NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
項目 情報
CAS登録番号 301-12-2
名称 チオりん酸S‐[2‐(エチルスルフィニル)エチル]O,O‐ジメチル(別名オキシデメトンメチル)
物質ID m-nite-301-12-2_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点が110℃(測定方式不明)(GESTIS(Accessed Aug. 2018))であるため、区分外とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - 化学構造に半金属(P)を含む化合物であるが、試験データがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に2価の-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分2


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットLD50=30-75 mg/kg(JMPR 102(1967)、LD50=50 mg/kg(HSDB, 2004)は区分2に該当する。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P352
P361+P364
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P405
P501
ラットLD50=1350 mg/kg(HSDB, 2004)、ラット雌=LD50は112 mg/kg(Technical grade)(HSDB, 2004)、ラットLD50=130mg/kg(Pesticide manual(1994))のうち2つが区分2に該当し、EUリスク警句がR24である(EU-Annex I(access on Aug. 2008))ことから区分2とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットLC50=1.5mg/L/h(HSDB(2004))は4時間暴露のデータに換算すると0.35 mg/L/4hであるので区分2に該当する。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験において72時間まで発赤。浮腫は認められないとの記述より(JMPR 699(1984))区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - ウサギの試験において、5分間の適用により6匹中5匹が24時間後までに軽度の結膜発赤および1時間後に軽度の結膜腫脹が観察されるが7日後にスコアが0になるまで回復するとの記述(JMPR 699(1984))があるが、他に情報がなくデータ不足で分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
チャイニーズハムスターの強制経口投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)は陰性だが(HSDB(2004))、マウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)において染色分体切断、ギャップを示した(染色体交換型の異常は見られない)との結果(いずれもHSDB(2004))があるが、経口による陰性結果は40mg/kgの1用量のみでその適切性が不明であり、腹腔内投与による陽性結果(1-3 mg/kg)は染色分体ギャップを含んでおり結論付けが容易ではない。HSDB(2004)にはマウスの腹腔内投与による優性致死試験の陰性(4.5 mg/kg)、ラット経口投与による優性致死試験の陰性(0.15-5 mg/kg)、マウスの経口投与による試験(28-80 mg/kg)で、小核、染色体異常、精子形態異常誘発の記載がある。これらから、生殖細胞への影響はないが体細胞に影響あると判断できないことから区分2とした。なお、in vitro変異原性試験:エームス試験、ヒトリンパ球を用いる染色体異常試験、マウスリンフォーマ試験、CHO細胞株を用いる染色体異常試験(HSDB(2004))は陽性の結果が得られている。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - マウスを用いた21ヶ月経口投与試験において発がん性は見られていないが(HSDB, 2004)、マウス以外の動物での発がん性のデータがないことからデータ不足により分類できないとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットの器官形成期に経口投与した発生毒性試験において発生毒性は確認されていないJMPR 1004(2002)、また、他のラットの器官形成期の経口投与試験において仔の発育不全、睾丸形成不全が見られているが、親の毒性影響とされているJMPR 699(1984)。一方、雄ラットの強制経口投与による生殖毒性試験において雌の妊娠率の低下(JMPR 1004(2002)、ラットの2世代繁殖試験においては副睾丸の空胞形成、黄体の減少、同腹仔数の減少が見られ(JMPR 1004(2002))、ラットの3世代繁殖試験においてはすべての世代で妊娠数、同腹仔数の減少が認められている(JMPR 102(1967))ことより区分2とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ラットに2.5~50 mg/kgを単回経口投与した試験において全用量で血漿、赤血球および脳のコリンエステラーゼ活性が低下し、ピーク時で55~61%の低下を示し、10 mg/kg以上でコリンエステラーゼ阻害による中毒症状が認められた(JMPR(2002))。ヒトに0.0125~2 mg/kgを経口ばく露した試験では抗コリンエステラーゼ中毒の症状こそ現れなかったが、1 mg/kg以上で血漿および赤血球のコリンエステラーゼ活性の低下が見られ、最大で対照の約70%まで低下した(JMPR(2002))。また、症例報告もなされており、その中の1例では本物質(12g)を飲み自殺を図り入院したケースで、縮瞳、反射亢進、筋収縮、昏睡などの症状を呈し、血液コリンエステラーゼが正常レベルの10%まで落ちた(HSDB(2004))。以上のように、ラットでコリンエステラーゼ阻害とそれに基づく神経症状がガイダンス値区分1に相当する用量で見られ、ヒトでもコリンエステラーゼの阻害のみならず、事故例などではコリン作動性症状も報告されていることから区分1(神経系)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ラットを用いた15日間の強制投与による神経毒性試験 (用量:2.5, 10, 50 mg/kg)においてガイダンス値の区分1に相当する用量において振戦, 失調性歩行、立ち上がり数の減少、縮瞳、体温低下、運動量の低下が認められ、脳コリンエステラーゼ活性の阻害が認められている(HSDB (2004))。また、ラットを用いた13週間の経口投与による神経毒性試験(用量:雄 0.062, 0.62, 5.4 mg/kg、雌: 0.074, 0.75, 6.6 mg/kg) においてガイダンスの区分1に相当する用量で、振戦、攻撃的行動、後肢握力減少、体温低下、血漿、赤血球、脳コリンエステラーゼ活性の阻害が認められている(HSDB (2004))。さらにマウスの21ヶ月経口投与試験(JMPR 1004 (2002))、ラットの21日間経口投与試験(JMPR 102 (1967))、6ヶ月経口投与試験(HSDB (2004))、14日間強制経口投与試験(HSDB (2004)の区分1のガイダンス範囲の用量において赤血球および脳のコリンエステラーゼ活性阻害が認められ、ヒトのボランティアにおいても血漿および赤血球のコリンエステラーゼ活性阻害が認められることより(HSDB (2004))区分1(神経系)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48h-LC50=0.24mg/L(HSDB 2004)であることから、区分1とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急性毒性区分1であり、急速分解性が無い(推定値:SRC: BioWin V4.10)と推定されることから、区分1とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 オゾン層への有害性 -
-
-
- - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る