NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 149877-41-8
名称 イソプロピル=2- (4-メトキシビフェニル-3-イル) ヒドラジノホルマート (別名:ビフェナゼート)
物質ID m-nite-149877-41-8_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団 (ヒドラジン) を含むが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団 (ヒドラジン) を含むが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - フッ素、塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg との報告 (Health Canada REG2006-01 (2006)、EPA pesticide Fact Sheet (1999)) に基づき、区分外とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg との報告 (Health Canada REG2006-01 (2006)、EPA pesticide Fact Sheet (1999)) に基づき、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ラットのLC50値 (4時間) として、> 4.4 mg/Lとの報告 (Health Canada REG2006-01 (2006)、EPA pesticide Fact Sheet (1999)) があるが、この値のみでは区分を特定できない。被験物質が固体であるため、粉じんの基準値を適用した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、本物質を4時間半閉塞適用した結果、一次刺激指数PIIは0.1であり、本質的に刺激性はないと結論されている (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012))。その他、軽度の刺激性ありとの報告 (EPA Pesticide Fact Sheet (1999)) や、本物質は皮膚に対して刺激性を持たない (Health Canada REG2006-01 (2006)) との記載がある。以上、ウサギを用いた皮膚刺激性試験における詳細な試験報告をもとに区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質0.1 mLを適用した結果、投与1時間後から軽度の発赤、浮腫又は分泌物がみられたが、48時間後には消失したとの報告がある (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012))。また、本物質は軽度の眼刺激性を持つとの記載がある (EPA Pesticide Fact Sheet (1999)、Health Canada REG2006-01 (2006))。以上より、区分2Bとした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1とした。なお、新たな知見及び評価に基づき、分類結果を変更した。ECHA RAC Opinion(2013)にてSkin Sens. 1と結論したため、旧分類から皮膚感作性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)モルモット(n = 20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、皮内投与:6%溶液)において、陽性率は85%(17/20例)であったとの報告がある。RACはこの試験について、皮内投与量が1%以下での試験成績がないため、細区分できないとし、区分1と結論した(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2013))。

【参考データ等】
(2)モルモット(n = 20)を用いたMaximisation試験(皮内投与:2.5%溶液)において、2例に評点1(3点満点)の変化が認められ、陽性率は10%(2/20例)と算出されたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2018)、農薬抄録 (2007))。
(3)モルモット(n = 20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、局所投与:100%溶液)において、惹起後30時間後の陽性率は0%(0/20例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2013))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - In vivoでは、腹腔内投与によるマウス骨髄細胞の小核試験、経口投与によるラット肝臓の不定期DNA合成試験で陰性である (食品安全委員会農薬評価書 (2012)、農薬抄録 (2007))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験で陰性である (食品安全委員会農薬評価書 (2012)、農薬抄録 (2007))。したがって、ガイダンスに従い分類できないとした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - 国際機関による既存分類結果としては、米国EPAがNL (Not Likely to be Carcinogenic to Humans) に分類しているだけである (HSDB (Access on October 2015)、EPA (Chemicals Evaluated for Carcinogenic Potential dated on April 26. 2006))。
本物質をラットに2年間、又はマウスに1.5年間、混餌投与した発がん性試験において、高用量群 (ラット:160~200 ppm (9.7 mg/kg/day相当)、マウス:175~225 ppm (35.1~35.7 mg/kg/day相当)) では、投与期間中に雌雄に体重増加抑制、摂餌量の低値 (マウスは雄のみ) がみられたが、ラットには腫瘍発生率の増加は示されなかった。マウスでは雄で肝細胞腺腫の発生頻度が対照群の2倍の値を示した (225 ppm 群の20% (10/50) に対し、対照群では 10% (5/50)) が、統計学的に有意な増加ではなく、ラット、マウスともに発がん性は認められなかったと結論されている (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012)、HSDB (Access on October 2015))。
以上、EPAの発がん性分類結果を基に、本項はガイダンスに従い、区分外とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 区分に該当しない
-
-
- - ラットに混餌投与した2世代繁殖毒性試験において、F0世代の高用量 (200 ppm) 群、F1世代の中用量 (80 ppm) 以上の群では親動物に体重増加抑制がみられたが、親動物の生殖能、F1、F2児動物の生後の成長発達に対する有害性影響はみられていない (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012)、HSDB (Access on October 2015))。また、妊娠ラット、又は妊娠ウサギの器官形成期 (ラット: 妊娠6~15日、ウサギ: 妊娠7~19日) に本物質を強制経口投与した催奇形性試験では、ラットでは母動物に100 mg/kg/day以上で体重増加抑制、摂餌量低値、500 mg/kg/day で四肢の退色、糞量減少、膣からの褐色流出物がみられたが、胎児には被験物質投与の影響はみられなかった。また、ウサギを用いた催奇形性試験では高用量の200 mg/kg/day まで、母動物、胎児いずれも有害影響はみられなかった (食品安全委員会農薬評価書 (2012)、EPA Pesticide Fact Sheet (1999)、HSDB (Access on October 2015))。
以上、実験動物を用いた繁殖試験及び催奇形性試験結果からは生殖毒性を示唆する所見はなく、食品安全委員会の評価結果を踏まえ、本項は区分外とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分に該当しない
-
-
- - 本物質に関するヒトのデータはない。実験動物では、ラット、マウスの経口投与、ラットの経皮投与、ラットの吸入ばく露の試験データがある (農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012)) が、いずれも限度量 (又は達成可能な最高濃度) まで投与しても症状及び剖検所見に異常が認められていないことから、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (血液系)、区分2 (肝臓、副腎)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
経口経路では、ラットを用いた13週間混餌投与毒性試験において、区分2の範囲である200~400 ppm (13.8~32.63 mg/kg/day) で血液系への影響 (赤血球数減少、ヘモグロビンの減少等)、肝臓への影響 (小葉中心性肝細胞肥大、単細胞壊死、リンパ組織球性細胞浸潤)、副腎 (皮質の束状帯空胞化)、イヌを用いた13週間混餌毒性試験において、区分2の範囲である400~1000 ppm (10.4~28.2 mg/kg/day) で肝臓への影響 (重量増加、小葉中心性あるいはび漫性肝細胞肥大)、イヌを用いた52週間混餌投与毒性試験において、概ね区分1の範囲である400 ppm (雄:8.9、雌:10.4 mg/kg/day) で血液系への影響 (赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットの減少、網状赤血球数・有核赤血球数・血小板数の増加、白血球数の増加、骨髄過形成等)、ラットを用いた104週間混餌投与毒性試験において、区分1の範囲である80-200/160 ppm (3.9~9.7 mg/kg/day) で血液系への影響 (赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットの減少等) がみられている (農薬抄録 (2007)、Health Canada REG2006-01 (2006)、食品安全委員会_農薬評価書 (2012)、HSDB (Access on October 2015))。
経皮経路では、ラットを用いた21日間経皮投与毒性試験において、区分2の範囲である400 mg/kg/day (90日換算:93 mg/kg/day) で血液系への影響 (赤血球の染色性及び形態異常、脾臓の髄外造血亢進) がみられている ((農薬抄録 (2007)、食品安全委員会農薬評価書 (2012)、HSDB (Access on October 2015))。
以上のように、血液系への影響が区分1から、肝臓及び副腎への影響が区分2の範囲で認められた。
したがって、区分1 (血液系)、区分2 (肝臓、副腎) とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 500μg/L(US EPA: Registration Review, 2012)であることから、区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)のNOAEC(繁殖、成長) = 150 μg/L(US EPA: Registration Review, 2012)であることから、区分2となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 580μg/L(US EPA: Registration Review, 2012)であることから、区分1となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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