NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 110-26-9
名称 N,N'-メチレンビスアクリルアミド
物質ID m-nite-110-26-9_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、可燃性との情報(GESTIS (Accessed Oct. 2022))がある。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 185 ℃で分解(GESTIS (Accessed Oct. 2022))との情報により、185 ℃まで分解しないと推定でき、常温では発火しないと考えられる。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、有害性の高い区分を採用し、区分3とした。

【根拠データ】
(1)ラット(雌)のLD50:50~300 mg/kgの間(OECD TG 423、GLP)(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))
(2)ラットのLD50:390 mg/kg(GESTIS (Accessed Oct. 2022))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)In vitro 皮膚刺激性試験(OECD TG 439、GLP)において、細胞生存率R=67.1%(区分に該当しない範囲)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)In vitro 眼刺激性試験(OECD TG 437、GLP)において、in vitro刺激性スコア(IVIS)=-3.265(区分に該当しない範囲)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)マウス(n=5/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA:BrdU-ELISA)(OECD TG 442B、GLP)において、刺激指数(SI値)は0.837(10%)、0.771(25%)及び0.743(50%)であった(区分に該当しない結果)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分1B


危険
H340 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(5)より、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)マウスを用いた優性致死試験(雄に225 mg/kgを単回又は90 mg/kg/dayで5日間腹腔内投与、未処置雌と交配)で、陽性の報告がある(EU CLP CLH (2021))。
(2)マウスを用いた相互転座試験(雄に90 mg/kg/dayで5日間腹腔内、未処置雌と交配)で、陽性の報告がある(EU CLP CLH (2021))。
(3)マウスの精巣細胞を標的としたコメットアッセイ(2回(24時間間隔)経口投与、50~190 mg/kg)で、陽性の報告がある(EU CLP CLH (2021))。
(4)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(2回(24時間間隔)腹腔内投与、25~100 mg/kg)で、陽性の報告がある(EU CLP CLH (2021))。
(5)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験(OECD TG 471,GLP)で陽性の報告がある(EU CLP CLH (2021))。

【参考データ等】
(6)EU CLPでMuta. 1Bに分類される見込みである(EU CLP CLH (Accessed 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、親動物に明瞭な毒性がみられない用量で、生殖影響(同腹児数減少)がみられたことから、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)マウスを用いた飲水投与による連続交配試験(10~60 ppm、27週間連続交配)では、F0親動物には投与に関連した全身毒性はみられなかったが、中用量以上で同腹児数の減少(11%)、高用量でF1出生児の体重低値(8%)がみられた。F1の交配開始時にはF1雌雄とも低用量から軽度の体重低値がみられ、F2には中用量以上で生存児体重(児数で補正)の低値、雄児動物の精巣重量低値、高用量で同腹生存児数の33%減少が認められた(NTP Abstract for RACB90016 (Accessed 2022)、EU CLP CLH (2021))。

【参考データ等】
(2)雄マウスに単回強制経口投与(50~200 mg/kg)後、1~75日目の精巣及び精巣上体への影響を経時的に調べた結果、50 mg/kg以上で精巣絶対/相対重量の減少、異常精子頻度の増加、100 mg/kg以上で精子数の減少が認められ、200 mg/kgではこれらの影響が早く現れるとともに回復が遅れた(異常精子は75日後まで持続)。精巣/精巣上体の形態学的変化は50、100及び200 mg/kgの各群でそれぞれ投与後15日、10日及び1日後から認められた(EU CLP CLH (2021))。
(3)雌マウスの妊娠6~17日に強制経口投与した発生毒性試験(GLP)では、母動物毒性(体重減少/体重増加抑制、肝臓相対重量増加等)がみられる高用量(30 mg/kg/day)まで、胎児には軽微な発生影響(過剰肋骨、低体重)がみられただけであった(EU CLP CLH (2021))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系、生殖器(男性))


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1の用量範囲で神経系及び雄性生殖器への影響がみられることから、区分1(神経系、生殖器(男性))とした。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験において、300 mg/kg(区分1の範囲)以上で活動低下、運動失調、振戦、筋緊張増強、呼吸困難及び立毛がみられ、2,000 mg/kg(区分2の範囲)で流涎、チアノーゼ、紅涙がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
(2)マウス(雄)を用いて単回強制経口投与し、1~75日後の精巣及び精巣上体への影響を経時的に調べた試験において、50 mg/kg(区分1の範囲)以上で精巣絶対/相対重量の減少、異常精子頻度の増加がみられ、100 mg/kg(区分1の範囲)以上で精子数の減少がみられたとの報告がある(CLH Report (2021))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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-
- - 藻類(ムレミカヅキモ)72時間EC50 > 100 mg/L(72時間NOErC = 100 mg/Lより専門家判断)、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 > 100 mg/L(48時間IC0 = 100 mg/Lより専門家判断)(いずれもREACH登録情報, 2022)、魚類(メダカ)96時間LC50 = 240 mg/L(環境省既存点検結果, 2006)から、区分に該当しないとした。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 100 mg/L(REACH登録情報, 2022)から、区分に該当しないとなる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(甲殻類、魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 > 100 mg/L(48時間IC0 = 100 mg/Lより専門家判断)(REACH登録情報, 2022)、魚類(メダカ)96時間LC50 = 240 mg/L(環境省既存点検結果, 2006)であり、急速分解性に関する十分なデータが得られていないが、難水溶性ではない(水溶解度 = 34100 mg/L(EU CLP CLH, 2021))ことから、区分に該当しないとなる。
以上の結果より、区分に該当しないとした。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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