製品安全

見守って防ごう!高齢者の事故 ~電動車いす・介護ベッドによる事故の2人に1人が死亡~

sdg_icon_04 sdg_icon_12

本件の概要

発表日:
令和5年8月31日(木)
発表資料:
見守って防ごう!高齢者の事故 ~電動車いす・介護ベッドによる事故の2人に1人が死亡~
映像資料:
介護ベッド「4.隙間に挟まる」
資料の概要:
 高齢者※1の生活をサポートする製品として、電動車いすや介護ベッド※2があります。身体活動を補助し、日々の生活を豊かにする製品ですが、不注意や誤った使い方で大きな事故につながるおそれがあります。実際に、これら2製品は高齢者における重大製品事故の発生件数が多く、重傷・死亡発生率も高くなっています(図1参照)。独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は、電動車いすや介護ベッドを使用する上で気を付けるポイントをお知らせします。

電動車いすで走行中に脱輪、介護ベッドの隙間に挟まる
        





             電動車いすで走行中に脱輪                     介護ベッドの隙間に挟まる

 2013年から2023年(2023年は7月末まで)にNITEに通知のあった製品事故情報※3では、高齢者が被害者となった電動車いす・介護ベッドの事故は合計101件(電動車いす:52件、介護ベッド:49件)ありました。そのうち死亡事故は合計49件(電動車いす:26件、介護ベッド:23件)、重傷事故は合計32件(電動車いす:16件、介護ベッド:16件)発生しており、事故の8割が死亡・重傷事故となっています。特に今年は、7月時点で電動車いすの事故がすでに8件(死亡6件、重傷1件、製品破損1件)起きています。

 電動車いすの事故は、屋外における単独使用時に事故が発生しています。使用上の注意をよく確認し、危険な場所の通行を避けたり、誤った使い方をしないよう気を付けたりすることで防げるものが少なくありません。また、介護ベッドの事故は、ベッド周りの隙間に頭や首など体を挟まれる事故が最も多くなっています。挟まる危険性のある隙間ができてしまっていないかを確認し、対策しておくことで防げる可能性が高いです。

 高齢者の事故を防ぐために共通していえることは、使用者本人のみが気を付けるだけでなく、家族や周りの方々が気を配ることも大切です。例えば、使用者だけでなく周りの家族も取扱説明書をしっかり確認しておくことで、誤った使い方に気付けたり、非常時に迅速な対処が可能になります。
 
 高齢者はご自身の身を守るために、周りの方々は高齢者を見守るためにも気を付けるポイントを確認し、事故を未然に防ぎましょう。


       ■電動車いすの気を付けるポイント 

        ○事前に十分な練習を行い、利用する道路状況を介助者とともにあらかじめ確認する。
        ○踏切の通行はできるだけ避ける。
        ○体調不良時や飲酒時、夜間に使用することをできるだけ避ける。
        ○乗車前点検、定期点検を行う。
   
         ■介護ベッドの気を付けるポイント
        ○安全基準を満たした製品を使用する。
        ○クッションや保護カバー等で、挟まるおそれがある隙間をできるだけなくす。
   
(※1)本資料では、内閣府の高齢社会白書の定義に合わせて65歳以上を高齢者としています。
(※2)介護ベッド用の手すりやサイドレールも含めています。
(※3)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故やヒヤリハット情報(被害なし)を含みます。        

  
発表資料

ページトップへ

映像資料

ページトップへ

関連リンク

PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。Adobe ReaderはダウンロードページGet ADOBE READERよりダウンロードできます。

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  製品安全広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図