NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 3648-18-8
名称 ジオクチルビス[(1-オキソドデシル)オキシ]スズ(別名ジオクチルスズジラウレート)
物質ID m-nite-3648-18-8_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - 引火点は >100℃(測定法不明)(GESTIS (Accessed Oct 2022))との情報とのデータが得られているが、測定法が不明であるため所定の密閉式測定法での区分が不明であり分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 半金属(Sn)を含むが、水に不溶(GESTIS (Accessed Oct 2022))との観察結果があり、水と急激な反応をしないと考えられる。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素(Sn)と結合しているが、データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラット(雌)のLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 423、GLP)(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018), REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))
(2)ラット(雄)のLD50:6,450 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023)、 MOE 初期評価 (2018))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402、GLP)(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)In vitro 皮膚刺激性試験(OECD TG 439、GLP)において、細胞生存率R=101.8%(区分に該当しない範囲)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。
(2)EpiSkinを用いたin vitro 皮膚腐食性試験(OECD TG 431)において、T=3分 細胞生存率R=87.1%、T=60分 細胞生存率R=87.1%、T=240分 細胞生存率R=83.5%(非腐食性を示す知見)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。


令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=2)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、72時間観察)において、みられた影響は72時間以内に回復した(角膜混濁スコア:0/0、虹彩炎スコア:0/0、結膜発赤スコア:0.7/0.3、結膜浮腫スコア:0.3/0.3)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
本物質自体のデータはないが、(1)~(4)から、構造類似物質のジオクチルスズジクロリド(DOTC、CAS登録番号:3542-36-7)の毒性情報が利用可能と考えられ、本物質も区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1)本物質(DOTL)と構造類縁物質のジオクチルスズジクロリド(DOTC、CAS登録番号:3542-36-7)はともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(NICNAS IMAP (2018)、EU CLP CLH (2018))。
(2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのREAD ACROSSアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(EU CLP CLH (2018))。
(3)DOTCについて、in vivoでは、ラットの骨髄細胞を用いた小核試験(OECD TG474、単回強制経口投与、最大2,000 mg/kg)、チャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験(単回強制経口投与、最大5,000 mg/kg)、及びラットの肝臓と胸腺に対する14C-標識体を用いたDNA結合試験で、いずれも陰性の結果であった。また、ラットに最大3.5 mg/kgを単回強制経口投与したが、肝臓と胸腺のDNA付加体形成は認められなかった(SIAR (2006)、NICNAS IMAP (2018)、MOE 初期評価 (2018)、ATSDR (2005))。
(4)DOTCについてin vitroでは細菌を用いた復帰突然変異試験で代謝活性系の有無にかかわらず陰性の2報告、チャイニーズハムスターV79細胞(HGPRT遺伝子座)を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG476、GLP)で代謝活性系の有無にかかわらず陰性の2報告がある。一方、マウスリンフォーマ試験で陽性(S9-)の報告がある(SIAR (2006)、NICNAS IMAP (2018)、MOE 初期評価 (2018))。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
本物質自体のデータはないが、(1)~(3)より、構造類似物質のDOTCと共通した代謝物を生成することから毒性情報が利用可能と考えられることからリードアクロスの適用し、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)本物質(DOTL)とDOTC(ジクロロジオクチルスズ、CAS番号:3542-36-7)はともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(AICIS IMAP (2018)、EU CLP CLH (2018))。
(2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのリードアクロスアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(EU CLP CLH (2018))。
(3)DOTCの本項は区分1Bに分類された(政府GHS分類結果(令和4年度))。

【参考データ等】
(4)EUではRepr. 1Bに分類されている(EU CLP分類結果(Accessed 2022))。
(5)有機アルキルスズ化合物として、本物質の類縁物質であるジブチルスズ=ジラウラート(DBTL:CAS番号 77-58-7)の本項分類は区分1Bである(政府GHS分類結果 (2022))。
(6)DOTCの構造類縁物質のジブチルスズジクロリド(DBTC:CAS番号 683-18-1)も区分1Bに分類されている(EU CLP分類結果(Accessed 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、経口及び経皮経路では区分に該当しない。ただし、吸入経路での毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 423、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)投与後に死亡例も毒性症状もみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。
(2)ラットを用いた単回経皮投与試験(OECD TG 402、GLP)において、2,000 mg/kg(区分2の範囲)投与後に死亡例も毒性症状もみられなかったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Jan. 2023))。

【参考データ等】
(3)本物質の構造関連物質であるDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN: 3542-36-7)を被験物質とした、ラットを用いた単回吸入ばく露試験(粉塵、4時間)において、ばく露終了後に呼吸困難、振戦、側臥位/腹臥位、被毛粗剛がみられ、死亡例の剖検では肺の出血、臓器のうっ血がみられた。また、LC50は0.439 mg/L(区分1の範囲)であったとの報告がある(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018)、SIAR (2006))。
(4)本物質の構造関連物質であるDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN: 3542-36-7)を被験物質とした、ラットを用いた単回吸入ばく露試験(粉塵、1時間)において、鼻孔に白色物質の沈着、呼吸異常(不規則呼吸/速呼吸)、鼻・眼の周囲に分泌物付着がみられた。また、LC50(1時間値)は0.39 mg/L(区分1の範囲)であったとの報告がある(CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2018)、SIAR (2006))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(免疫系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
ヒト、実験動物とも本物質自体のデータはないが、(1)~(3)より、構造類似物質のDOTC(ジオクチルスズジクロリド、CASRN:3542-36-7)の毒性情報が利用可能と考え、本物質も区分1(免疫系)と判断した。

【根拠データ】
(1)本物質(DOTL)とDOTCはともに低pH下で加水分解され、生成量に差はあるがジスタンノキサン二量体 (ClOct2SnOSnOct2Cl)を生成する。経口投与下では胃内の低pH下で加水分解され、共通の分解物を生じ、同様の体内動態のプロフィルを示すと考えられる(AICIS IMAP (2018)、CLH Report (2017))。
(2)(1)より、DOTCからDOTL(本物質)へのREAD ACROSSアプローチが経口投与による全身的な毒性エンドポイントに限定的に適用可能と考えられる(CLH Report (2017))。
(3)DOTCの本項は区分1(免疫系)に分類された(令和4年度GHS分類結果)。

【参考データ等】
(4)本物質はEU CLHにおいて、区分1(免疫系)に分類されている。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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