項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 108-42-9 |
名称 | クロロアニリン (3-クロロアニリン)/クロロアニリン |
物質ID | m-nite-108-42-9_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 本物質の異性体については、2-クロロアニリン (CAS番号: 95-51-2) 及び4-クロロアニリン (CAS番号: 108-42-9) を参照。 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 引火点が118℃ (closed cup) (ICSC (2000)) に基づいて区分外とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点が540℃以上 (ICSC (2000)) であり、常温で発火しないと考えられる。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 酸素及びフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 | P301+P310 P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
本物質の異性体については、2-クロロアニリン (CAS番号: 95-51-2) 及び4-クロロアニリン (CAS番号: 108-42-9) を参照。 ラットのLD50値として、256 mg/kg (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003))、1,104 mg/kg (DFGOT vol.3 (1992)) との2件の報告がある。1件が区分3に、もう1件が区分4に該当し、該当数が同数であるため、LD50値の最小値のある区分を採用して、区分3とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 | P302+P352 P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
ラットのLD50値として、250 mg/kg (HSDB (Access on November 2015)、BUA 57 (1991))、約2,000 mg/kg (雄)、1,000-2,000 mg/kg (雌) (BUA 57 (1991)) との3件の報告がある。1件が区分3、2件が区分4に該当するので、該当数の多い区分4とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分3 |
危険 |
H331 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
ラットのLC50値 (4時間) として、150 ppm (0.783 mg/L) との報告 (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003)) に基づき、区分3とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.45mg/L) より高いため、ミストの基準値を適用した。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 | P302+P352 P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
本物質はヒトに対して刺激性を示すとの記載 (HSDB (Access on October 2015)、BUA 133 (1996)) や、ウサギやネコに本物質を100~900 mg適用した結果 (適用時間不明)、皮膚の炎症がみられたとの報告がある (DFGOT vol. 3 (1992))。以上から区分2とした。情報を追加し区分を変更した。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質を適用した結果、化膿性結膜炎がみられたが5~10日までに回復したとの報告がある (DFGOT vol. 3 (1992))。また、本物質は粘膜に対して刺激性を示すとの記載がある (HSDB (Access on October 2015))。以上、ウサギの試験における回復性の状況をもとに、区分2Aとした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
モルモットを用いたマキシマイゼーション試験 (OECD TG準拠) において、本物質 (25%溶液) による感作性 (70%、14/20例) が報告されている (DFGOT MAK Value Documentation (2013))。また、ヒト26人に対するパッチテストにおいて、8人に皮膚反応がみられた (DFGOT MAK Value Documentation (2013))。DFGOT MAK Value Documentation (2013) ではヒトと動物で感作性が報告されていることから、本物質を感作性物質と結論している。以上より、区分1とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウス及びラットの骨髄細胞小核試験で陰性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、マウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陽性である (DFGOT vol. 3 (1992)、NTP DB (Access on November 2015))。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 国際機関による分類結果もなく、データ不足のため分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質はマウスの精子頭部形態異常を誘発しなかった (BUA 57 (1991)) との記述、及び異性体のo-クロロアニリンは妊娠ラットを用いた器官形成期経口投与試験 (妊娠6~15日) で催奇形性を誘発しなかった (BUA 133 (1996)) との記述がある。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (中枢神経系、心血管系、血液系、肝臓、腎臓)、区分3 (気道刺激性) |
危険 警告 |
H370 H335 |
P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
本物質は粘膜刺激性がある (DFGOT vol. 3 (1992))。本物質のヒトばく露により、メトヘモグロビン血症、肝臓障害、腎臓障害を生じるとの記載 (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003)) がある。ヒト中毒事例では、作業者中に本物質を着衣及び手袋にこぼした職業ばく露において頭痛、チアノーゼ、呼吸困難、呼吸速迫、尿中白血球増加、リンパ球増加症、別の職業ばく露事例で、赤血球の8~28%にハインツ小体が認められた (DFGOT vol. 3 (1992))。また、急性ばく露症状として唇、舌、可視粘膜の黒色化、皮膚の灰色化、頭痛、発咳、嘔吐、喉の乾き、中枢神経系症状として錯乱、運動失調、眩暈、耳鳴り、見当識障害、衰弱、嗜眠、昏睡、心臓への影響として心ブロック、不整脈、心ショック、循環障害、排尿痛、血尿、ヘモグロビン尿、腎不全、急性溶血の報告がある (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003))。 実験動物では、ヒトと同様、血液系、肝臓、腎臓に影響を及ぼすとの記載 (PATTY (6th, 2012))、ネコの経口投与 (32 mg/kg、区分1相当) により血中メトヘモグロビン濃度の増加が認められた (DFGOT vol. 3 (1992))。 以上より、本物質は気道刺激性のほか、中枢神経系、心血管系、血液系、肝臓、腎臓に影響を及ぼすことから、区分1 (中枢神経系、心血管系、血液系、肝臓、腎臓)、区分3 (気道刺激性) とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (血液系)、区分2 (肝臓、腎臓) |
危険 警告 |
H372 H373 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
ヒトに関して、メトヘモグロビン血症を生じ、肝障害及び腎障害を起こすこともあるとの記載があり (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003)、NTP TOX43 (1998))、ヒトの職業ばく露では、平均41.2ヶ月間工場で働きクロロアニリンにばく露された男性労働者36名中9名でチアノーゼがみられ、28名でハインツ小体が1%未満、8名でハインツ小体が1-4%の間であったとの報告がある (DFGOT vol. 3 (1992))。血液系への影響は明らかであるが、肝障害及び腎障害については詳細な記載がなく、不明である。 実験動物では、ラットを用いた13週間強制経口投与毒性試験において、区分1の範囲である10 mg/kg/day (90日間換算:7.2 mg/kg/day) 投与群でメトヘモグロビン濃度の増加、貧血、マウスを用いた13週間強制経口投与毒性試験において、区分1の範囲である10 mg/kg/day (90日間換算:7.2 mg/kg/day) 投与群でメトヘモグロビン濃度の増加、脾臓及び骨髄のヘモジデリン沈着がみられた (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003)、NTP TR43 (1998))。このほか、ラットを用いた8ヶ月間経口投与毒性試験において、メトヘンモグロビン血症以外の所見として、区分1の範囲である2.5 mg/kg/day投与群で中枢興奮作用、区分2の範囲である25 mg/kg/day投与群で、肝臓及び腎臓の脂肪変性や顆粒状変性がみられている (DFGOT vol. 3 (1992))。ラットを用いた2週間吸入毒性試験において、区分1の範囲である32~160 mg/m3 (ガイダンス値換算:0.0040~0.018 mg/L) 投与群で影響がみられ、160 mg/m3投与群の所見として、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値の減少、網状赤血球の増加、チアノーゼ、アルカリホスファターゼ及びAST活性の増加、血清クレアチニンの減少、脾臓の重量増加、充血、髄外造血亢進、ヘモジテリン沈着及び白脾髄の萎縮がみられている (環境省リスク評価第2巻:暫定的有害性評価シート (2003))。 以上のように、ヒトにおいて血液系への影響がみられ、実験動物において血液系に対する影響が区分1からみられ、肝臓及び腎臓に対する影響は区分2の範囲でみられた。なお、ラットでみられた中枢神経興奮作用については、症状のみであることから分類根拠にしなかった。 したがって、区分1 (血液系)、区分2 (肝臓、腎臓) とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.35 mg/L(環境省リスク評価第3巻, 2004)であることから、区分1とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
急速分解性がなく(28日でのBOD分解度=1%、TOC分解度=3%、HPLC分解度=0%(通産省公報, 1990))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC (繁殖) = 0.0032 mg/L(環境庁生態影響試験, 2000、環境省リスク評価第3巻, 2004)から、区分1とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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