NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 999-61-1
名称 アクリル酸2-ヒドロキシプロピル
物質ID m-nite-999-61-1_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点が97℃ (closed cup) である (ACGIH (7th, 2001))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 化学構造に不飽和結合 (オレフィン) を含むが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が210℃ (GESTIS (Access on July 2015)) であり、常温で発火しないと考えられる。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
本物質とその異性体混合物のラットに対するLD50値として、250~500 mg/kg、590~1,300 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) との2件の報告がある。1件が区分3又は区分4に該当し、もう1件が区分4に該当するので、最も多くのデータが該当する区分4とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P352
P361+P364
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、170mg/kg、250 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) との2件の報告がある。区分2と区分3とに該当するが、LD50値の最小値が該当する区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。ラットに本物質の飽和蒸気 (室温) を7~8時間吸入 (飽和蒸気濃度を9.8×10-4 ppmとしての4時間換算値:1.3-1.4×10-3 ppm) させた結果 、死亡例がなく、100℃で発生させた本物質の飽和蒸気 (650 ppm) を4時間吸入させた結果、死亡例がみられたとの報告 (ACGIH (7th, 2001)) があるが、区分を特定できない。なお、試験は飽和蒸気で行われたとの記載に基づき、蒸気とみなした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質 (170~250 mg/kg) を局所適用した結果、中等度の浮腫、中等度から重度の壊死がみられ、10%水溶液の適用においても中等度の化学火傷が見られたとの報告がある (ACGIH (7th, 2001))。また、本物質75%を含む異性体混合物 (25% 1-ヒドロキシ-2-プロピルアクリル酸) をウサギの皮膚に開放適用した結果、中等度の刺激性がみられたとの報告がある(DFGOT vol. 16 (2001))。また本物質66%を含む異性体混合物 (33% 1-ヒドロキシ-2-プロピルアクリル酸、1%遊離アクリル酸又は1-ヒドロキシ-3-プロピルアクリル酸) を15分又は4時間閉塞適用した結果 (動物種不明)、重度の深部壊死がみられたとの報告がある (DFGOT vol. 16 (2001))。以上の報告から区分1とした。なお、本物質はEU CLP分類において「Skin. Corr. 1B H314」に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on September 2015))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質 (0.1 mL) をウサギの眼に適用した結果、重度の眼刺激及び角膜傷害がみられたとの報告や (ACGIH (7th, 2001))、ラットに本物質の蒸気をばく露した結果、著しい眼刺激性がみられたとの報告がある (HSDB (Access on August 2015))。また、本物質は皮膚腐食性/刺激性の分類で区分1とされている。以上より、区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
モルモットを用いた感作性試験において、感作性がみられたとの報告や (ACGIH (7th, 2001))、モルモットを用いた別の感作性試験の報告では、弱い感作性しかみられなかったとの報告がある (ACGIH (7th, 2001))。また、異性体混合物のアクリル酸ヒドロキシプロピルを用いたヒトのパッチテストの報告において、感作性の報告が複数ある (DFGOT vol. 16 (2001))。ACGIH (7th, 2001) は本物質を感作性物質としている。以上、本物質を用いた感作性試験において陽性の報告があり、さらに異性体混合物を用いたヒトのパッチテストの報告で複数の陽性反応があることから区分1とした。なお、本物質は、EU CLP分類において「Skin sens. 1 H317」に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on September 2015))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験で陰性、陽性の結果が報告されている(DFGOT vol. 16 (2001)、PATTY (6th, 2012))。

平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質は気道刺激性があるとの報告 (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 16 (2001)、PATTY (6th, 2012)) から、区分3 (気道刺激性) とした。
旧分類の区分を見直した。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
本物質のみの情報はない。
プロピルアクリル酸異性体混合物 (本物質=74%、1-ヒドロキシ-2-プロピルアクリル酸= 25%、acrylic acid=0.73%) の情報として、イヌ、ラット、ウサギ、マウスを用いた1ヶ月間 (20~21回投与) 吸入毒性試験において、イヌ、ラット、ウサギにおいて区分1の範囲である5 ppm (ガイダンス値換算:0.006 mg/m3) 以上で、鼻甲介粘膜の扁平上皮化生・潰瘍、粘液膿性鼻炎、鼻粘膜の炎症、喉頭炎、気管炎、気管支炎、肺炎などの呼吸器系への影響がみられた (DFGOT vol. 16 (2001))。
以上のように呼吸器への影響が区分1の範囲でみられたことから区分1 (呼吸器) とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
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-
H401 P273
P501
魚類(ファットヘッドミノー)96時間LC50 = 3100 μg/L(HSDB, 2012、AQUIRE, 2016)であることから、区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性があり(良分解性:28日でのBOD分解度=83%、TOC分解度=93%、HPLC分解度=100%(経済産業公報, 2001))、急性毒性は区分2であるが、生物濃縮性が低いと推測される(LogPow= 0.35(PHYSPROP Database, 2009))ことから、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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