項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 506-77-4 |
名称 | 塩化シアン |
物質ID | m-nite-506-77-4_v1 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 分類できない |
- |
- | - | 爆発限界上限23.5% (Matheson (2001)) のデータはあるが、爆発限界下限のデータがなく、区分1と区分2を判断できないため、分類できない。なお、国連分類UN1589 クラス2.3 副次危険8である。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない |
- |
- | - | 爆発限界上限23.5% (Matheson (2001)) のデータがあり、可燃性があるため区分外とした。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 液化ガス |
警告 |
H280 | P410+P403 | 臨界温度 (175℃ (GESTIS (Access on September 2014)) は65℃を超えるため、液化ガス (低圧液化ガス) とした。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分1 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
マウスの致死濃度 (3分間ばく露) として、約400 ppm (1.0 mg/L) (4時間ばく露換算値として、89.4 ppm) 及びヒトで48 ppm、30分間ばく露 (4時間ばく露換算値として、17 ppm) により致死との報告がある (ACGIH (7th, 2014))。これらの知見よりLC50値 (4時間) は<100 ppmと推測されるため、区分1とした。なお、致死濃度が飽和蒸気圧濃度 (19,615,005 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
具体的な情報は無いが、本物質の蒸気は皮膚に傷害を与えるとの記載がある (HSDB (Access on September 2014))。また、本物質は危険物輸送の副次等級が8である。以上のことから区分1とした。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
具体的な情報ではないが、本物質の蒸気はヒトの眼に対して重度の刺激性を持つとの記載や (ACGIH (7th, 2001)) 、本物質の蒸気は皮膚に傷害を与えるとの記載がある (HSDB (Access on September 2014))。また、シアン化物は軽度の結膜浮腫、流涙、結膜充血などを引き起こすとの記載がある (CICAS 61 (2004))。以上の結果から、区分1とした。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on October 2014))。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器、心血管系、筋肉系) |
危険 |
H370 | P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
本物質は強い呼吸器刺激性を有する (ACGIH (7th, 2014)、ATSDR (2006)、PATTY (6th, 2012))。ヒトにおいて、自殺や作業者ばく露など多数の中毒事例が報告されている。これらの報告は、殆どがシアン化水素やシアン化カリウムであるが、無機シアン化合物に共通な影響が想定されており (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 61 (2004)、ACGIH (7th, 2014)、ATSDR (2006))、急性症状はばく露経路にかかわらず、頭痛、めまい、嘔吐、胃粘膜のびらん、協調運動失調、手足のしびれ、散瞳、深反射喪失、昏迷、痙攣、強直性間代痙攣、昏睡、不規則呼吸、呼吸促迫、呼吸困難、動悸、血圧低下、脈拍低下、不整脈、心肥大、出血を伴う気管内うっ血、脳浮腫、肺水腫、筋固縮、横紋筋融解、骨格筋損傷など、中枢神経系、呼吸器、心血管系、筋肉系への影響がみられている (NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 61 (2004)、ATSDR (2006))。 実験動物では、ヒトと同様、本物質についての知見は少なく、無機シアン化合物の吸入、経口ばく露で、協調運動失調、呼吸困難、呼吸促迫、振戦、痙攣、昏睡、呼吸数減少、不整脈、気管支や気管からの出血性滲出液、肺水腫などが報告され(NITE初期リスク評価書 (2008)、CICAD 61 (2004)、ACGIH (7th, 2014)、ATSDR (2006))、これらの所見はヒトでもみられている。なお、吸入ばく露での影響は区分1に相当する範囲の用量でみられた。 以上より、本物質は無機シアン化合物のデータから類推し、中枢神経系、呼吸器、心血管系、筋肉系に影響を与えると考えられ、区分1 (中枢神経系、呼吸器、心血管系、筋肉系) とした。 |
平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (中枢神経系、呼吸器、血液系) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質 (濃度不明) に8ヶ月間職業ばく露を受けたヒトで、皮膚、眼への刺激に加え、筋肉の脱力、肺のうっ血がみられた (ACGIH (7th, 2014)) との記述、並びに本物質の実験動物における毒性影響は肺水腫とシアンイオンによる細胞における代謝障害である (ACGIH (7th, 2014)) との記述があり、標的臓器として、少なくとも呼吸器が対象と考えられる。しかし、これら以外に本物質反復ばく露影響に関する知見はヒト、実験動物のいずれもない。 一方、無機シアン化合物のヒトでの反復ばく露による有害性知見としては、シアン化ナトリウムとシアン化銅を各々3%含むメッキ槽からシアンに長期ばく露された作業者の群では、頭痛、めまい、味覚及び嗅覚異常、嘔吐、努力呼吸、前胸部痛など中枢神経症状、呼吸器症状の発症頻度が対照群より高頻度に発現し、かつ、ヘモグロビン、シアノメトヘモグロビン及びリンパ球の増加も示された (CICAD 61 (2004))。シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、及びシアン化銅の製造工場でシアンにばく露された作業者の群では、対照群と比べてヘモグロビン及びリンパ球の増加傾向がみられた (CICAD 61 (2004))。以上より、ヒトでは無機シアン化合物の混合ばく露による主にシアン中毒による影響として、中枢神経系、呼吸器、血液系への影響が示唆される。 以上、本物質反復ばく露により、呼吸器系への影響が報告されており、また、無機シアン化合物の反復ばく露影響の標的臓器は中枢神経系、呼吸器、血液系が示唆されることから、分類は区分1 (中枢神経系、呼吸器、血液系) とした。 なお、関連物質の分類結果として、シアン化銅 (Ⅰ) (CAS No.: 544-92-3) を参照のこと。 |
平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義によるガスである。 | 平成26年度(2014年度) | ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.029mg/L(ECETOC TR91、2003)から、区分1とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
急性毒性が区分1、水中での挙動および生物蓄積性が不明であるため、区分1とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - | - | - |
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