国際評価技術

NITEが開発に協力したファインバブル応用技術の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献評価を示したガイドラインがISO TR文書として発行されました

 今般、日本が提案した「ファインバブル技術 — 利益への繋がりを示すためのガイドライン — 第2部: ファインバブル応用技術の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献評価」が、国際標準化機構(ISO)において承認され、TR文書(技術報告書)として発行されました。
 この文書はファインバブル技術の各応用分野のサプライヤーに対し、環境に優しいといわれるファインバブル応用技術が、SDGsのどの目標に貢献できるかを示すとともに、ユーザーに対しても、ファインバブル応用技術を使用する利点について理解を促すためのガイドラインです。
 また、世界の投資家達がSDGsを推進しているかどうかをもとに投資対象を峻別すると予想されている中、このガイドラインに基づいてSDGs貢献に資する技術であることを説明できるようになることで、ファインバブル技術産業への適切な投資活動促進が期待され、ファインバブル技術の信頼性向上、産業全体の発展が期待されます。

本件の概要

1.国際標準化の目的

 ファインバブルは、水や空気などのシンプルな成分から構成され、水質浄化、洗浄、農業、漁業、環境などの多くの分野に適用可能な技術であり、国連が2015年に定めた持続可能な開発目標(SDGs)達成に大変有効な技術だとされています。しかし、ファインバブル技術が具体的にどの目標達成に貢献できるのか、体系的に説明をする媒体はこれまでありませんでした。
 こうした状況の中、ファインバブル技術のサプライヤーに対して、応用技術どの目標達成に貢献できるかを示すガイドライン作成を求める声が高まり、今回、日本提案によりTR文書の開発が進められました。

2.国際標準化の主なポイント

 このTR文書はファインバブル技術のサプライヤーに対し、環境に優しいといわれるファインバブルの各応用技術が、SDGsのどの目標達成に貢献できるかを示すとともに、ファインバブル技術に関する国際規格類の作成者に対して、各規格類のSDGsへの貢献を評価するガイドラインを提供します。

 例えば、西日本高速道路株式会社におけるサービスエリア内のトイレの床洗浄にファインバブル水を用いた事例では、水道水を使用した場合と比較し清掃時間が40%低減しました。清掃時間が短縮されると、作業効率が改善されます。これにより、目標8「働きがいも経済成長も」達成に貢献できます。また、水道水を使用した場合と比較して使用水量が99%削減されます。使用水量が削減されることで、水利用効率の改善、排出される汚水の削減に繋がるため、目標6「安全な水とトイレを世界中に」、目標12「つくる責任つかう責任」に達成に貢献できます。さらに、ファインバブル水は汚れを浮かせて洗浄効果を高める作用があるため、水道水を使用した場合と比較して、洗剤の使用量が66%削減されます。これにより、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標12「つくる責任つかう責任」、目標14「海の豊かさを守ろう」達成に貢献できます。
 

西日本高速道路株式会社のトイレ洗浄事例
図1 ウルトラファインバブル水と水道水の効果の比較
出典:西日本高速道路株式会社、一般社団法人ファインバブル産業会(FBIA)
 
図2 目標達成へのストーリー例
出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

3.国際標準化の期待効果

 この文書は、ファインバブル技術が社会に対してどのように貢献するか、エビデンスをもとに整理して表すものに利用されるため、ユーザーに対してファインバブル技術を使用する利点についての理解を促すことができます。
 さらに、SDGsが普及するにつれ、環境、社会、ガバナンスの債券がESG投資を生み出しているように、SDGsへの投資がもたらされる傾向が見られます。 世界の投資家は、SDGsを推進しているかどうかによって、投資対象を峻別すると予想される昨今、世界の機関投資家に対し、ファインバブル技術がSDGs貢献に資する技術であることを、このガイドラインに基づいて説明できるようになることで、ファインバブル技術の信頼性向上、ひいてはファインバブル技術産業への適切な投資活動促進や、更なる産業発展が期待されます。

ページトップへ

関連リンク

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 国際評価技術本部  国際規格課 ファインバブル室
TEL:03-6845-0310  FAX:03-3481-0536
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
お問い合わせフォームへ