項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 143-24-8 |
名称 | 2,5,8,11,14-ペンタオキサペンタデカン(別名テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラグリム) |
物質ID | m-nite-143-24-8_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 引火点141℃(open cup)(GESTIS(Accessed Oct. 2022))との情報が得られており、所定の密閉式測定法において引火点は93℃を超えると推定されるため、区分に該当しないとした。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点は270℃ (GESTIS (Accessed Oct. 2022))であり、常温で発火しないと考えられる。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分5)。 【根拠データ】 (1)ラット(雌)LD50:3,850 mg/kg(CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)) (2)ラット(雄)のLD50:5,140 mg/kg(CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)) |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、72時間観察)において、ごく軽微~中程度の紅斑がみられたが、72時間以内に回復した。痂皮はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:1.3/1/0、浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、72時間観察)において、24時間後に1例で結膜発赤が見られたが、48時間後には回復した(角膜混濁スコア:0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0.3、結膜浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 本物質(Tetraglyme)のデータはin vitroのAmes試験の陰性結果しかない。しかし、構造類似物質で共通の毒性代謝物を産生すると考えられているGlyme類化合物(Mono-、Di-及びTriglyme)のデータを利用し、(1)、(2)より区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1)本物質(別名:Tetraglyme)と構造類似物質であるTriglyme(CAS登録番号:112-49-2)、Diglyme(CAS登録番号:111-96-6)及びMonoglyme(CAS登録番号:110-71-4)は、Diglymeの体内動態データを用いてQSAR適用により、これら4物質は発生毒性既知物質の2-メトキシ酢酸(2-MAA、CAS登録番号:625-45-6)を共通代謝物として生成すると推定されている(EU CLP CLH (2018))。したがって、本物質のデータがない項目では限定的にこれらのデータが利用可能と考えられる。ただし、Glyme類化合物の単位構造であるEGME(エチレングリコールメチルエーテル)側鎖の鎖長が長くなるにつれて、生体内利用率も代謝能もやや低下し、ポテンシー(潜在能力)は低下すると推測されている(EU CLP CLH (2018))。 (2)In vivoでは、Monoglymeのマウスを用いた小核試験、Mono-及びDiglymeの染色体異常試験で陰性であった。一方、Diglymeの優性致死試験では陽性の結果であったが、Diglymeの優性致死試験は遺伝毒性の評価には適切ではないと考えられている(EU CLP CLH (2018)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。 (3)In vitroでは、本物質については細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性の報告に限られる。Mono-、Di-及びTriglymeの細菌を用いた復帰突然変異試験及びMonoglymeのほ乳類培養細胞を用いた遺伝子変異試験では、いずれも陰性であった(EU CLP CLH (2018)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。 【参考データ等】 (4)Diglymeの本項目は区分に該当しない(2008年度GHS分類結果)、Mono-(2008年度GHS分類結果)及びTriglyme(2013年度GHS分類結果)は分類できないと判定している。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、例数の限られた試験であるが、親動物に一般毒性がみられない用量から奇形を含む明瞭な発生影響がみられたため、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)ラット(3匹/性/群)を用いた強制経口投与による生殖発生毒性スクリーニング試験の用量設定試験(250~1,000 mg/kg/day)において、雌雄親動物に全身影響がみられない中用量(500 mg/kg/day)から雌に交尾前間隔及び妊娠期間の延長、児動物に生存児数の減少がみられた。母親動物に体重増加抑制がみられる高用量(1,000 mg/kg/day)では、着床後胚/胎児損失の増加により生存児が得られなかった(EU CLP CLH (2018)、REACH登録情報 (Accessed 2022))。 (2)妊娠ラット(8匹/群)を用いた強制経口投与による発生毒性試験の用量設定試験(250~1,000 mg/kg/day)において、母動物毒性がない低用量から、ほぼ全胎児に骨格奇形(指骨及び第4中手骨の欠損、胸骨分節・舌骨・剣状突起の欠損、頭部骨格の不完全骨化等)の発生増加、中用量(500 mg/kg/day)では加えて内臓奇形(左右心室肥大、胸腺矮小、第3脳室/側脳室の拡張等)の発生増加がみられた(EU CLP CLH (2018)、REACH登録情報 (Accessed 2022))。 【参考データ等】 (3)本物質はEU CLP (Accessed 2022) でRepr. 1Bに分類され、SVHCの指定されている(EU REACH SVHC (2021))。 (4)構造類似物質のDiglyme(CAS登録番号:111-96-6)の優性致死試験では陽性の結果であり、生殖細胞変異原性より生殖毒性を反映した結果とも考えられた(EU CLP CLH (2018)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分3(麻酔作用)とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験において、2,500~5,000 mg/kgで過活動性がみられた後、抵抗性の低下、ふらつき、深麻酔、協調運動障害、運動失調、腹這い、腹/側/背臥位、攣縮、筋伸展反射低下、瞳孔反応陰性、粘液/漿液性鼻汁分泌、皮膚発赤などの症状がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan, 2023))。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)ラットを用いた強制経口投与による28日間反復経口投与試験(OECD TG 407、GLP)において、最高用量の1,000 mg/kg/day(90日換算:311 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で、胸腺(リンパ球の著減を伴う皮質の菲薄化)、精巣(重量減少、生殖細胞の変性、成熟精子数の減少など)への影響等がみられたとの報告がある(CLH Report (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足ため分類できない。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 藻類(ムレミカヅキモ) 72時間ErC50 = 8996 mg/L(REACH登録情報, 2022)、 甲殻類(オオミジンコ) = 7467 mg/L(REACH登録情報, 2022)であることから、区分に該当しないとした。 | 令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、専門家の確認により、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC < 625 mg/Lは確定値ではないものの72時間ErC10 = 2871 mg/L(REACH登録情報, 2022)との情報も得られており、これらのデータを分類に採用することは可能との指摘があったことから、区分に該当しないとなる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階(甲殻類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 7467 mg/L(REACH登録情報, 2022)であるが、難水溶性ではなく(水と混和(EU CLP CLH, 2017))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = -1.03(KOWWIN v1.68))ことから、区分に該当しないとなる。 以上の結果から、区分に該当しないとした。 |
令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 | 令和4年度(2022年度) | ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
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