する被刺激性亢進を、剖検においては白色斑を有する暗色肺、及び胸腺に出血様の変化を認めたとの報告がある(NTP TR594(2018))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(呼吸器、肝臓、副腎) |
警告 |
H373 | P260 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)、(3)より、ラットの吸入ばく露では区分2の範囲で肺(呼吸器)、肝臓、腎臓が標的候補と考えられた。同様に、(2)、(4)より、マウスの吸入ばく露では区分2の範囲では肺、肝臓が標的臓器と考えられた。一方、経口経路では、(5)、(6)より、ラットでは区分2の範囲で肝臓・腎臓・副腎が、マウスでは肝臓が標的臓器と考えられた。これらのうち、副腎は(1)、(3)のラットの吸入ばく露試験でも区分2超の高用量では影響がみられていることから、標的臓器に含めることとし、腎臓は(5)のデータより、雄ラット特異的なα2u-グロブリン腎症に基づく腎傷害の可能性が高いと判断されたため、標的臓器として採用しないこととした。よって区分2(呼吸器、肝臓、副腎)とした。 【根拠データ】 (1)ラットの14週間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の125 ppm(ガイダンス値換算:0.72 mg/L)以上でALP活性の上昇(雄)、腎臓への影響(雄:重量増加、硝子滴沈着、慢性腎症)、区分2超の250 ppm(同1.44 mg/L)以上で、肝臓への影響(重量増加・小葉中心性肝細胞肥大(雄)、ALP活性上昇(雌))、ハーダー腺の変性、500~2,000 ppmでは肝臓影響の明瞭化に加え、副腎皮質細胞質の空胞化などがみられた(NTP TR594(2018))。 (2)マウスの14週間吸入ばく露試験において、影響は区分2超の250 ppm(ガイダンス値換算:1.44 mg/L)以上でみられ、250~2,000 ppmの用量範囲でラットと同様の肝臓・副腎への影響に加え、脾臓赤碑髄の変化(赤血球系造血細胞の増殖・巨核細胞の増殖)がみられた(NTP TR594(2018))。 (3)ラットの2年間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の100 ppm(ガイダンス値換算:0.74 mg/L)以上で、肺(慢性炎症・線維化・出血)、肝臓(小葉中心性肝細胞肥大)、腎臓(雄:腎症の重篤化)への影響、区分2超の300~1,000 ppmで肝臓影響の明瞭化、子宮内膜の過形成、副腎髄質の過形成などが認められた(NTP TR594(2018))。 (4)マウスの2年間吸入ばく露試験において、区分2の範囲の100及び200 ppm(ガイダンス値換算:0.74~1.48 mg/L)で、肺(細気管支肺胞上皮過形成・細気管支周囲の線維化)、肝臓(小葉中心性肝細胞肥大、好酸性巣の増加、多核肝細胞の増加等)への影響がみられた(NTP TR594(2018))。 (5)経口経路ではラット、又はマウスを用いた14日間強制経口投与試験において、ラットでは区分1の範囲の50 mg/kg/day(90日換算:7.8 mg/kg/day)で、雄の腎臓に硝子滴沈着による腎症がみられたが、ELISA法による定量により腎臓内α2u-グロブリンの用量相関的な増加が示された。ラット、マウスとも区分2の範囲の400 mg/kg/day(90日換算:62.2 mg/kg/day)以上で、ラットでは肝細胞肥大と副腎の細胞質の空胞化が、マウスでは、肝細胞肥大、胆汁うっ滞及び軽度の肝障害が認められた(NTP(1992))。 (6)ラットの3ヵ月間強制経口投与試験において、区分2の範囲の10及び40 mg/kg/dayで、肝臓重量増加、ALP活性上昇、腎尿細管の変性(雄)がみられ、区分2超の高用量では肝臓、腎臓、血液影響などがみられた(HSDB(2011))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 分類できない |
- |
- | - | 信頼性のある急性毒性データが得られていない。 | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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