製品安全

高齢者の事故防止
~電動車いすの利用で気を付けたいこと~

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本件の概要

発表日:
令和3年9月17日(金)
発表資料:
高齢者の事故防止~電動車いすの利用で気を付けたいこと~
映像資料:
電動車いす「6.路肩で脱輪」
電動車いす「8.後進時に脱輪」
資料の概要:
2021年7月本文資料挿入写真
 高齢者※1が電動車いすを使用した際の事故が毎年発生しています。電動車いすは高齢者が使用する他の製品よりも死亡事故の割合が高く、不注意や運転操作の誤りが重大な事故に直結するおそれがあります。電動車いすの事故は脱輪による踏切での立ち往生や、坂道でバランスを崩したことによる転倒・転落などにより起こっています。今年も既に2件、高齢者が電動車いすを使用中に亡くなられるという事故が発生しています。NITE(ナイト)では、電動車いすの事故の再発防止を目的として、敬老の日を前に注意喚起を行います。

 2016年から2020年の5年間にNITE(ナイト)に通知された製品事故情報※2では、高齢者の電動車いすの事故は23件※3(ハンドル形14件、ジョイスティック形9件)ありました。事故の被害状況をみると、23件のうち、死亡事故が11件、重傷事故が9件発生しています。事故発生場所として最も多いのは踏切で、7件発生し、うち死亡事故5件です。踏切以外では側溝など道路以外の場所に転落する事故が5件発生しており、その全てが死亡事故です。

 電動車いすの事故は、使用上の注意をよく確認し、誤った使い方をしないよう気を付けることで防げるものが少なくありません。使用者や、周囲の方が以下の点に注意することで、事故を未然に防ぎましょう。

電動車いすを使用する上で気を付けるポイント

  • ○初めて使用する人は、事前に十分な練習を行い、家族などの介助者とともに利用する道路の状況をあらかじめ確認する
  • ○体調不良時や飲酒時、夜間に使用することを避ける
  • ○乗車前にバッテリー残量を確認する
  • ○定期的に取扱店などで点検を受ける

踏切で気を付けるポイント

  • 踏切の通行はできるだけ避けるようにすべきですが(特に夜間は段差や溝が見えづらく危険です)。やむを得ず踏切を渡る場合は以下の点に気を付けてください。
  • ○介助者や周りに人がいる場合に一緒に通行する
  • ○踏切の警報が鳴ったら、踏切内に入らない
  • ○線路に対して直角に通行する
  • ○踏切の端を避けて通行する
  • ○踏切内で立ち往生してしまったら、周囲の人に大声で助けを求める

転落に関して気を付けるポイント

  • ○道の端を通行しない。特にガードレール・柵などがない場所は注意する
  • ○道路工事現場などには極力近づかない
  • ○細い山道や急な坂道の通行は避ける
  • (※1) 本資料では65歳以上を高齢者と定義します。
  • (※2)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。
  • (※3)高齢者が電動車いすに乗車していた状態での事故の件数です。

発表資料

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独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
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