ガスこんろの事故に注意
~火災事故に潜むヒューマンエラー~
本件の概要
- 発表日:
- 令和元年5月23日(木)
- 発表資料:
- ガスこんろの事故に注意~火災事故に潜むヒューマンエラー~
- 映像資料:
- ガスこんろ「7.着衣着火」
- 資料の概要:
- 2018年度において、ガスこんろで多くの重大製品事故※1が発生しました。ガスこんろの事故は火災に直結すると共に、やけどなどの被害に繋がりやすいため注意が必要です。2018年において3件の死亡事故が発生しています。ガスこんろの使用に関する注意喚起を行い、事故の未然防止を図ります。
ガスこんろに関して、2008年10月に調理油過熱防止装置及び立ち消え安全装置の装備が法令で義務付けられました。この規制に先立ち、2008年4月から業界団体の自主基準により調理油過熱防止装置がこんろに標準装備され始めています。また、この自主基準と併せて、多くの安全装置を装備しているガスこんろが販売されています。
しかし、依然として誤った使い方による事故や安全装置の付いていない古いこんろを使用しての事故が発生しています。2013年度から2018年度の6年間にNITE(ナイト)に重大製品事故として通知された情報(以後、重大事故情報と記す)の中で、ガスこんろの事故は225件※2ありました。そのうち、調査が終了した事故が182件であり、使用者の誤使用などにより発生した事故は99件ありました。事故の多くは誤った使い方が原因となっていることがわかります。特に、使用中にその場を離れたり、汚れを放置したりすることが原因の事故が多く発生しています。ガスこんろの事故は火災事故に至る可能性が高く、周囲に被害が及びます。事故の事例や事故防止のためのポイントを確認し、事故を未然に防ぎましょう。
- ■事故事例
- 調理油過熱防止装置の付いていないガスこんろで調理中、天ぷら鍋をかけたまま放置したため、鍋の油が過熱し、出火した。【2016年12月、拡大被害】
- 長時間加熱されたため、グリル庫内の魚や脂分などが発火し、内部が焼損した。【2017年1月、製品破損】
- ガスこんろに鍋をかけて調理していた際、ガスこんろの周辺にあった可燃物に着火し、建物を全焼、1名が死亡した。【2014年9月、死亡】
- 使用者が煮こぼれなどを放置していたため点火しづらくなり、繰り返しの点火動作で漏れたガスに引火した。【2017年4月、軽傷】
- ■ガスこんろの気を付けるポイント
- 使用中はその場から離れない
- グリルは使用後、こまめに掃除する
- グリル庫内で調理物や汚れなどが発火した場合は、扉を開けると火があふれ周囲に燃え広がるおそれがあるため、操作ボタンや器具栓つまみを消火の状態に戻し、火が収まるまでグリルの扉を開けない
- 煮こぼれや油汚れはきれいに拭き取る
- ガス臭いときは絶対に火を点けず、ガス栓を閉めて販売店やガス事業者に連絡をする
- 点火しにくいなどで繰り返し点火操作をするときは、周囲のガスがなくなるまでしばらく待つ
- こんろの周囲に燃えやすいものを置かない
-
- (※1) 消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故情報。
- (※2) 対象外情報を除いた事故発生件数。
発表資料
映像資料
- ガスこんろ
- 1.グリル消し忘れ(水なし)
- 2.グリル消し忘れ(水あり)
- 3.天ぷら油の発火(汚れた鍋)
- 4.天ぷら油の発火(きれいな鍋)
- 5.汚れたグリル庫内の調理物が過熱されて発火
- 6.バーナーキャップが汚れて異常燃焼
- 8.近くに置いた可燃物に着火
- 9.誤った種類のガスを供給して異常燃焼
- その他映像資料はこちら
地方版
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