項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 88-72-2 |
名称 | o-ニトロトルエン |
物質ID | 23B5525 |
分類実施年度 | 平成23年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団(N-O)を含むが、データがなく分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点は95℃[密閉式](ICSC(J)(2000))であり93℃超である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団(N-O)を含んでいるが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は420℃であり(HSDB(2009))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットの5件のLD50値[891 mg/kgおよび2100 mg/kg(以上 IARC 65(1996))、2546 mg/kg、1610 mg/kgおよび890mg/kg(以上 EU-RAR(2008))]は、3件が区分4、2件が区分外にそれぞれ該当する。該当数の多い区分を採り、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ウサギのLD50値 >20000 mg/kg(EU-RAR(2008))、ラットのLD50値 >5000 mg/kg(EU-RAR(2008))はいずれも区分外に該当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | ラットのLC50値は >1.17 mg/L/1hr(4時間換算値:0.585 mg/L/4hr, 104.5 ppm/4hr)との報告(EU-RAR(2008))があるが、このデータのみでは区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、試験濃度(209 ppm)が飽和蒸気圧濃度(274 ppm)の90%より低いため、ミストがほとんど混在しない蒸気として気体の基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | ラットのLC50値は >1.795 mg/L/4hr(>320 ppm/4hr)との報告(EU-RAR(2008))があるが、このデータのみでは区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、試験濃度(1.795 mg/L)は飽和蒸気圧濃度(1.39 mg/L)より高いので、試験条件はミストとみなした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギの皮膚に試験物質原液0.5 mLを4時間適用した試験、および24時間適用した試験のいずれも刺激性なし(not irritating)との結果(EU-RAR(2008))に基づき、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギの眼に試験物質原液0.1 mLを適用した2つの試験でいずれも刺激性なし(not irritating)との結果(EU-RAR(2008))に基づき、区分外とした。なお、その中の一方の試験では、角膜混濁、虹彩炎、結膜発赤、結膜浮腫のスコアは各動物とも全観察時点で0であった。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ラットおよびマウスに腹腔内投与による骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性(NTP TR504(2002))であった一方、ラットの経口投与による肝細胞を用いた不定期DNA合成試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)およびDNA付加体形成試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で、複数、陽性結果が得られている(NTP TR504(2002)、IARC 65(1996))。上記の小核試験の陰性結果から区分外とするには疑義があり、その他補足する情報もないためデータ不足で「分類できない」とした。また、in vitro試験としてはエームス試験で陰性(NTP DB(1981))、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性(NTP DB(1981)、DFGMAK Doc.8(1997))、CHL細胞を用いた染色体異常試験で陰性(IARC 65(1996))が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 |
P308+P313
P201 P202 P281 P405 P501 |
IARCの発がん性評価で2A(IARC News 101(2011))分類されていることに基づき、区分1Bとした。なお、ラットおよびマウスの2年間混餌投与試験において、雄ラットで悪性中皮腫、皮膚腫瘍、乳腺線維腺腫、肝腫瘍の発生率増加、雌ラットで皮膚腫瘍、乳腺線維腺腫の発生率の増加がそれぞれ認められ、雌雄ラットで発がん性の明らかな証拠が得られたと結論され、一方、マウスにおいて血管肉腫、大腸癌(盲腸)、雌マウスに肝細胞腫瘍の発生率の増加が認められ、雌雄マウスでも発がん性の明らかな証拠が得られたと結論されている(NTP TR 504(2002))。EU分類ではCat. 2; R45(EC-JRC(ESIS)(Access on Sep. 2011))である。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 亜急性/生殖毒性併合試験で、親動物の体重増加および摂餌量の低下、肝臓、腎臓の重量増加が認められた。生殖系に関しては、同一用量で精巣上体、精嚢、前立腺、精巣の用量依存的な重量低下が認められたが、それ以上の詳細な情報はなく、受胎障害を示す証拠として不十分であると記載されている(EU-RAR(2008))ので「分類できない」とした。なお、ラットの13週間混餌投与試験において、毒性用量の5000 ppm(340~353 mg/kg/day)以上で、雄に精子数と精子運動性の低下を伴う精巣の変性、雌に性周期の延長がみられている(EU-RAR(2008))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(血液) |
警告 |
H371 |
P309+P311
P260 P264 P270 P405 P501 |
ニトロトルエンによる中毒例は珍しく、特にニトロベンゼンと比較すると影響は軽微と考えられ、影響の程度は異性体で異なるが、メトヘモグロビン形成能の低い物質のようである(HSDB(2009))。ラットに経口投与後5~10分で毒性症状が見られ、主に興奮とともに呼吸リズムの加速と痙攣を起こし、その後鎮静状態が24時間持続した。3000 mg/kgでメトヘモグロビン比率の増加を示し、死亡も1500 mg/kgで発生しており、毒性症状はメトヘモグロビン産生に関連しているとの記述(EU-RAR(2008))がある。死亡も区分2のガイダンス値内で発生していることから区分2(血液)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、血液) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
ラットの105週間混餌投与試験において、肝臓では0.0625%(25 mg/kg/day)以上の雄で好酸性巣、雌で好塩基性巣、明細胞巣、0.125%(50 mg/kg/day)以上の雄で細胞浸潤及び小葉中心性壊死、雌で好酸性巣、0.2%(90 mg/kg/day)群の雄で明細胞巣、雌で混合細胞巣の発生率に有意な増加を認めた(環境省リスク評価 第6巻(2008))ことから、区分2(肝臓)とした。また、同試験で0.0625%以上の群の雌雄で脾臓造血細胞の増殖、0.125%(60 mg/kg/day)以上の群の雌で骨髄の過形成、0.2%群の雌雄で縱隔リンパ節及び脾臓の色素沈着、さらにラットの13週間混餌投与試験の89 mg/kg bw/day以上の用量で脾臓被膜の線維化(DFGMAK Doc.8(1997))、また、ラットに322 mg/kg/dayを30日間経口投与により、貧血を示唆する血液指標の変化(EU-RAR(2008))がそれぞれ報告されていることから、区分2(血液)とした。なお、ラットの13週間混餌投与試験において、毒性用量の5000 ppm(340~353 mg/kg/day)以上で、雄に精子数と精子運動性の低下を伴う精巣の変性、雌に性周期の延長がみられている(EU-RAR(2008))が区分2のガイダンス値を超えた用量であることから分類根拠としなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 5.4 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2008他)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 |
- |
H411 |
P273
P391 P501 |
急速分解性がなく(4週間でのBODによる分解度:0.5%(既存点検, 1977)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.5 mg/L(環境省リスク評価第6巻, 2008他)であることから、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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