GHS分類結果(過年度実施分類結果の再分類)

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 75-38-7
名称 弗化ビニリデン
物質ID 25B0019
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 区分1


危険
H220 P210
P377
P381
P403
爆発限界(5.5-21.3%(ICSC(1997))から区分1とした。なお国連危険物輸送勧告ではUN1959、クラス2.1である。化学的不安定性を示す官能基を含むが試験結果の情報は得られなかった。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 区分外
-
-
- - 国連分類クラス2.1の可燃性又は引火性のガスである。
5 高圧ガス 高圧液化ガス
-
-
- - 臨界温度(29.75℃(HSDB(Access on July 2013))は-50℃と+65℃の間にあるため、液化ガス(高圧液化ガス)とした。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
11 自己発熱性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(経皮) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分外
-
-
- - ラット吸入による非致死量(4時間換算: 100,000 ppm)(SIDS(2001))が5,000 ppmを超えているため、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ガスであるため、皮膚刺激性試験は実施されていないが、他の毒性試験の結果、皮膚刺激性はない(SIDS(2001))とされているため、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
-
- - 眼刺激性試験のデータは得られていないが、急性、反復及び長期吸入ばく露試験の結果、眼には刺激性を示さない(SIDS(2001))ため、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 分類ガイダンスの改訂により、「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、In vivoでは、マウスの小核試験で陰性の結果が記載されている(IUCLID(2000))。一方、in vitroでは、細菌を用いる復帰突然変異試験であいまいな結果(IARC 71(1999))、陰性(ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))並びに陽性の結果(NTP DB(Access on June 2013)、ACGIH(7th, 2001)、IUCLID(2000))が報告されているものの、哺乳類培養細胞を用いるin vitro染色体異常試験及びhprt遺伝子突然変異試験で陰性である。得られた知見に基づき、本物質はヒトに遺伝毒性を示さない(SIDS(2001))、あるいは、本物質はゲノムに有意な影響を与えないと考えられている(ECETOC(2005))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - IARCでグループ3(IARC 71(1999))、ACGIHでA4(ACGIH(7th, 2001))に分類されていることから、分類できないとした。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - SIDS(2001)、ECETOC(2005)に、雄ラットでの13週間吸入ばく露試験で、中・高用量群(7,000、40,000 ppm、6時間/日)に精巣及び精巣上体の顕微鏡的観察から精子形成低下が認められたとする試験結果(Appleman et al., 1985)が記載されている一方、他の試験(Reuzel et al, 1986)においては再現性はなく(7,000 ppm、6時間/日を最高濃度とする3用量で13週間吸入ばく露した試験では、幼若及び若齢成熟ラットの精巣・精巣上体には肉眼的にも病理組織学的にも精子濃度、異常な頭部/尾部を持った精子数、異常頭部/尾部の数は増加せず、授精能力に関する無影響濃度(NOEC)は7,000 ppmであった)、雄の生殖能力について矛盾する結果が報告されている。この他、ラットでの交配前及び妊娠初期吸入ばく露試験及び胎児器官形成期吸入ばく露試験のいずれも被験物質ばく露による影響はみられていない(SIDS(2001)、ECETOC(2005))。以上の結果から、雄の生殖能への影響の有無が明らかでないため、分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラット及びマウスにガスを単回吸入ばく露した試験で、200,000 ppm(1hr)- 800,000 ppm(-19hr)の高濃度で中枢作用又は中枢神経を介した行動変化(歩行異常)がみられたとの記述(ACGIH(7th, 2001)、SIDS(2001)、ECETOC(2005))があることから、区分3(麻酔作用)に分類した。なお、ヒトの健康影響に関する報告はない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外
-
-
- - ラット及びマウスに2週間又は13週間吸入ばく露した試験において、区分2のガイダンス値を上回る高濃度ばく露でも無影響または軽微な呼吸器、中枢神経系への影響がみられた(SIDS(2001)、ACGIH(7th, 2001))に過ぎない。他の経路に関する毒性情報はないが、本物質はGHSの定義におけるガスであり、通常のばく露経路は吸入であることから、吸入経路の試験結果のみで「区分外」に分類した。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
-
- - データなし。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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