NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 999-97-3
名称 ヘキサメチル-ジシラザン
物質ID m-nite-999-97-3_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点9℃ [密閉式](NFPA(14th, 2010))は <23℃ であり、かつ、初留点126℃(Merck(14th, 2006))は >35℃ であることから、区分2に該当する。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は325℃であり(HSDB(2004))、常温で発火しないと考えられる。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - 半金属(Si)を含み、水や空気中の湿気との接触でアンモニアが発生する(MSDS(Sigma-Aldrich)(2012))との情報があるが、発生するガスやガス発生速度に関するデータがなく、分類できない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、4件のデータ(1416 mg/kg(雄)、1904 mg/kg(雌)、774 mg/kg、851 mg/kg)(全て SIAP(2009))が報告され、いずれも区分4に該当する。

なお、健康有害性に関しては、本物質の加水分解生成物であるアンモニア(CAS番号 7664-41-7)、トリメチルシラノール(CAS番号 1066-40-6)も参照のこと。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、3件のデータ(547 mg/kg(雌)、589 mg/kg(雄)、1350 mg/kg(雌雄併合))(全て SIAP(2009))が報告され、2件(同一試験の雌雄データ)は区分3、他の1件(雌雄併合データ)は区分4に該当するが、危険性の高い区分を採用し、区分3とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
ラットのLC50値は10 mg/L/6h(1516 ppm、4時間換算値 = 1857 ppm/4h)(SIAP(2009))に基づき、区分3とした。なお、LC50値(1516 ppm)が飽和蒸気圧濃度(18158 ppm)の90%より低いことから、気体の基準値を適用した。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギ6匹を用いたドレイズ試験で4時間適用の結果、6匹全てに重度の紅斑、中等度~重度の浮腫と壊死が認められ(IUCLID(2000))、さらに、4時間の閉塞条件下でばく露した試験(米国運輸省規制準拠)では、本物質により壊死が発生した(SIAP(2009))との報告に基づき、区分1とした。なお、ウサギを用いた試験(OECD TG 404)で皮膚刺激性はなかったとの記載もあり、詳細不明であるが閉塞用カバーの使用が影響の程度を増強させているようである((SIAP(2009))。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験で軽度の刺激性(slightly irritating)との結果(IUCLID(2000))があり、その他に標準的な動物試験(OECD TG405またはそれに準ずる試験法)で軽度の刺激性または刺激性なし(slightly or not irritating)であった(SIAP(2009))と記述されていることから、区分2Bとした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験(SIAP(2009)、NTP DB(1995))、マウスリンフォーマ試験(SIAP(2009))、およびCHO細胞を用いた染色体異常試験(NTP DB(Access on Sep. 2012))でいずれも陰性の報告がある。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットの吸入ばく露による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422)において、親動物が神経系に対する影響や体重および摂餌量の低下などの一般毒性を示した最高用量(2.66 mg/L/6h/day)で、生殖および発生に及ぼす悪影響の証拠は認められなかった(SIAP(2009))が、催奇形性を含む仔の発生に対する影響に関してはデータ不足のため「分類できない」とした。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)、区分3(麻酔作用、気道刺激性)



危険
警告
H370
H336
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ラットの経口または吸入、ウサギの経皮による各経路の単回投与試験において、神経系に対する影響に符号する臨床症状が観察された(SIAP(2009))。ラットの吸入で影響が認められたのはガイダンス値区分1に相当する5.9 mg/L/6h(7.2 mg/L/4h)以上の濃度であり、また、ウサギの経皮投与のLD50値(547および589 mg/kg)は単回ばく露のガイダンス値範囲では区分1に相当することから、区分1(神経系)とした。また、マウスに300および450 mg/kgを経口投与により、鎮静が観察され、それ以上の用量で呼吸困難、運動失調、過剰興奮に続き、正向反射の消失を伴う長時間の麻酔作用が認められた(IUCLID(2000))との情報から、区分3(麻酔作用)とした。さらに、ラットに吸入ばく露した試験では、呼吸緩徐、呼吸音、および呼吸困難が観察され、気道刺激性が示唆される(SIAP(2009))との記述により、区分3(気道刺激性)とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの吸入ばく露による反復投与・生殖発生毒性試験併合試験(OECD TG 422)において、2.66 mg/L/6h群で投与開始直後に認められた神経症状(SIAP(2009))は、急性影響のため本項では分類の根拠としなかった。その他の影響として、2.66 mg/L/6h(90日換算:雄 0.82 mg/L/6h、雌 1.27 mg/L/6h)群では、体重および摂餌量の減少、血液、および血液生化学検査の指標に影響が認められ、精巣上体、肺、腎臓、および肝臓の重量変化、また、唯一の組織学的所見として雌の肝臓では小葉中心性細胞肥大が認められた(SIAP(2009))。以上の報告の範囲内では明らかな悪影響を示す所見は見当たらないが、詳細不明であり、また、他経路のデータもないことから、データ不足で「分類できない」とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間ErC50 = 50 mg/L(measured as TOC; SIDS, 2010)から、区分3とした。なお、本物質は速やかに加水分解し(22℃、pH5.5における加水分解半減期 < 0.1分)、アンモニアとトリメチルシラノールを生成することから、当該生態影響試験結果はTOCとして示されている。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がない(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1998))が、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間NOEC = 2.7 mg/L(measured as TOC; SIDS, 2010)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1998))、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 80 mg/L(measured as TOC; SIDS, 2010)であることから、区分3となる。
以上の結果を比較し、区分3とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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