NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 27459-10-5
名称 4-イソドデシルフェノール
物質ID m-nite-27459-10-5_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点 約180℃(測定法不明)(Ullmann(2011))との情報が得られており、所定の密閉式測定法において93℃を超えると推定されるため、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)本物質の構造関連物質であるPhenol, dodecyl (CAS登録番号:27193-86-8)を被験物質とした、ラットのLD50:2,100 mg/kg(CLH Report (2012)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022)、SIDS (2006))
(2)本物質の構造関連物質であるイソドデシルフェノール(CAS登録番号:11067-80-4)を被験物質とした、ラットのLD50:2,200 mg/kg(CLH Report (2012))
(3)本物質の構造関連物質であるtetrapropenyl phenol (CAS登録番号:74499-35-7)を被験物質とした、ラット(雄)のLD50:500~5,000 mg/kgの間(CLH Report (2012))
(4)本物質の構造関連物質であるtetrapropenyl phenolを被験物質とした、ラットのLD50:<5,000 mg/kgの間(CLH Report (2012))
(5)EU CLHでは、(1)~(4)のデータを用いて分類を実施しているが、区分はつけられていない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)本物質の構造関連物質であるPhenol, dodecyl (CAS登録番号:27193-86-8)を被験物質とした、ウサギのLD50:>2,000 mg/kg(CLH Report (2012))
(2)本物質の構造関連物質であるtetrapropenyl phenol (CAS登録番号:74499-35-7)を被験物質とした、ウサギ(雄)のLD50:15,000 mg/kg(CLH Report (2012)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))
(3)EU CLHでは、(1)~(4)のデータを用いて分類を実施しているが、区分はつけられていない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)の知見に基づき、区分1とした。

【根拠データ】
(1)構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4日適用、14日観察)において、皮膚一次刺激指数(PDII)は6.2であり、14日後に痂皮、薄茶色の薄い壊死層、脱毛がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012)、SIDS (2006)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
(2)構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(閉塞、4日適用、7日観察)において、皮膚一次刺激指数(PDII)は6であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
(3)構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(閉塞、4日適用、6日観察)において、皮膚一次刺激指数(PDII)は6であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012)、SIDS (2006)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
【分類根拠】
(1)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)皮膚腐食性/刺激性で区分1である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)の知見に基づき、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1)構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP)において、局所投与:1%溶液%溶液で適用24、48時間後の陽性率はともに5%(1/19例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
(2)構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、モルモット(n=15)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP)において、局所投与:5%溶液%溶液で適用24、48時間後の陽性率は0%(0/15例)、20%(3/15例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、CLH Report (2012)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(2)より、構造関連物質であるドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)の知見に基づき、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)In vivoでは、ドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)について、ラットの赤血球を用いた小核試験(投与経路不明、単回暴露)で、5,000 mg/kgまで陰性の報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。また、同様に本物質の構造関連物質であるフェノールのテトラプロペニル誘導体(TPP、CAS登録番号:74499-35-7)について、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(単回強制経口投与、最大5,000 mg/kg)では、陰性の報告がある(SIAR (2006))。
(2)In vitroでは、ドデシル(分枝型)フェノール(CAS登録番号:121158-58-5)及びTPP (CAS登録番号:74499-35-7)について、細菌を用いた復帰突然変異試験並びにチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を用いた遺伝子変異試験で、代謝活性の有無に関わらず陰性の報告がある(ECHA RAC Opinion (2013)、SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Dec. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
構造類似物質のデータ(1)~(3)より、本物質も生殖発生毒性物質と考えられ、(1)、(2)より母親動物に一般毒性影響がない、又は軽微な用量で、雌雄親動物への生殖影響と児動物への発生影響がみられたことから、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)Phenol (tetrapropenyl) derivatives (CAS 74499-35-7)について、ラットを用いた強制経口投与による一世代生殖毒性試験(OECD TG415、GLP)において、P母動物に一般毒性がみられない中用量(25 ppm:P雄には体重増加抑制と腎臓に組織変化)から雌雄生殖器への影響(精巣上体尾部・精嚢、卵巣の絶対/相対重量減少、前立腺・凝固腺の分泌減少)、F1児動物に低体重と包皮分離日齢の遅延がみられた。P雌に体重増加抑制がみられる高用量(125 ppm)では、親動物に生殖能への影響(交尾率及び受胎率の低下、着床部位数減少、同腹児数減少)、生殖器への影響(前立腺・精巣重量減少、精巣上体精子数減少、黄体減少・卵巣嚢胞・子宮内膜嚢胞の例数増加など)、F1児動物には生後0日での生存率低下がみられたとの報告がある(EU CLP CLH (2013)、EU REACH CoRAP (2019)、EU REACH SVHC (2021)、SIAR (2006))。
(2)Phenol (tetrapropenyl) derivatives (CAS 74499-35-7)について、ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験(OECD TG416、GLP)において、F1雄に腎臓石灰化以外にF0及びF1親動物に一般毒性がみられない中用量(15 ppm)で、F1雄親動物の性機能への影響(精巣g当たりの精子数の減少、1日精子産生量の低下、精巣上体重量減少)、F1児動物に低体重がみられた。F0、F1雌雄親動物に体重増加抑制がみられる高用量(75 ppm)では、生殖器・性機能への影響(F0、F1雄:精巣上体尾部・前立腺・精嚢・精巣重量減少、F0、F1雌:黄体数の減少、性周期の延長、F0雄:精巣上体 g当たりの精子数減少、F0雌:着床部位数の減少)、F1児動物に包皮分離の遅延及び膣開口の早期化、F2児動物に低体重がみられたとの報告がある(EU CLP CLH (2013)、EU REACH CoRAP (2019)、EU REACH SVHC (2021)、SIAR (2006))。
(3)Phenol (tetrapropenyl derivatives) (CAS番号 27193-86-8)又は4-dodecylphenol (異性体混合物) (CAS 27193-86-8)について、ラットのを用いた強制経口投与による発生毒性試験(OECD TG414、GLP)において、母動物毒性(体重増加抑制、摂餌量減少、軟便)がみられる用量(300 mg/kg/day)で、発生影響(着床前胚死亡の軽度増加、胎児吸収増加による同腹児数の減少と低体重)がみられた。一部の腹からの胎児に骨格奇形の頻度増加がみられると報告されたが、主な奇形とされた波状肋骨及び肩甲骨湾曲は骨格変異の範疇と考えられる(EU CLP CLH (2013)、EU REACH CoRAP (2019))。

【参考データ等】
(4)Tetrapropenylphenol (TPP)について、弱いエストロゲン作用と抗アンドロゲン作用を有することがin vitro及びin vivo実験で示されており、(1)、(2)でみられたラットの受胎能及び性機能への有害影響はTPPの内分泌かく乱作用を介した影響の可能性が指摘されている(EU CLP CLH (2013)、EU REACH CoRAP (2019))。
(5)EUでは、本物質及び構造類似物質のphenol (tetrapropenyl) derivatives、4-dodecylphenol (異性体混合物) がグループとして評価され、Repr. 1Bに分類されている(CLP分類(Accessed 2022))。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)本物質の構造関連物質 (CASRN:11067-80-4、27193-86-8、74499-35-7)を被験物質とした、ラットを用いた単回経口毒性試験において、LD50は区分2上限の2,000 mg/kgを超え、特定の標的臓器毒性はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2013))。
(2)本物質の構造関連物質 (CASRN:27193-86-8、74499-35-7)を被験物質とした、ウサギを用いた単回経皮毒性試験において、LD50は区分2上限の2,000 mg/kgを超え、特定の標的臓器毒性はみられなかったとの報告がある(CLH Report (2013))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(生殖器(男性))


警告
H373 P260
P314
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、複数の類縁物質において区分2の用量範囲で雄性生殖器への影響がみられることから区分2(生殖器(男性))とした。

【根拠データ】
(1)本物質の構造関連物質であるtetrapropenyl phenol (CASRN:74499-35-7)を被験物質とした、ラットを用いた混餌投与による28日間反復経口投与試験において、180及び300 mg/kg/day(90日換算値:56及び93 mg/kg/day、区分2の範囲)で肝臓(重量増加、小葉中心性肝細胞肥大、門脈周辺性肝細胞空胞化)、生殖器官(生殖細胞の枯渇、精巣上体精子の著減及び管腔内細胞破片、雄性生殖器官の絶対/相対重量減少、前立腺及び精嚢の分泌減少、卵巣重量減少、黄体減少)、雌に血液(ヘマトクリット及びヘモグロビンの減少)への影響がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2019)、CLH Report (2012)、SIAR (2006))。
(2)本物質の構造関連物質であるphenol (tetrapropenyl) derivates(CASRN:27193-86-8)を被験物質とした、ラットを用いた混餌投与による4週間反復経口投与試験において、2,500及び5,000 ppm(180及び300 mg/kg/day、90日換算値:56及び93 mg/kg/day、区分2の範囲)で、尿の色調異常(血液様)、血清尿素窒素の増加、脾臓のうっ血、骨髄の低形成、雄に生殖器官への影響(前立腺及び精嚢の小型化/萎縮・低形成・分泌低下、精巣の小型化/軟化、精巣上体の低形成・低精子症)、雌に肝臓相対重量増加がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2019)、CLH Report (2012)、SIAR (2006))。

【参考データ等】
(3)本物質の構造関連物質であるPhenol, dodecyl (CASRN:27193-86-8)を被験物質とした、ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、2,000 ppm(100 mg/kg/day、区分2の範囲)で影響はみられなかったが、4,000 ppm(200 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で肝臓重量増加、雄に精巣重量減少と精巣の低精子症(6/20例)がみられたとの報告がある(EU REACH CoRAP (2019)、CLH Report (2012)、SIAR (2006))。
(4)本物質の構造関連物質であるtetrapropenyl phenol (CASRN:74499-35-7)を被験物質とした、ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、100 mg/kg/day(区分2の範囲)で雄に生殖器(精巣上体・前立腺・精嚢)の重量減少、副腎相対重量増加、200 mg/kg/day(区分に該当しない範囲)で門脈周囲肝細胞の空胞化(性不明)、精嚢の分泌低下、黄体の減少、副腎相対重量減少(雌)がみられたとの報告がある(CLH Report (2012))。
(5)本物質の構造関連物質であるPhenol, dodecyl (CASRN:27193-86-8)を被験物質とした、イヌを用いた混餌投与による13週間反復経口投与試験において、4,000 ppm(143 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で有害影響はみられなかったとの報告がある(EU REACH CoRAP (2019)、CLH Report (2012)、SIAR (2006))。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
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-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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