項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 153719-23-4 |
名称 | 3-[(2-クロロ-1,3-チアゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-N-ニトロ-1,3,5-オキサジアジナン-4-イミン(別名:チアメトキサム) |
物質ID | R02-A-026-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性の原子団(ニトロ基)を含み、酸素収支が-99と判定基準の-200より高いが、データがなく分類できない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団(ニトロ基)を含むが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素を含まず、塩素及び酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (N) と結合しているが、データがなく、分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性の原子団(ニトロ基)を含むが、データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:1,560 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010)、ECHA RAC Opinion (2019)) 【参考データ等】 (2)マウス(雄)のLD50:783 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2012) 、JMPR (2010)、ECHA RAC Opinion (2019)) (3)マウス(雌)のLD50:964 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2012) 、JMPR (2010)、ECHA RAC Opinion (2019)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(ECHA RAC Opinion (2018))、AICIS (旧NICNAS IMAP) (2018)) 【参考データ】 (2)ウサギのLD50:> 652 mg/kg(OECD TG 402、純度:32.6%(媒体:キシレン))(ECHA RAC Opinion (2018)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分4上限付近の用量における影響が不明のため、分類できない。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間):> 3.72 mg/L (食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010)、ECHA RAC Opinion (2019)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、4時間適用、72時間観察)において、全例で皮膚反応はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:0/0/0/0/0/0、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(EU CLH提案文書 (2018)、RAC Opinion (2019)、食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010)、農薬抄録 (2018))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=9)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、3日観察)において、適用後1時間に非洗眼群6例のうち全例で軽度の結膜発赤がみられたが、24時間以内に完全に回復した(角膜混濁スコア:0/0/0/0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0/0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0/0/0/0、結膜浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(EU CLH提案文書 (2018)、RAC Opinion (2019)、食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010)、農薬抄録 (2018))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、陽性率は30%に満たず、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:1%溶液)において、惹起24、48時間後の陽性率は0%(0/20例)、5%(1/20例)であったとの報告がある(CLH Report (2018)、RAC Opinion (2019)、食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010)、農薬抄録 (2018))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(5)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474、GLP)で、陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2012)、農薬抄録 (2013)、JMPR (2010))。 (2)細菌復帰突然変異試験陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (3)哺乳類のin vitro遺伝子突然変異試験で、陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (4)哺乳類のin vitro染色体異常試験で、陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (5)ラット及びマウスの肝初代培養細胞を用いた2つのUDS試験で、陰性の結果であった(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 |
6 | 発がん性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(7)より、区分に該当しない。なお、(2)、(3)の動物試験結果からは、ラットで陰性、マウスで陽性の結果が得られており、マウスの肝臓腫瘍の発生増加が明瞭であることから、区分2の可能性が考えられる。 【根拠データ】 (1)国内外の分類機関による既存分類では、EPAでNL(Not Likely to be Carcinogenic to Humans)に分類されている(EPA Annual Cancer Report (2018):2005年分類)。 (2)ラットを用いる2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、最高投与群の雄で脳悪性膠細胞腫(2/50例)、皮膚/皮下組織の脂肪腫(3/50例)の有意な増加が示されたが、背景データに近いか範囲内であった。また、自然発生腫瘍として腫瘍発生の早期化も認められず、投与に関連した所見ではないと考えられた(食安委 農薬評価書 (2012))。 (3)マウスを用いる18ヵ月間発がん性試験において、雌雄の高用量3群で肝細胞腺腫の発生頻度の増加、雄の最高用量及び雌の高用量2群で肝細胞がんの発生頻度の増加が認められた(食安委 農薬評価書 (2012))。 【参考データ等】 (4)EPAは本物質の発がん性に関してマウスの肝臓腫瘍に基づき、当初はL(Likely to be Carcinogenic to Humans)に分類していた(EPA Pesticide Review (2000)) が、(1)のとおり2005年にNLに変更した。NLに分類変更した根拠は、本物質が遺伝毒性を欠くことから、マウスの肝臓腫瘍は非遺伝毒性機序によるものであること、及びマウスは肝毒性を有する代謝物(本物質の主代謝物であるクロチアニジン(CGA 322704)を介して生成する)をラットやヒトよりも多く産生することが知られており、マウスの発がん性試験結果はヒトには当てはまらないと考えられたからである(US Federal Register vol. 77 No.42 (2012))。 (5)EUでは、本物質のCLP分類の作業が進められている。本物質の発がん性の分類に関して、マウスの試験結果に基づけばカテゴリー2となる可能性があるが、独立した専門家チームがマウスで認められた肝臓腫瘍発生の作用様式(mode of action)を詳細に調査した結果、マウスの肝臓腫瘍は持続性の細胞毒性と持続性の肝細胞に対し細胞毒性を持つ本物質代謝物(マウスは肝毒性代謝物[CGA 265307(デスメチルクロチアニジン):本物質の主代謝物であるクロチアニジン(CGA 322704)を介して生成する]をラットやヒトよりも多く産生することがわかっている)に誘発される再生性過形成を介して生じると結論された。この作用様式のヒトへの妥当性は、マウスとヒトの代謝の間には量的に大きな差があることを考慮すれば、合理的に排除されるものと考えられるとし、発がん性の分類に関しては区分に該当しない「“Not classified (conclusive but not sufficient for classification)”」と結論づけた(ECHA RAC Opinion (2019))。 (6)JMPRは本物質長期投与によるマウスの肝臓腫瘍について、本物質が遺伝毒性を有さないこと、ラットでは発がん性が認められないこと、マウスで提唱されている作用機序に基づき、ヒトの食事を介したばく露レベルでは本物質は発がん性を示さないと思われると結論づけた(JMPR (2010))。 (7)発がん性試験において、雌雄のマウスで肝細胞腺腫及び肝細胞癌の増加が認められた。肝腫瘍発生の作用機メカニズムに関する検討結果から、本物質が肝酵素誘導作用、細胞分裂促進作用に加えて細胞傷害作用も有すると考えられた。本物質の肝腫瘍の発生メカニズムは、細胞障害による二次的な細胞増殖の結果生じたプロモーション作用によるものと考えられた(食安委 農薬評価書 (2012))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(5)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、2,500 ppmで親動物に尿細管硝子滴沈着増加、体重増加抑制・脾及び肝比重量増加・尿細管円柱、摂餌量減少・心比重量増加(雄)、児動物に体重増加抑制(F1雌雄及びF2雄)がみられ、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (2)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (3)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、750 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量減少、一過性の活動低下、立毛、吐出及びカーカス重量の低下、児動物に低体重、骨格変異として後頭骨骨化不整、第13 肋骨短小、胸骨分節、中足骨、指節骨及び趾節骨等の未骨化又は骨化不全(雌雄)がみられ、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (4)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、150 mg/kg/dayで親動物に摂餌量減少及び体重増加抑制、会陰部又は膣に血液様分泌物及び体重減少、児動物に体重減少、胸骨分節癒合及び指節骨未化骨の増加(雌雄)がみられ、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (5)ラットを用いた強制経口投与による発達神経毒性試験において、4,000 ppmで親動物に体重増加抑制及び摂餌量の低値、児動物に出生時の低体重、その後の体重低値、脳絶対重量の減少(雌雄)、包皮分離日齢の遅延(雄)、生後12 日に小脳の錐体前裂・分子層の厚さ及び小脳の幅の低値(雄)、生後63 日に背側皮質の厚さ、視床と皮質全体の幅及び海馬全体の幅の低値(雌雄)がみられ、発達神経毒性は認められなかったとの報告がある。ただし、脳及び神経系組織の病理組織学的検査で異常はみられず、機能検査でも投与の影響はみられていない(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(神経系) |
警告 |
H371 | P308+P311 P260 P264 P270 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分2(神経系)とした。なお(1)、(2)はLD50から推定して区分2の範囲の影響と考えた。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験において、眼瞼下垂、自発運動の低下、硬直性痙攣がみられ、LD50は1,560 mg/kgであるとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (2)マウスを用いた単回経口投与試験において、自発運動の低下、間代性痙攣、伏臥がみられ、LD50は783 mg/kg(雄)、964 mg/kg(雌)であるとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (3)ラットを用いた単回経口投与による急性神経毒性試験において、500~1,500 mg/kg(区分2の範囲)で正向反射への影響、直腸体温低下、眼瞼閉鎖、歩行異常、立ち上がり回数減少、覚醒状態の低下、振戦などがみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(5)より、経口経路では標的臓器を特定できず区分に該当しないと考えられるが、他経路での毒性情報がなく、データ不足のため分類できない。なお(4)より、肝臓影響がみられるが、マウスの肝臓(前がん病変)所見は、ヒトへの外挿性がないことから、標的臓器から除外した。 【根拠データ】 (1)ラットの混餌投与による90日間反復経口投与試験において、1,250ppm(84.9mg/kg/day(雄)、92.5mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で尿細管硝子滴沈着、尿細管慢性病変、Cre増加の腎臓影響(雄)がみられ、2,500ppm(168mg/kg/day(雄)、182mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で尿細管慢性病変(雌)がみられた。しかし、雄の腎尿細管組織の変化は免疫組織学的染色によりα2u-グロブリン蓄積によるものでヒトに当てはまらない所見とされ、雌の尿細管病変については長期投与試験で再現されていないことから偶発所見と結論づけられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012)、JMPR (2010))。 (2)イヌの混餌投与による90日間反復経口投与試験において、1,000~2,500ppm(32.0~54.8mg/kg/day(雄)、区分2の範囲)および1,000~2,000ppm(33.9~50.5mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリット減少(雌)、MCH、単球比、PT延長(雌雄)の血液影響および精巣重量減少、精子形成低下(雄)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012) 、JMPR (2010))。 (3)イヌの混餌投与による1年間慢性毒性試験において、750~1,500ppm(21.0~42.0mg/kg/day(雄)、24.6~45.1mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)でBUN・Cre増加および赤血球粒度分布幅及び好中球比増加、好塩基球比及びリンパ球比減少の血液影響がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012))。 (4)マウスの混餌投与による18ヵ月間発がん性試験において、500~2,500ppm(63.8~354mg/kg/day(雄)、87.6~479mg/kg/day(雌)、区分2~区分に該当しない範囲)で肝細胞肥大、肝単細胞壊死、炎症性細胞浸潤、肝細胞脂肪化(雄)の肝臓影響がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012) 、JMPR (2010))。 (5)ラットの混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験において、500 ppm (21.0 mg/kg bw per day(雄)、区分2の範囲)で慢性腎症増加、腎リンパ球浸潤増加、BUN増加の腎臓影響がみられた。しかし、(1)と同様に、ヒトに外挿できないα2u-グロブリンを介した雄ラット特異的な所見であるとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2012) 、JMPR (2010))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
本物質はネオニコチノイド系殺虫剤であり、特異な感受性分布を有することが知られている。専門家判断により、甲殻類(ユスリカ幼虫)48時間EC50 = 0.035 mg/L(水域の生活環境動植物の被害防止に係る農薬登録基準の設定に関する資料, 2016)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
本物質はネオニコチノイド系殺虫剤であり、特異な感受性分布を有することが知られている。急速分解性がなく(BODによる分解度:7%(EU CLP CLH, 2018))、専門家判断により、甲殻類(フタバカゲロウ)の35日間NOEC = 0.0003 mg/L(REACH登録情報, 2021)から、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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