項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 85535-85-9 |
名称 | 塩化直鎖パラフィン(炭素数が14から17) |
物質ID | R03-A-016-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和3年度(2021年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性(REACH(Accessed May 2021))との情報より、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性(REACH(Accessed May 2021))との情報より、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性(REACH(Accessed May 2021))との情報より、区分に該当しない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 15,000 mg/kg(EFSA (2019)、REACH登録情報 (Accessed May 2021)) (2)ラットのLD50:> 4,000 mg/kg(EFSA (2019)、AICIS IMAP(2015)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分3)。 【根拠データ】 (1)本物質(塩素含有率:40%)について、ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、閉塞、4時間適用、14日観察)において、皮膚の乾燥・硬化が72時間後に先行して見られ、6~8日後に皮膚外層の剥離、6~10日後に痂皮鱗片化がみられた(適用24/48/72h後の紅斑スコアの平均:1.5、浮腫スコアの平均:0.6)との報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (2)本物質(塩素含有率:52%)について、ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、閉塞、4時間適用、14日観察)において、適用6~10日後に痂皮鱗片化がみられた(適用24/48/72h後の紅斑スコアの平均:1.3、浮腫スコアの平均:0.3)との報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)本物質(塩素含有率:40%及び45%)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験において、適用1~2時間後に全例でごく軽微な結膜刺激がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (2)本物質(塩素含有率:52%)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、48時間観察)において、適用48時間まで1例で軽度の結膜発赤がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (3)本物質(塩素含有率:40%及び45%)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、48時間観察)において、適用48時間まで1例で軽度の結膜発赤がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)本物質(塩素含有率:40%)について、モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(皮内投与:20%溶液)において、惹起48時間後の陽性率は5%(1/10例)であり、原液で再惹起したところ陽性反応はみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報(Accessed May 2021))。 (2)本物質(塩素含有率:40%及び45%)について、モルモットを用いたMaximisation試験(皮内投与:5%溶液)において、惹起24、48時間後に陽性反応はみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(4)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474、GLP、塩素含有率:42%及び45%)において、陰性の報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015) 、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (2)ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG475、GLP、塩素含有率:52%)において、陰性の報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015) 、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (3)細菌復帰突然変異試験(OECD TG471相当、塩素含有率:42%)において、陰性の報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015) 、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (4)利用可能な試験結果から総合的に判断し、本物質に遺伝毒性はないものと見解を示している(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分 |
危険 |
H360 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1Bとし、授乳影響を追加した。なお、(1)では親動物に一般毒性影響がみられない用量で児動物に生存率低下や皮下の血腫/出血がみられ、(2)及び(3)では、生後の哺育期に母乳を介して本物質又は代謝物が児動物に移行し、血液凝固障害を生じ、出血傾向、内出血や死亡を生じることが示唆された。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による 一世代生殖毒性試験において、90 mg/kg/day以上の用量で児動物に生存率減少、皮下の血腫/出血がみられたとの報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015))。 (2)雌ラットの妊娠期間中に投与(6,250 ppm:560 mg/kg/day)し、哺育期間中も同様に投与された群、並びに妊娠期間中の投与後に対照群から生まれた出生児を6,250 ppmの餌で哺育した群の2群では、対照群の餌を妊娠及び哺育期間を通して投与した母動物から生まれ育てられた群、投与群から生まれた出生児を対照群の母動物に哺育された群と比較して、F1児動物の死亡率の増加(67%及び77%)と内出血の頻度増加(8%及び17%)がみられた。これらの群の児動物では血中第Ⅹ凝固因子の減少がみられ、乳汁移行した本物質又は代謝物が新生児のビタミンK依存性凝固系を阻害した、あるいは母動物の乳汁中のビタミンKを減少させ、その結果、児動物に凝固障害を引き起こす可能性が示唆された(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015))。 (3)ラットにおいて、中鎖塩素化パラフィン(MCCPs)は投与した母親から生まれた授乳中の新生児で凝固系を障害する。授乳中の新生児における出血影響はビタミンK欠乏の持続の結果として生じ、EFSAの専門家パネルはこの現象はヒトにも当てはまると結論付けた(EFSA (2019))。 【参考データ等】 (4)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECDTG414、妊娠6~19日)において、発生毒性はみられなかったとの報告がある(EFSA (2019)、 AICIS IMAP (2015))。 (5)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECDTG414、妊娠6~27日)において、発生毒性はみられなかったとの報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015))。 (6)ラットを用いた混餌投与による生殖/発生毒性スクリーニング試験(OECD TG 421相当、交配28日前~哺育21日)において、生殖毒性はみられなかったとの報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015))。 (7)英国ロンドンとランカスターの18人の女性からの母乳サンプル25検体から中鎖塩素化パラフィン(MCCPs)を検出可能であった。その値は6.2~320 ng/g脂肪で、中央値は21 ng/g脂肪、97.5%タイル値は130.9 ng/g脂肪で、地域による差はなかった(REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (8)無作為に選択したヒトの母乳サンプル22検体中1検体で本物質が検出レベル以上(61 ng/g脂肪)であった(REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 (9)EUではLact.に分類されている(CLP分類 (Accessed May 2021))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(腎臓、甲状腺) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1(腎臓、甲状腺)とした。なお、肝臓については薬物による適応反応であると考えられるため採用していない。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、3.6 mg/kg/day(雄、区分1の範囲)、4.2 mg/kg/day(雌、区分1の範囲)で雌に血清コレステロール増加、甲状腺への影響(濾胞サイズの減少、組織の崩壊、濾胞の高さ増加、核の小胞化)がみられ、36.2 mg/kg/day(雄、区分2の範囲)、42.2 mg/kg/day(雌、区分2の範囲)で雌雄に肝細胞の核の大小不同・小胞化、甲状腺への影響(雌雄で細胞質空胞化、雄で濾胞サイズ縮小、組織の崩壊、濾胞の高さ増加、核の小胞化)、雌に肝臓への影響(肝臓相対重量増加、静脈周囲肝細胞の均一化)、髄質内層の尿細管拡張がみられたとの報告がある。しかし、試験による肝臓、腎臓、甲状腺における分析、描写が存在しないため、病理組織学的解釈は不可能であったとの報告がある(EFSA (2019))。 (2)ラットを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、10 mg/kg/day(雄、区分1の範囲)で雌雄に慢性腎炎がみられ、100 mg/kg/day(区分2の範囲)で雌雄に肝臓及び腎臓の絶対・相対重量増加、雌に血清コレステロールの増加がみられたとの報告がある(EFSA (2019))。 (3)ラットを用いた混餌投与による90日間経口投与試験において、100 ppm(9.3 mg/kg/day(雄)、9.7 mg/kg/day(雌)、区分1の範囲)で雌に肝UDPGT活性の増加がみられ、300 ppm(23 mg/kg/day(雄)、24.6 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で雄に血漿FT3の減少、雌に血漿TSHの増加、甲状腺炎がみられたとの報告がある(EFSA (2019)、AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed May 2021))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.0059 mg/L(EU REACH CoRAP, 2019、EU REACH SVHC, 2021)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
急速分解性に関する十分なデータが得られていない。甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.0087 mg/L(EU REACH CoRAP, 2019、EU REACH SVHC, 2021)から、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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