NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 2426-08-6
名称 ノルマル-ブチル=2,3-エポキシプロピルエーテル
物質ID m-nite-2426-08-6_v2
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点54℃ (closed cup) (ICSC(J) (2005)) に基づいて区分3とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 分子内に自己反応性に関連する原子団 (歪みのある環 (エポキシド類)) を含むが、データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、2,050 mg/kg (HSDB (Access on May 2016))、2,260 mg/kg (ACGIH (7th, 2001、2014)、PATTY (6th, 2012)、NTP (2004)、HSDB (Access on May 2016)) の報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。ガイダンスの改訂に伴い、区分を変更した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、788 mg/kg (NTP (2004)、PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on May 2016)) 、4,930 mg/kg (NTP (2004)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2014)) との報告があり、1件が区分3、1件が区分外に該当する。有害性の高い区分を採用し、区分3とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
ラットのLC50値として、670 ppm (8時間) (4時間換算値: 948 ppm) (ACGIH (7th, 2001、2014))、1,030 ppm (8時間) (4時間換算値: 1,457 ppm) (NTP (2004)、PATTY (6th, 2012)) の報告に基づき、区分3とした。なお、この値は飽和蒸気圧濃度 (4,245 ppm) の90%より低いことからミストを含まないと判断し、ガスの基準値を適用した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ヒトへの影響として皮膚を刺激するとの記載 (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol.4 (1992)、PATTY (6th, 2012)) から、区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ヒトへの影響として眼を刺激するとの記載 (ACGIH (7th, 2001、2014)、DFGOT vol.4 (1992)、PATTY (6th, 2012)) から、区分2Bとした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
ヒトを対象とした2つの皮膚感作性試験で感作が認められたとの記載 (DFGOT vol.4 (1992)) とヒトで皮膚感作性が報告されているとの記載 (PATTY (6th, 2012)) に、ACGIH (7th, 2014) は、ヒトと動物に対して皮膚感作性が認められたとする報告が多数あることから、本物質をDermal Sensitizer (DSEN) としている。以上より、区分1とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
In vivoでは、マウスの小核試験で陽性、陰性の報告、ラット骨髄細胞の染色体異常試験で陽性 (ACGIH (7th, 2014)、PATTY (6th, 2012)、Health Canada and Environment Canada (2010)、NTP (2004))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験で陽性である (ACGIH (7th, 2014)、PATTY (6th, 2012)、NTP (2004)、Health Canada and Environment Canada (2010)、NTP DB (Access on June 2016))。以上より、ガイダンスに基づき区分2とした。なお、in vivoでマウスを用いる優性致死試験の報告が複数ある (Environment Canada/Health Canada (2010)、ACGIH (7th, 2014)、NTP (2004)) が、データの再現性に乏しく試験条件等における問題や矛盾があり、信頼性の高い評価結果が得られていない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、動物種1種であるが悪性腫瘍の明らかな発がん性の証拠が認められたこと及び(4)より健康障害防止指針(がん原性指針)の対象物質であることを重視し、区分1Bとした。なお、(2)、(3)でもがん原性を示す証拠が確認されている。旧分類からIARCの分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた2年間吸入ばく露(6時間/日、5日/週)による発がん性試験(OECD TG451、GLP)において、雌雄とも鼻腔腫瘍(腺腫・扁平上皮がん)の発生増加がみられた。また、雄に扁平上皮乳頭腫、鼻腔神経上皮腫、雌に腺扁平上皮がん、鼻腔神経上皮腫及び肉腫の発生もみられた。雌雄とも、鼻腔の扁平上皮がんの発生増加がみられ、ラットに対するがん原性を示す明らかな証拠とされた(厚生労働省委託がん原性試験結果 (2005)、IARC 125 (2020))。
(2)マウスを用いた2年間吸入ばく露(6時間/日、5日/週)による発がん性試験(OECD TG451、GLP)において、雌雄とも鼻腔に血管腫の発生増加がみられた。雌雄とも、鼻腔に血管腫の発生がみられ、マウスに対するがん原性を示す証拠とされた(厚生労働省委託がん原性試験結果 (2005)、IARC 125 (2020))。
(3)本物質は実験動物2種で悪性腫瘍を誘発させる。また、発がん物質として、機序的に鍵となる性質を有する強い証拠(細胞増殖・細胞死の増強、遺伝毒性(示唆的証拠))も得られている(IARC 125 (2020))。
(4)本物質は厚生労働省化学物質による健康障害防止指針(がん原性指針)の対象物質である(令和2年2月7日付け健康障害を防止するための指針公示第 27号)。
(5)国内外の評価機関による既存分類結果として、IARCではグループ2Bに(IARC 125 (2020))、日本産業衛生学会では第2群Bに(産衛誌58巻 (2016))、EUではCarc. 2に(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021))、DFGではCategory3に(List of MAK and BAT values 2020 (Accessed Sep. 2021))それぞれ分類している。

【参考データ等】
(6)本物質の発がん性の評価に関して、利用可能なヒトのデータはない(IARC 125 (2020))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
雄ラットに10週間吸入ばく露した試験で400 mg/m3 (75 ppm) 以上で精巣の萎縮がみられたとの記述 (NTP Review of Toxicological Literature (2004)、Environment Canada/Health Canada (2010)、ACGIH (7th, 2014)、産衛誌, 58巻 (2016))、雄マウスに1,500 mg/kgを週3回3週間経皮ばく露した後、非ばく露の雌マウスと交配させた試験で、妊娠率及び着床数の減少、胎児死亡率の増加がみられたとの記述 (Environment Canada/Health Canada (2010)、ACGIH (7th, 2014)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2016))、また妊娠ラットの妊娠0~19日に最大250 mg/kg/day を強制経口投与した試験で、胎児に発育不全と胎児数及び着床率の減少がみられた (産衛学会許容濃度の提案理由書 (2016)) との記述があり、日本産業衛生学会は動物実験における限定的な証拠から生殖毒性物質第3群に分類している (産衛学会許容濃度の提案理由書 (2016))。よって、本項は区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質の吸引によりヒトに対して気道刺激性を示すとの報告がある (DFGOT vol. 4 (1992))。したがって区分3 (気道刺激性) とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器)、区分2 (生殖器(男性))


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
実験動物では、ラットを用いた28日間反復吸入毒性試験において、区分1の範囲である92.5 ppm (ガイダンス値換算:0.15 mg/L) で鼻粘膜の変性、気道の線毛上皮における増殖性-化生性病変の報告があり (DFGOT vol.4 (1992)、PATTY (6th, 2012))、ラットを用いた10週間反復吸入毒性試験において、区分2の範囲である75 ppm (ガイダンス値換算: 0.25 mg/L) で精巣の萎縮 (軽度の斑状萎縮) の報告がある (DFGOT vol.4 (1992)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2014))。
したがって、区分1 (呼吸器)、区分2 (生殖器(男性))とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(アカルチア)48時間EC50 = 2 mg/L (AQUIRE, 2016)であることから、区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BODによる分解度:40%(既存点検, 1986))、急性毒性区分2であることから、区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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