NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 101-90-6
名称 1,3-ビス[(2,3-エポキシプロピル)オキシ]ベンゼン
物質ID m-nite-101-90-6_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。なお、本物質は融点が32~33℃ (HSDB (Access on October 2019)) である。引火点は113℃ (closed cup) (ICSC (2005)) という情報から、温度の高い状態で液体となった場合でも、ガイダンスにおける区分外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
7 可燃性固体 分類できない
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- - 可燃性 (GESTIS (Access on Sep. 2019)) との情報があるが、データがなく分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
8 自己反応性化学品 分類できない
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- - 分子内に自己反応性に関連する原子団 (エポキシド類) を含むが、データがなく分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
10 自然発火性固体 分類できない
-
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- - データがなく分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 塩素及びフッ素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、ガイダンスにおける分類対象外に相当し、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
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- - 融点が55℃以下の固体ではあるが、データがなく分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない
-
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- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 2,570 mg/kg (環境省リスク評価書第9巻 (2011)、DFGOT vol.7 (1996))、2.57 g/kg (2,570 mg/kg) (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on October 2019))
(2) ラットのLD50: 2,200~3,000 mg/kg (NTP TR257 (1986))
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
(1) はばく露時間が不明であり、純度が低いため (純度60%)、参考データとした。

【参考データ等】
(1) ウサギのLD50: 0.64 mL/kg (774.4 mg/kg) (PATTY (6th, 2012))
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、ガイダンスの分類対象外に相当し、区分に該当しない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
【分類根拠】
(1)~(5) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (ドレイズ法) において刺激性スコア5 (最大8) を示し、中等度の刺激性を示した (PATTY (6th, 2012))。
(2) 本物質は皮膚、粘膜に対し、刺激性を有する (DFGOT vol.7 (1996))。
(3) ヒトにおいて本物質への接触は重度の皮膚刺激性を示す (DFGOT vol.7 (1996))。
(4) 本物質は中等度から強度の皮膚刺激性を有する (HSDB (Access on October 2019))。
(5) 本物質は皮膚と粘膜に対し強度の刺激性を有する (GESTIS(Access on October 2019))。

【参考データ等】
(6) EU-CLP分類でSkin Irrit. 2 (H315) に分類されている (EU CLP分類 (Access on October 2019))。

令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 本物質は皮膚、粘膜に対し、刺激性を有する (DFGOT vol.7 (1996))。
(2) ウサギを用いた眼刺激性試験 (ドレイズ法) において刺激性スコア45 (最大110) を示し、重度の刺激性を示した (PATTY (6th, 2012)、REACH登録情報 (Access on November 2019))。

【参考データ等】
(3) EU-CLP分類でEye Irrit. 2 (H319) に分類されている (EU CLP分類 (Access on October 2019))。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
4 皮膚感作性 区分1A


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1Aとした。

【根拠データ】
(1) OECD TG 429に準拠したマウス局所リンパ節試験 (LLNA) において、陽性と判定され、EC3の値は2%未満と推定された (REACH登録情報 (Access on November 2019))。
(2) ヒトにおいて本物質への接触は重度の皮膚刺激を示し、感作性を示す可能性がある (DFGOT vol.7 (1996))。
(3) 本物質は皮膚感作性を有する (GESTIS (Access on October 2019))。

【参考データ等】
(4) EU-CLP分類でSkin Sens. 1B (H317) に分類されている (EU CLP分類 (Access on October 2019))。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より証拠の重み付けに従い、区分2とした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウス小核試験で陰性と陽性の報告があるが、証拠の重み付けにより、総合的に陽性と評価される (DFGOT vol.7 (1996)、IARC 71 (1999)、PATTY (6th, 2012)、NTP DB (Access on October 2019))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の染色体異常試験、及びマウスリンフォーマ試験で陽性、哺乳類培養細胞の不定期DNA合成試験で陰性の報告がある (同上)。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、最新のCLPの評価を重視し、(2)~(6)で動物2種で悪性腫瘍が確認されていることから、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。旧分類からEU CLPの分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)国外の評価機関による既存分類結果として、EUではCarc.1Bに(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021))分類している。
(2)ラットを用いた2年間(103週間)強制経口投与(5日/週)による発がん性試験(追加試験を含めて、12.5~50 mg/kg/day)において、雌雄とも前胃に良性及び悪性腫瘍(扁平上皮乳頭腫・扁平上皮がん)の発生が高頻度にみられた(CLH Report (2018)、ECHA RAC Opinion (2018)、IARC 71 (1999)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015)、NTP RoC (14th, 2016)、DFG MAK (1996)、NTP TR257 (1986)、Patty (6th, 2012)、HSDB (Accessed Sep. 2021))。
(3)マウスを用いた2年間(103週間)強制経口投与(5日/週)による発がん性試験(50,100 mg/kg/day)において、雌雄とも前胃に良性及び悪性腫瘍(扁平上皮乳頭腫・扁平上皮がん)の発生が高頻度にみられ、雌には肝臓腫瘍(肝細胞がん、肝細胞がん又は腺腫(組合せ))の発生頻度の有意な増加もみられた(CLH Report (2018)、ECHA RAC Opinion (2018)、IARC 71 (1999)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2015)、NTP RoC (14th, 2016)、DFG MAK (1996)、NTP TR257 (1986)、Patty (6th, 2012)、HSDB (Accessed Sep. 2021))。
(4)(3)の肝臓腫瘍については、対照群の背景データでの発生頻度や異なる統計手法によっては有意差が消失すること等を考慮し、本物質投与に関連した腫瘍発生ではないと判断されている(CLH Report (2018)、ECHA RAC Opinion (2018))。
(5)ECHAのRACはNTPの発がん性試験結果の個別データを解析し、(2)のラットの試験では前胃の悪性腫瘍(扁平上皮がん)の低、中及び高用量群における最初の死亡例はそれぞれ76週、61週及び42週目に生じており(補正後発生率:最大100%(対照群:0%))、かつ中用量群を中心に少なくとも20匹の遠隔部位(リンパ節、膵臓、肝臓、脾臓、肺、脳)に転移性腫瘍を生じると解析した。(3)のマウスの試験でも、同様に低及び高用量群で高頻度の前胃の原発性腫瘍(補正後発生率:最大70%)とは別に24匹の遠隔部位(肺、肝臓、リンパ節、脾臓、副腎、腎臓)に転移性腫瘍を認めている(ECHA RAC Opinion (2018))。
(6)ラット、マウスの2種・両性に認められた前胃の悪性腫瘍から接触部位発がん性(site of contact carcinogenicity)を示す物質の可能性がある。ヒトには前胃はないが、食道、口腔などげっ歯類と同様の組織を有する部位は存在する。吸入・経皮経路での発がん性に関する信頼性ある情報がないため、他経路でも接触部位発がんを生じる可能性は否定できない(CLH Report (2018)、ECHA RAC Opinion (2018))。
(7)本物質はジグリシジルエーテル化合物のグループに属し、DNA反応性のエポキシド基を持つ電子親和性化合物である。同じグループのフェニルグリシジルエーテル(PDGE、CAS番号 122-60-1)とのリードアクロスも考慮された。PDGEは本物質の2つのグリシジルエーテル側鎖のうちの1つを有し、リードアクロスには適切と考えられた。当該物質のEU及び本邦での発がん性分類はそれぞれCarc. 1B(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021))及び区分2である(政府によるGHS分類結果:2017年分類)。
(8)なお、IARCではグループ2Bに(IARC 71 (1999))、NTPではRに(NTP RoC (16th, 2016))、日本産業衛生学会では第2群Bに(産衛誌62巻 (2020):1991年提案)それぞれ分類している。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
【分類根拠】
本物質のヒトでの単回ばく露に関する報告はない。(1)、(2) より、吸入ばく露の場合には気道刺激性を示すと考えられることから、区分3 (気道刺激性) とした。

【根拠データ】
(1) 本物質のミストは眼と気道を刺激する可能性があるとの記載がある (HSDB (Access on October 2019))。
(2) 本物質はウサギの皮膚及び眼に強い刺激性を示したとの記載がある (DFGOT vol.7 (1996))。

【参考データ等】
(3) ラットの単回経口投与試験において、呼吸困難と中枢神経系抑制がみられた。影響がみられた最小用量の記載はないが、LD50値である2,570 mg/kg付近でみられたとすると区分2超に相当する (DFGOT vol.7 (1996))。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、実験動物への経口経路の結果、区分1及び区分2の範囲では刺激性によると考えられる前胃の病変がみられたのみであることから、区分に該当しないと判断した。他の経路についてはデータがないことから分類できない。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた強制経口投与による13週間反復投与毒性試験において、前胃の病変がみられ、100 mg/kg/day (90日換算: 72 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雄で体重増加抑制、200 mg/kg/day (90日換算: 144 mg/kg/day、区分2超) の雄で死亡 (1/10例)、肝臓の軽微~軽度の小葉中心性脂肪変性 (対照群と高用量群のみ検査)、雌で体重増加抑制がみられた (NTP TR257 (1986)、DFGOT vol.7 (1996))。
(2) マウスを用いた強制経口投与による13週間反復投与毒性試験において、前胃の病変がみられ、400 mg/kg/day (90日換算: 289 mg/kg/day、区分2超) の雌雄で死亡 (雄: 9/10、雌: 7/10)、肝臓の限局性壊死、脂肪変性 (対照群と高用量群のみ検査) がみられた (同上)。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 令和元年度(2019年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)※一部JIS Z7252:2019(GHS 6版準拠)を採用


分類結果の利用に関する注意事項:
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