適合性認定

認定事業者インタビュー【1】 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)

本ページに掲載されている画像は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)様から提供頂いたものです。
本ページの内容は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)様から頂いたインタビュー回答をもとに作成したものです。一部団体の宣伝等含まれています。

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)

Q1-JAEAの事業と取得した登録内容についてご紹介ください。
JAEAは、放射線管理で用いられる線量計やサーベイメータ等の放射線測定器の校正・試験を実施する国内最大規模の二次標準場を開発・整備し、放射線標準施設棟(FRS)において40年にわたり運用してきました。
令和4年6月、FRSの標準場を用いたJIS(日本産業規格)に基づく放射線測定器のエネルギー特性試験に関して、放射線分野では初となるJNLA試験事業者として登録されました。
※JAEAのJNLA登録情報はこちら

FRSは、JAEA外からも広くご利用いただくことができます。世界的にも貴重な照射施設となっておりますので、ぜひご活用を検討ください。FRSのバーチャル見学(外部リンクに遷移します)もできますのでぜひアクセスしてください。
また、現時点では対応していない放射線測定器、エネルギー、試験項目について、適用範囲の拡大などの要望もお寄せください。
詳細や申込みについては、JAEA産学連携ページ(外部リンクに遷移します)もご覧ください。
まずは以下の連絡先までお気軽にご相談いただければと存じます。
連絡先:riyou.frs@jaea.go.jp

JAEA画像

Q2-JNLA登録の経緯(ニーズ、背景など)について教えてください。
放射線はその種類とエネルギーによってふるまいが異なるため、JISでは、その種類ごとに、幅広いエネルギー範囲で放射線測定器の性能を試験することを求めています。
FRSには、豊富な核種の放射線源、X線発生装置に加えてファン・デ・グラーフ型静電加速器と多種多様な照射装置や設備を駆使した放射線標準場が整備されています。
また、JISで要求される試験を遂行する技術的能力を保持した世界でも最大規模の照射施設として国内外のユーザーに利用されています。
一方、国内では、公的な証明書に基づいて放射線測定器の性能を客観的に証明する体制が整っていませんでした。
このため、FRSを活用し、放射線測定器に対するJIS試験を行うJNLA試験事業者として登録されることを目指しました。
FRSで試験を行うことにより、製品としての放射線測定器に「信頼性」という付加価値を与えることができ、研究開発、医療、工業、原子力分野などの放射線を取り扱う施設や、福島などの廃炉作業等における放射線測定の信頼性がさらに高まり、安全・安心な社会の実現につながることが期待されます。

Q3ーJNLA登録を受けようと思ったきっかけを教えてください。
FRSでは、40年にわたり放射線測定器に対してJIS等で求められている試験・校正サービスを提供してきました。
昨今、これらのサービスに対する品質保証が求められていたところ、JNLA制度を知り、試験事業者として登録を目指すことを決めました。

Q4ーJNLA登録を受けるまでに大変だったことがあれば教えてください。
FRSでは、試験設備や技術的能力はすでに保有していたのですが、品質保証体制が確立されておりませんでした。
現在(令和6年1月)、9名と少人数で運営していることもあり、少人数でも無理なく運用できる品質保証体制を一から構築しなければならないところに苦労がございました。
また、放射線分野で初の試験事業者となるため、試験区分を新たに設けていただく必要がある等、NITEの皆様にも様々なご尽力をいただいき、無事にJNLA試験事業者として登録されるに至りました。

Q5ー認定取得後の反響について教えてください。
放射線分野で初となるJNLA試験事業者が誕生したことから、プレス発表とともにメディア向け施設見学会を実施しました。
その結果、新聞4誌等に記事として取り上げていただけるなどの反響がございました。
また関連する学協会等から、講演2件や原稿執筆3件の依頼をいただくなど、放射線測定器を開発されている方や利用されている方々には関心を持っていただいているのではないかと考えております。

Q6ー認定を取得することのメリットを感じたエピソードなどがあれば教えてください。
登録に必要な品質保証体制やマニュアルの整備を通じて、これまで開発してきたノウハウを文書化して次代に容易に引き継ぐことができるようになりました。
また、国内初のJNLA試験事業者ということもあり、顧客からも良好な反応をいただくとともに、要員のモチベーションアップにもつながっています。

Q7ーIAJapanへの要望などありましたら教えてください。
現時点では、放射線のエネルギーによる放射線測定器の性能の違いに関する試験に限定してサービスの提供を開始しています。
放射線測定器のJISでは他にも様々な試験項目が要求されており、これらの試験にも対応できるようにしたいと考えています。
今後、試験区分の新設などを要望させていただくことがあると思います。

(2024年4月1日 公開)

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