NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 60-12-8
名称 ベータ-フェニルエチルアルコール(別名:フェネチルアルコール)
物質ID m-nite-60-12-8_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点96℃(CC)(Lide(90th, 2009))は93℃超である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は410℃(IUCLID(2000))であり、常温では発火しないと考えられる。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び塩素を含まず酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットLD50値のデータとして、1800、1500、1800、2500、1700 mg/kg(以上 JECFA(2003))、2509 mg/kg(PATTY(5th, 2001))の6件が報告され、うち4件が区分4に該当することから、区分4とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギLD50値:805 mg/kg bw(PATTY(5th, 2001))に基づき区分3とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - ラットLC50値は>1.38 mg/L/4h((IUCLID(2000))との報告があるが、区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、"aerosol"にばく露との記載((IUCLID(2000))により、ミスト/粉塵の区分基準値を適用した。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギの皮膚に試験物質原液0.5 mLを4時間適用した試験(OECD TG404)を2回繰り返した結果、一次刺激性指数(PII)は2.22および0.92であった(ECETOC TR66(1995))こと、およびヒト被験者20人に試験物質原液を24時間適用し刺激性なし(not irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき、区分外とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギの眼に試験物質原液0.005 mLまたは5-15%のpropylene glycol溶液0.5 mLを適用し、いずれも重度の角膜刺激と虹彩炎(severe corneal irritation and iritis)の結果(PATTY(5th, 2001))に基づき区分2とした。なお、ヒトの眼に0.75及び0.6%水溶液の適用により刺激性(PATTY(5th, 2001))が報告されている。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
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- - データ不足。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験の結果として、Optimization testで感作性あり、Open epicutaneous testでは感作性なしと報告され(IUCLID(2000))、相反する結果であり、また、いずれもOECDで承認された試験法ではない。一方、ヒトでは、25人の被験者による皮膚感作性試験で当該物質は陽性反応を示さなかった(PATTY(5th, 2001))と報告されている一方、種ーの皮膚症状を有する患者で感作性を示す局所反応が認められた(PATTY(5th, 2001))との報告もある。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - In vivo試験データが無いので分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験で陰性結果(JECFA(2003))が報告されている。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験において、母動物の一般毒性について記述はないが、仔に対して、眼の変化、神経管欠損、水腎、四肢欠損を主とする奇形発生率の用量依存的な増加が報告されている(JECFA(2003))。また、妊娠ラットの器官形成期に経皮投与した試験においては、高用量群では死亡を含む体重増加抑制など母動物の一般毒性の発現とともに、吸収、胚損失、同腹仔数の低下、内臓と骨格の広範囲の変化に見られる胚・胎児毒性が現れ、形態学的変化は母体毒性の二次的影響の発生範囲を超えるものである考えられた(JECFA(2003))との記述があり、区分2とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(肝臓、腎臓)、区分3(麻酔作用)



警告
H371
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ラットの急性経口毒性試験(LD50値は650-1430 mg/kg)において、肝臓および腎臓の変性が観察され、肝臓では、充血および軽度の脂肪変化、一方、腎臓では、髄質で尿細管壊死、皮質で尿細管細胞の混濁腫脹と円柱形成が認められた(IUCLID (2000))。LD50値からガイダンス区分2に相当する用量での所見であることから、区分2(肝臓、腎臓)とした。また、マウスの急性経口試験では、1~2 mg/kgの用量で1~5分以内にほとんどの動物に麻酔が生じた(IUCLID (2000))ことから区分3(麻酔作用)とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - ラットに51 mg/kg bw/dayを4ヵ月間反復経口投与により、コリンエステラーゼとALT活性の増加、血清蛋白量の減少などが報告され(JECFA(2003))、また、ラットの30日間反復経口投与試験の所見では、200 mg/kg bw/day(90日補正:66.7mg/kg bw/day)で内臓障害、ヘモグロビン量および白血球数の減少などの記載がある(IUCLID(2000))。しかし、これらの試験はいずれも病理組織学的影響に言及されず、結果の詳細も不明なためデータ不足である。また、ラットに13週間経皮投与した試験において、2040 mg/kg/day群の雄でヘモグロビン濃度および白血球数の低下が観察されたが、投与に関連する病理組織学的な変化はなく、その他に悪影響も認められていない(PATTY(5th, 2001))ので、経皮投与では区分外相当となるが、特定標的臓器毒性(反復暴露)の分類としては「分類できない」とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 287 mg/L(IUCLID, 2000)から区分外とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 急性毒性区分外であり、難水溶性ではない(水溶解度:22200 mg/L(PHYSPROP Database, 2011))ことから区分外とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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