NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 111-41-1
名称 N-(2-アミノエチル)-2-アミノエタノール
物質ID m-nite-111-41-1_v1
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点は132℃[密閉式](HSDB(2002))であり93℃超である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は368.3℃であり(Sax(11th, 2004))、常温で発火しないと考えられる。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 分類対象とした5件のラットLD50値(2150、3914、2000-4000、3600、5315 mg/kg)(SIDS(2008))は全てJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)に該当する。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットに2000 mg/kgを投与して死亡例はなく、LD50値は >2000 mg/kg、ウサギについては2000 mg/kgを投与して死亡例はなく、LD50値は >2000 mg/kgに加え、別の試験で3246 mg/kgが報告されている(SIDS(2008))。以上より区分外(ウサギのデータの一つはJIS分類基準の区分外)とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。なお、ラットに飽和蒸気下で6時間ばく露した試験で、死亡は見られず、ばく露開始時の逃避行動と強い眼の刺激のみで、剖検で特記すべき所見はなかった(SIDS(2008))と報告されている。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1B


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギの皮膚に本物質原液0.5mLを半閉塞適用した試験において、4時間の適用で2例中2例、1時間の適用では4例中1例に壊死が生じ、病理学的検査により皮膚の全層にわたる壊死が確認された(SIDS(2008))。また、ウサギの皮膚に本物質原液0.5mLを閉塞適用した別の試験でも、4時間または1時間の適用で皮膚に全層の壊死が認められ、腐食性(corrosive)との評価であった(SIDS(2008))が、3分間の適用では軽微な刺激しか認められず、区分1Bとした。なお、EU分類はC:R34(EC-JRC(ESIS)(Access on Aug. 2012))である。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギの結膜嚢に試験物質原液0.05 mLを適用した試験で、適用1時間以内に中等度~重度の結膜の赤発と浮腫に加え、中等度の角膜混濁が生じ、観察期間終了日の8日目まで持続し、角膜混濁は不可逆性とみなされ腐食性あり(corrosive)と報告されている(SIDS(2008))。また、ウサギの結膜嚢に試験物質原液0.1 mLを適用した別の試験でも、適用1~2日後に非常に強い赤発と浮腫、14日後には極めて重度の角膜壊死が認められ、腐食性あり(corrosive)と報告されている(SIDS(2008))。以上の報告に基づき区分1とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 区分1


危険
H334 P304+P340
P342+P311
P261
P284
P501
アルミニウムケーブルの接合作業者として本物質を含む融剤を使用していた2人の患者が、呼吸機能検査において融剤または本物質の蒸気の吸入により3時間後に重度の気管支収縮を起こし、数日間持続したことから、本物質が融剤の蒸気吸入後に起きた喘息の起因物質であると結論されている(SIDS(2008))。また、別の報告では、アルミニウムケーブルの接合作業者であった3人の患者が、融剤または本物質の蒸気の吸入後に重度の遅延アレルギー喘息を起こし、呼吸機能検査により喘息とみなされた(SIDS(2008))。以上2件の報告に基づき、区分1とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
モルモットのマキシマイゼーション試験で陽性率が40%(8/20)で陽性の報告(SIDS(2008))があり、また、マウスの局所リンパ節増殖試験(LLNA)でもSI値が3以上で陽性の結果(SIDS(2008))が得られていること、さらに、本物質はアレルギー物質としてContact Dermatitis(5th, 2011)に掲載されていることから、区分1とした。なお、職業ばく露による接触皮膚炎を有する患者のパッチテストで、本物質に対し陽性反応が認められた多数の事例が報告されている(SIDS(2008))。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - マウスに経口投与後の骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474, GLP)(体細胞in vivo変異原性試験)で、陰性の結果(厚労省報告(Access on Aug. 2012))に基づき区分外とした。なお、in vitro試験としては、エームス試験では弱陽性(NTP DB(1982))の結果があるものの概ね陰性(SIDS(2008))、チャイニーズハムスターの培養細胞を用いた染色体異常試験ではV79細胞で陰性(SIDS(2008))であったがCHL細胞では陽性(厚労省報告(Access on Aug. 2012))、チャイニーズハムスターの卵巣細胞を用いたHGPRT試験で陰性(SIDS(2008))の結果がそれぞれ報告されている。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットを用いた生殖発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421, GLP)において、流涎と体重増加抑制がみられた1000 mg/kg/dayで受胎能が低下し、着床後胚損失率は100%、妊娠率は0%を示し、生存仔を分娩した母動物は見られなかった。また、250 mg/kg/dayでは死産仔数の増加および仔の生存率の低下がみられ、仔の剖検により、50および250 mg/kg/dayでは動脈瘤や血管拡張など特に心膜血管に影響した異常が高頻度に発生した(SIDS(2008))。この心・血管系の毒性所見については、試験法を一部変更して再実施されたラットの生殖発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421, GLP)により確認され、全用量(0.2~50 mg/kg/day)で母動物の毒性を伴わず発生が見られ、特に50 mg/kg/dayでは血管病変の発生増加は明瞭であった(SIDS(2008))との報告に基づき、区分1Bとした。なお、ラットの妊娠6~19日に経口投与した発生毒性試験では、胎仔の心血管系異常の発生は認められていない(SIDS(2008))。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ラットまたはウサギに2000 mg/kgを経皮投与により、両動物種ともに死亡例はなく、全身毒性の兆候も認められなかった(SIDS(2008))との報告により、経皮投与では区分外に相当する。一方、ラットに経口投与により、ガイダンス値範囲を超えた用量で呼吸困難、鈍麻、不活発、歩行失調、腹臥位などの症状が認められた(SIDS(2008))が、ガイダンス値範囲の上限付近の用量では詳細不明であり、データ不足のため分類できない。また、吸入ばく露の分類に適切なデータもないことから、特定標的臓器毒性(単回暴露)の分類として「分類できない」とした。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(腎臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットの28日間反復経口投与試験(化審法ガイドライン、GLP)において、250 mg/kg(90日換算:77 mg/kg/day)以上の投与群で尿蛋白の増加と尿比重の上昇がみられ、さらに、1000 mg/kg(90日換算:308 mg/kg/day)投与群では尿量が減少し、腎重量が増加した。病理組織学的検査により、腎臓では250 mg/kg以上の投与群の皮髄境界部の近位尿細管に腫大と両染性小体の沈着が認められ、また、胃において、境界縁における粘膜の肥厚が250 mg/kg以上の投与群にみられた(厚労省報告(Access on Aug. 2012))。以上の結果から、腎臓に対する影響がガイダンス値区分2に相当する250mg/kg(90日換算:77 mg/kg/day)以上の用量で示されたことから、区分2(腎臓)とした。なお、胃の所見については、腐食性/刺激性物質の経口投与による局所影響とみなし、分類に用いなかった。一方、ラットの4週間反復経皮投与毒性試験(EPA guideline)では、皮膚適用部位に局所影響が観察されたのみで全身毒性は認められず、NOELは1000 mg/kg/day(90日換算値:308 mg/kg/day)と報告されている(SIDS(2008))ことから、経皮投与では区分外相当となる。
平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - データなし。 平成24年度(2012年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
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-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ) 48時間EC50 = 22 mg/L (OECD SIDS: 2006)であることから、区分3とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく (難分解性、BODによる分解度: 0% (化審法DB: 1978))、急性毒性区分3であることから、区分3とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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