化学物質管理

(2)化粧品の種類

化粧品の範疇に含まれる製品群は多岐に亘り、また非常に多数の商品が実際に市販されています。その製品の用途・機能と成分の関係について、以下に簡単に説明します。

「1.化粧品」表紙画像

1. スキンケア化粧品

化粧をする女性イメージイラスト

皮膚はからだのもっとも外層にあって全身を覆い、外からのさまざまな刺激からからだを守っています。しかし、加齢や紫外線、精神状態などの影響で、変化し、ダメージをうけることがあります。そこで、不足しているものを補い、不要なものを除去して皮膚を健常に保ち、ダメージを予防するためにスキンケア化粧品が用いられます。

皮膚、とくに顔の皮膚に用いるスキンケア化粧品は、洗浄用化粧品、整肌用化粧品、保護用化粧品に分類できます。

1-1.洗浄用化粧品

皮膚を洗浄するためのもので、洗浄の対象により洗顔料とメーク落としの二つに分けられます。

1-1-1.洗顔料

ほこりや汗などの水性の汚れを落とし、皮膚を清潔にする化粧品です。洗顔時に目にしみない、洗顔後はつっぱらずにすべすべした肌になるように工夫されています。洗顔用石けん(化粧石けん)と洗顔フォーム(洗顔クリーム)があります。洗顔フォームは過剰な皮脂や汚れを落とすことを目的としており、高起泡性低刺激性界面活性剤が主成分です。表皮のくすみを落とすことなどを目的に粉体高分子等の角層剥離作用をもつ物質(スクラブ剤(注))を配合したものもあります。

(注)スクラブ(scrub)とは「こすり落とす」という意味です。

1-1-2.メーク落とし

メークアップ化粧品を落とすための洗浄用化粧品です。ファンデーションや口紅等のメークアップ化粧品は顔料などの色素の他に、化粧もちをよくするために油性成分が配合されており、石けんや洗顔クリームでは容易に落とすことができません。メーク落としは、これらの成分を落とすために、メークアップ化粧品と同じ系統の油性成分や界面活性剤(乳化剤)が配合されています。クレンジング(あるいはクレンジングクリーム)とも呼ばれることもあります。

1-2.整肌用化粧品

皮膚に水分や保湿成分を補給し、皮膚をみずみずしく保つもので、化粧水や美容液、パックなどがあります。

1-2-1.化粧水

皮膚に水分や保湿成分を補給し、皮膚をみずみずしく保つもので、通常透明か半透明の液状で、使用目的により以下のように分けられます。

保湿・柔軟用は水分と保湿成分が主体で、少量の油性成分が配合されることもあり、皮膚にうるおいを与えしっとりさせます。

収れん用のものはエタノールの配合量が10~20%と多く、種々の収れん剤が配合されます。皮膚を一時的に引き締め、使用感はさっぱりしています。

ふきとり用はエタノールや界面活性剤等が配合され、コットンなどにしみ込ませて軽くふきとることで皮脂やメーク汚れ、古い角層を除去します。フレッシュナーともいわれます。

1-2-2.美容液

美容液は「化粧水と異なって粘度があり、保湿機能と共にクリームや乳液のようなエモリエント機能を持つもの」と定義されています。エッセンスとも呼ばれます。保湿成分が化粧水と比較して多く配合されており、増粘剤として水溶性高分子等も入っています。最近では特定の機能をもつ生理活性成分等を配合することで美白、しわ防止、にきび防止、紫外線防御、化粧下地などの機能を付与したものが多く市販されています。

1-2-3.パック

一定時間皮膚に密着させ、保湿成分などの浸透性を向上させたり血行を促進させたりするもので、使用後はがして取り除くタイプと洗い流すタイプのものがあります。はがすタイプとしては、密閉性の高い皮膜形成高分子が使用されます。洗い流すタイプには、粘土鉱物や海草などが使用されます

1-3.保護用化粧品

油性成分と保湿成分がバランスよく配合し、皮膚にうるおいを与えるとともにしっとり柔らかく整えるいわゆる「エモリエント効果」を有する化粧品で、乳液とクリームがあります。なお、「エモリエント」とは、皮膚からの水分蒸散を防止してうるおいを保持し、皮膚を柔軟にするという「皮膚生理作用」のことです。

1-3-1.保護用乳液

クリームと比べると油性成分が少なく使用感がさっぱりしており、流動性があって皮膚へのなじみがよいという特徴があります。モイスチャーローションとも呼ばれます。実際の商品では、基本性能である保湿成分によるエモリエント効果に加えて、紫外線防止剤が加えられた製品もあります。製品の状態安定化のために界面活性剤(乳化剤)が用いられます。

1-3-2.保護用クリーム

流動性の少ない半固形の化粧品で、乳液と同様、油性成分と保湿成分から構成され、主として保湿や柔軟効果を与える商品です。モイスチャークリームとも呼ばれます。紫外線防止剤が加えられた製品もあります。製品の状態安定化のために界面活性剤(乳化剤)が用いられます。

1-4.美白化粧品

美白化粧品とは、日焼けなどによるメラニンの生成を抑制して、しみ・そばかすを防ぐ目的で使用されます。この効能が認められた薬剤である美白剤が加えられています。

1-5.紫外線防止化粧品

紫外線は波長が190~400 nmの範囲の電磁波で、太陽光線に含まれています。地表に到達する電磁波の中で一番波長が短く高いエネルギーを持っており、多量の紫外線を皮膚に浴びると種々の障害が発生します。

紫外線防止化粧品(日焼け止め用化粧品)は紫外線防止剤により紫外線の悪影響から皮膚を守る製品です。製品形態はいろいろなものがあります。乳液、クリームタイプやファンデーション、美容液タイプのほかに最近ではフォームタイプ(泡タイプ)もあります。

その防止効果の目安として、SPF(sun protection factor)とPA(protection grade of UVA)分類が記載されています。従って、使用目的によって、製品を選択することが重要です。紫外線とその防止指数(SPF及びPA)の詳しい解説については、「(5)参考」を参照してください。

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2.メークアップ化粧品

メークアップ化粧品には肌色や肌の質感を美しく変えるために用いるベースメークアップ化粧品と、目の周囲や唇に部分的に色みを加えたり、質感を変えるなどして、美しく魅力的に見せるポイントメークアップ化粧品があります。

2-1.ベースメークアップ化粧品

ベースメークアップ化粧品は肌色や肌の質感を美しく変えるためのもので、ファンデーションや白粉(おしろい)、化粧下地などがあります。

2-1-1.ファンデーション

しみやそばかすなどの欠点を隠して肌を美しく見せ、紫外線や乾燥などから肌を守る働きがあります。構成成分としては、粉体成分とこれらを分散させる基剤に分けられます。粉体成分としてはおもに体質顔料(製品の剤形を保ち、伸展性や付着性、光沢や色調などを調節するための希釈粉体)、白色顔料、着色顔料、パール剤などが、基剤としては油性成分、保湿成分、界面活性剤などが用いられます。

剤型別に分類すると、固形ファンデーション、液状ファンデーション、クリームファンデーションなどがあります。

2-1-2.白粉(おしろい)

白粉(おしろい)はフェースパウダーとも呼ばれ、皮脂やファンデーション等の余分な油を吸収し、てかりをおさえ、肌の表面をなめらかにして自然に見せるためのベースメークアップ化粧品です。化粧くずれの防止や簡単な化粧直しにも用いられます。構成成分としてはタルクなどの体質顔料が主ですが、目的に合わせて、白色顔料や着色顔料も配合されています。

2-1-3.化粧下地

メークアップベースともよばれ、おもにパウダータイプのファンデーションのつきとのびをよくし、化粧もちをよくするために、ファンデーションの前に塗布するもので、クリーム状のものが一般的です。油性成分を配合してファンデーションと肌との密着性を高めたり、紫外線防御のために超微粒子二酸化チタンのような紫外線散乱剤も配合されています。また皮膚の凹凸補正に粉体高分子や無機高分子も配合されています。

2-2.ポイントメークアップ化粧品

ポイントメークアップ化粧品は目のまわりや唇などを彩り、質感を変えて、美しく魅力的に見せるためのものです。時代のトレンドを反映させるファッション性の高い商品です。

化粧品のポスターを見る女性のイメージイラスト

2-2-1.口紅

リップカラーまたはリップスティックともよばれ、唇に色をつけ、輝きやつや感を与え、唇を魅力的に見せるメークアップ化粧品です。唇に魅力的な外観を与え、その色みが経時的に変化せず、また飲食時にカップや食べ物に触れても落ちにくいことが重要となっています。

主な構成成分は、色材と油性成分です。油性成分としては、口紅に形状を作り出す固形状のワックスと、のびやつやなどの使用感に影響を与えるオイル(油性液状成分)やペースト状成分があります。色剤としては有機合成色素、無機顔料、パール剤、天然色素が用いられます。

2-2-2.アイメークアップ

アイメークアップとしては種々のものがあります。アイシャドーは目元、とくに瞼(まぶた)を彩る化粧品です。アイライナーは上下のまつ毛の生え際にラインを入れ、目の輪郭をくっきり際だたせる化粧品です。マスカラはまつ毛を美しくみせるためのものです。アイブロウ(眉墨)は眉を濃く見せたり、好みの形に描く化粧品です。

これらのアイメークアップ化粧品は基本的には粉体ベースに着色顔料を混合し、油性成分に分散させたもので、形状は使いやすさを考慮して、スティックタイプ、ペンシルタイプ、クリームタイプなどがあります。

2-2-3.頬紅

頬(ほお)に陰影をつけたり、血色をよく見せたりするポイントメークアップ化粧品で、チークカラーまたはブラシャーとも呼ばれます。パウダータイプやスティック状の固形タイプなどがあります。構成成分として種々の色材が入っており、それ以外はファンデーションや白粉と類似しています。

2-2-4.ネイルエナメル

ネイルエナメルは爪に光沢と彩りを与えるとともに保護する化粧品です。ネイルラッカー、マニキュア、エナメルとも呼ばれます。構成成分としては、皮膜形成高分子、可塑剤、揮発性溶剤、色材などでできています。ネイルエナメルに用いられる皮膜形成高分子としては、ニトロセルロースが一般的ですが、アルキド樹脂等も併用されます。

ネイルエナメルに関連する化粧品としては、ネイルエナメルと爪との密着性を高めるベースコート、塗布してエナメルのもちをよくし光沢を高めるトップコート、ネイルエナメルを落とすネイルエナメルリムーバー等があります。

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3.ヘアケア化粧品

ヘアケア化粧品は使用目的や機能によって多くの種類があります。機能別に大別すると、毛髪・頭皮を洗浄するもの、毛髪の形を一時的に整えるもの、毛髪を長く形つくるもの、毛髪に色を施すもの、毛髪を健康に育成するもの、等があります。

3-1.洗髪用化粧品

シャンプーやヘアリンス(コンディショナー)などがこの範疇に入ります。

3-1-1.シャンプー

シャンプーは頭髪及び頭皮の汚れを落とし、ふけ、かゆみを抑え、頭髪、頭皮を清潔に保つための洗浄用化粧品です。主成分は界面活性剤ですが、備えるべき機能として、適度な洗浄力、持続性のある泡立ち、頭皮、毛髪に対する高い安全性が必要です。陰イオン界面活性剤では洗浄力や起泡力の高いポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等がよく用いられます。刺激性の低い陰イオン界面活性剤としてアミノ酸系界面活性剤が用いられることもあります。両性界面活性剤も用いられます。また起泡補助剤としてラウリルジメチルアミンオキシド等の非イオン界面活性剤が配合されます。洗髪中およびすすぎ時の指通りをよくするためにカチオン化セルロース等の陽イオン性高分子物質が加えられることがあります。

リンス効果を兼ね備えたシャンプーも市販されており、リンスインシャンプーと呼ばれています。陽イオン性界面活性剤やシリコーン油等が配合されています。

また、ふけ、かゆみを防ぐ効果の高いシャンプーがあり、有効成分としてジンクピリチオン等が配合されています。通常のシャンプーは薬事法では化粧品に分類されますが、ふけ、かゆみを防ぐシャンプー(薬用シャンプー)は医薬部外品に分類されます。

3-1-2.ヘアリンス

ヘアリンス(リンス)はシャンプー後に使用し、毛髪になめらかさを与えて毛髪の表面を整える化粧品です。リンスは陽イオン性界面活性剤である長鎖アルキル第四級アンモニウム塩が主成分であり、なめらかさや、くしやブラシ通りの向上、うるおい感やつやの付与などを高めるために、コンディショニング成分として高級アルコールやシリコーン油などが加えられます。また毛髪と同じたんぱく質で毛髪によく吸着する加水分解コラーゲンや、リンス成分と同機能のカチオン化セルロースも用いられます。 リンス機能を高めたものはヘアトリートメント及びヘアコンディショナーと呼ばれることがあります。

3-1-3.ヘアトリートメント

ヘアトリートメントには、ヘアリンスの項で述べているようにシャンプー使用後にリンスのように使うインバストリートメンがありますが、これはつけて間もなく洗い流してしまいます。それに対して、髪を乾かした後に使うアウトバストリートメントがありますが、これは睡眠中など長い時間をかけて髪にトリートメント成分を浸透させて効果を発揮します。トリートメント機能を働かせる成分としては、毛髪と同じたんぱく質で毛髪によく吸着する加水分解コラーゲンや、リンス成分と同機能のカチオン化セルロースなどがあります。また、ぱさついたツヤがない傷んだ頭髪には、油性成分が効果的であり、それらを加えたものもあります。

3-2.整髪剤

整髪剤(ヘアスタイリング剤)とは毛髪を固定、セットすることにより思い通りにヘアスタイルを形成保持するために使用される化粧品で、さまざまな形状のものが市販されています。

毛髪を固定、セットする方法として、高分子物質を用いて皮膜を形成するタイプと、常温で固形又はペースト状の油性成分を用いて毛髪間の粘着性を利用するタイプがあります。

ヘアフォーム(泡状整髪剤、ヘアムースと呼ばれることもある)、ヘアスプレー(霧状に噴霧する製品、ヘアミストと呼ばれることもある)、ヘアスタイリングジェル(ジェル状の透明整髪剤)、ヘアワックス(固形ないしクリーム状の整髪剤で固まらない自然なセット力が特徴)等があります。その他にも、主に男性用として、ヘアオイル、ポマード、チック、ヘアリキッド等があります。

3-3.パーマネント・ウェーブ剤

パーマネント・ウェーブ剤とはまず毛髪を意図的に所望の形にし(例えば、ウェーブを与えたり、くせ毛を真っ直ぐにする等)、パーマ剤1剤を塗布して毛髪構造を緩め、次に2剤を塗布して毛髪構造を再構築し、毛髪を長時間その状態に保つ剤を言います。パーマ剤1液(還元剤)にはチオグリコール酸、システインまたはチオ乳酸などの還元剤とアルカリ剤が含まれていて、毛髪(ケラチン)の中のSS結合(ジスルフィド結合)を部分的に切断して変形しやすくします。パーマ剤2液(酸化剤)には臭素酸ナトリウムや過酸化水素などの酸化剤が含まれて、SS結合を再生します。なお、パーマネント・ウェーブ剤は薬事法では医薬部外品に属しています。

3-4.染毛剤(料)、脱色剤

染毛剤(あるいは染毛料)には、その持続性からヘアカラー(永久染毛剤)、半永久染毛料、一時染毛料に分類されますが、使用されている成分も作用機構もそれぞれ異なっています。薬事法での分類、名称も異なり、永久染毛剤、脱色剤、脱染剤は取り扱いに注意が必要なため医薬部外品に、また半永久染毛料、一時染毛料(注意:両者とも「染毛料」と呼び、「染毛剤」とは言わない)は化粧品に分類されます。

3-4-1.ヘアカラー(永久染毛剤)

ヘアカラーは2剤式になっており、使用時に1剤、2剤を混合して毛髪に塗布します。1剤は染料とアルカリ剤、界面活性剤、酸化安定剤とからなり、2剤は酸、酸化剤、増粘剤等からなっています。毛髪を脱色し、同時に染料が毛髪内部に浸透して、酸化重合が起きて発色するように設計されています。薬事法では医薬部外品に分類されます。また使用できる染料は、ポジティブリストに収載されているものに限られます。

3-4-2.脱色剤(脱染剤)

脱色剤は毛髪をはっきりした明るい色にするためのもので、毛髪中のメラニン(褐色または黒色の色素)を酸化剤で脱色します。ヘアブリーチあるいはヘアライトナーとも呼ばれます。

染毛した髪の色を取り除くためのものを脱染剤と呼ぶことがありますが、毛髪に吸着した染料を酸化剤で脱色します。デカラライザーとも呼ばれます。どちらも薬事法では医薬部外品に分類されます。

3-4-3.半永久染毛料

かぶれやすい人に適しており、薬事法では化粧品に分類されています。染料の一部が髪の内部まで浸透して染毛します。皮膚に染まりやすい欠点があります。色持ちは2~3週間程度であり、シャンプーのたびに少しずつ色落ちしていきます。一度の使用で染毛するものをヘアマニキュアとよび、繰り返し使用で染毛するものをカラーリンスやカラートリートメントと呼んでいます。

着色剤としては、おもにアゾ系の合成染料(酸性染料)が用いられ、毛髪への染色浸透剤としてベンジルアルコールが配合されています。

3-5.育毛剤

育毛剤を使用するイメージイラスト

育毛剤とは、頭皮機能を正常化し、頭皮の血液循環を良好にして毛包の機能を高めることにより、発毛、育毛促進および脱毛防止、同時にふけやかゆみを防止するものです。

育毛剤は、アルコール水溶液に、血行促進剤、局所刺激剤、細胞賦活剤、抗男性ホルモン剤、皮脂分泌抑制剤、抗炎症剤等、種々の有効成分を配合して作られます。なお育毛剤とは、医薬部外品の名称であり、化粧品のカテゴリーでは養毛料などと呼びます。

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4.ボディケア化粧品

顔及び頭髪以外の身体のケアを目的としたものです。身体を洗浄するものが主流ですが、その他に、デオドラント化粧品や浴用剤もこのなかに含まれます。

4-1.身体洗浄用化粧品

主な製品として、浴用石けん、ボディシャンプー、ハンドソープ等の身体洗浄剤があります。これらの洗浄剤には抗菌を目的とした薬用洗浄剤もあります。

4-1-1.浴用石けん

浴用石鹸使用のイメージイラスト

石けんとは化学物質名としては長鎖脂肪酸塩の総称ですが、製品としては「長鎖脂肪酸塩からなる固形の身体洗浄剤」をいいます。洗いあがりがさっぱりしており、多くの日本人が石けんの感触を好んでいます。欠点はアルカリ性であること、耐硬水性に劣ること、泡立ちが使用中にだんだん悪くなることなどです。この欠点を改善した弱酸性石けんもあります。

なお、長鎖脂肪酸塩(石けん)ではなくて合成界面活性剤でできた固形の身体洗浄剤をシンデッドバー(あるいはコンバー)と呼び、海外で多く使用されていますが、日本での使用は少ないようです。

4-1-2.ボディシャンプー

身体用洗浄剤の中で液体洗浄剤は、ボディシャンプー(あるいはボディソープ)と呼ばれます。日本人は洗浄した後の感触が石けんのようなさっぱりしたものを好むため、長鎖脂肪酸塩(石けん)や起泡力の優れた陰イオン界面活性剤が用いられます。

4-1-3.ハンドソープ

手を洗うことを目的としたものです。その中で抗菌剤を配合した手洗い用固形石けんや液体洗浄剤は医薬部外品として市販されています。

4-2.デオドラント化粧品

汗臭さやべとつきを解消し、体臭をおさえ、芳香を残す化粧品です。粉体ベースのものは、タルクのような無機高分子に、腋臭防止剤として制汗物質、消臭剤、抗菌剤を配合し、汗を吸い取りサラサラ感を残すようにしたものです。液体ベースのものは、エタノールのような溶剤に制汗物質、抗菌剤、香料などを溶かし、肌が衣類にまとわりつかないようにシリコーンなどを配合しています。製品形態としては、パウダースプレー、アルコールスプレー、ロールオン、スティック、パウダーなどがありますが、日本ではパウダースプレーが最も一般的です。

4-3.浴用剤

浴用剤は、入浴の際、湯に混ぜ使用するもので、温泉や薬湯のもつ効果を家庭で得ることを目的としています。効果薬剤の働きで保湿効果を高め血行を促進する、体臭を抑え清潔で健康な肌を保つ、心身に安らぎや活力を与えて気分を爽快にする、あせも、ひびや荒れた肌などにうるおいを与え正常化するなどの効果があり、入浴剤とも言われます。

タイプとしては、バスオイル、バスソルト(粉末・顆粒)、バブルバス(粉末・液状顆粒、固形ジェル)などがあります。処方構成成分としては、硫酸ナトリウム等の無機塩類に加え、温浴効果をもたらす血行促進剤として植物エキス(センキュウ、トウキ)などや二酸化炭素(炭酸ガス)を浴槽中で発生させる成分が配合されているものがあります。

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5.歯磨き剤

歯磨き剤は、歯ブラシと併用して歯口清掃の効果を高め、歯科疾患予防・抑制、口臭除去などを目的とします。歯磨き剤の主な成分は、研磨剤、湿潤剤、発泡剤、粘結剤、香味剤および薬効成分等です。研磨剤としては、歯牙の表面を傷つけることなく、歯面の付着物を除去する必要があります。そのために歯牙表面を構成するエナメル質よりモール硬度が小さく(3以下)、歯面や歯肉を傷つけないように粒子経は20μm以下の炭酸カルシウムなどの粉末が用いられます。ドデシル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤(発泡剤)は、研磨剤を口腔中に拡散させて清掃効果を高め、また表面張力低下による洗浄効果をもたらします。

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6.フレグランス化粧品

香水のイメージイラスト

フレグランス化粧品(芳香化粧品)は香りが主役の化粧品です。調合した香料をアルコール(エタノール)等に溶かしたものであって、香料の含有率等で、異なった呼称になっています。

6-1.香水

調合香料を20~30%の割合でアルコール(エタノール)に溶かしたもので、芸術的な香りが長く持続します。

6-2.オーデコロン

調合香料の割合が香水よりも低く、香りを気楽に楽しむ化粧品です。そのうち調合香料を7~10%の割合でアルコール(エタノール)に溶かしたものをオードトワレといい、3~5%のものをオーデコロンと区別して呼ばれることがあります。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター
TEL:03-3481-1977  FAX:03-3481-2900
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