GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 1305-78-8
名称 生石灰 (別名:酸化カルシウム)
物質ID H28-B-011, C-014B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外
-

-
- -   不燃性である (ICSC (1997))。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-

-
- -   不燃性である (ICSC (1997))。
11 自己発熱性化学品 区分外
-

-
- -   不燃性である (ICSC (1997))。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-

-
- -   水と激しく反応するが、生成物は水酸化カルシウムで不燃性 (ICSC (1997)) であるため区分外とした。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-

-
- -   酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない。
  なお、国連危険物輸送で、国連番号1910 クラス8 容器等級Vとされている。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値として、5,000 mg/kg、5,916 mg/kg (食品安全委員会添加物評価書 (2013)) の報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2

警告
H315 P264
P280
P302+P352
P321
P332+P313
P362+P364
  湿った皮膚に対して強い刺激性を示すとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から区分2とした。
  なお、国連危険物輸送勧告においてクラス8とされている。
  ガイダンスの改訂により区分を変更した。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1

危険
H318 P280
P305+P351+P338
P310
  粒子状酸化カルシウムが眼に重度のやけどを引き起こす可能性があるとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) から、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  すなわち、in vivo のデータはなく、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験で陰性である(食品安全委員会添加物評価書 (2013))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)

危険
H370 P260
P264
P270
P308+P311
P321
P405
P501
  本物質は水と反応して水酸化カルシウムを生じる。
   ヒトでは大量の水酸化カルシウムの短時間ばく露により肺水腫とショックを起こすとの記載がある (PATTY (4th, 1993))。
  以上より区分1 (呼吸器) とした。
  なお旧分類では本物質の誤飲により脈と呼吸が速くなり、体温が低下し、声門浮腫により呼吸困難とショック状態になり、食道、胃の穿孔も生じるとのHSDBの記載に基づいて区分2 (全身毒性、消化器) に分類している。
  しかしながらこの情報は現在のHSDB (最終改訂日2014年9月4日) には記載されておらず、また食道と胃の穿孔は、本物質の腐食性作用によるものと考えられるため、区分を見直した。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器)

危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
  ヒトにおいて、生石灰の吸入による呼吸経路の炎症、鼻中隔の潰瘍及び穿孔の報告がある (ACGIH (7th, 2001))。
   したがって、区分1 (呼吸器) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、旧分類ではヒトで”吸引性肺炎”がみられたとのHSDBの記述を基に区分1とされたが、当該の記述は本物質ダストを”吸入”したヒトで”肺炎”が生じたとの記述 (HSDB (Access on May 2016)) を誤記載したものと考えられた。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-

-
- -   データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-

-
- -   データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
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  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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