NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 6259-76-3
名称 ヘキシル=2-ヒドロキシベンゾアート(別名:サリチル酸ヘキシル)
物質ID m-nite-6259-76-3_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない
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-
- - 引火点151℃ (closed cup) (GESTIS (Access on October 2015)) に基づいて区分外とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
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- - 発火点が251℃ (GESTIS (Access on October 2015)) であり、常温で発火しないと考えられる。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B ,Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi ,Po, At) を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - ガイダンスに記載された情報源にデータがなかったため、ECHAの情報を参考データとして記載した。

データ不足のため分類できない。なお、ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kgとの報告 (ECHA (Access on January. 2016)) がある。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、ウサギのLD50値として、> 5,000 mg/kgとの報告 (ECHA (Access on January. 2016)) がある。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、ECHA情報として、ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (EEC Directive 79/832) において、本物質 (原液) を4時間、半閉塞適用した結果、浮腫及び紅斑がみられたことから刺激性を有すると報告されている (ECHA (Access on January 2016))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、ECHA情報として、ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG405) において、本物質 (原液) を適用した結果、軽度の刺激症状がみられたが回復性であったことから刺激性なしと報告されている (ECHA (Access on January 2016))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1A


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1Aとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)は1回目の試験ではすべての濃度において3を超えた。そのため、2回目の試験が実施され、刺激指数(SI値)は、1.87(0.05%)、3.56(0.25%)、5.60(0.5%)、10.83(1%)、10.80(2.5%)であり、EC3値は0.18%と算出されたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。

【参考データ等】
(2)ボランティア103人を対象としたヒト反復侵襲パッチテスト(HRIPT)では、本物質(30%)は感作性の徴候はみられなかった。当該試験ではサリチル酸ベンジルを陰性対照群に使用していたが、この物質はCLP規則の元でRACによって最近Skin Sens. 1Bに分類されており、当該試験の陰性の結果には疑いがかけられる。報告された結果からはアレルギー反応の可能性を排除できない。との報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
(3)22人の選抜されたボランティアで実施されたマキシマイゼーション試験では、陰性の結果とともに一部陽性のような疑わしい反応も誘発後にみられた(再誘発後にはこの反応はみられなかった)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020))。
(4)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験において、結果は陰性であったが、例数がガイドライン推奨の20例より少なく、試験濃度設定も妥当ではないとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。
なお、ECHA情報として、in vitroでは細菌の復帰突然変異試験で陰性 (ECHA (Access on January 2016)) のデータがある。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足により分類できない。なお、EUでは(1)、(2)よりリードアクロスで区分2に分類しているが、経口投与での吸収率を含め、本物質の体内動態に関する情報が不足していると判断し、リードアクロスによる分類は実施していない。

【参考データ等】
(1)本物質は経皮適用により代謝されてサリチル酸を生成するが、経口経路では結論できない(EU CLP CLH (2021))。
(2)EUでは、サリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)、サリチル酸エチルヘキシル(CAS番号 118-60-5)並びに共通代謝物のサリチル酸(CAS番号 69-72-2)のデータを用いてリードアクロスを行い、予防原則の適用によって、Repr. 2に分類することにRACは合意した(EU CLP CLH (2021))。
(3)構造類似物質のサリチル酸(CAS番号 69-72-7)及びサリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)について、EU分類ではRepr. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2022))。
(4)本邦では、サリチル酸(CAS番号 69-72-7)は区分2、サリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)は区分1Bに分類されている(政府GHS分類結果 (平成23年度、令和2年度))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、ECHA情報として、経口経路及び経皮経路でのデータはあるが、結果のみの情報であり、区分を付けられる毒性所見も認められない (ECHA (Access on January 2016))。

平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、GESTIS (Access on October 2015) に収載された数値データ (粘性率: 10 mPas (25 ℃)、密度: 1.04 g/cm3 (25 ℃)) より、動粘性率は 9.62 mm2/sec (25 ℃) と算出される。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.357 mg/L(REACH登録情報, 2022)であることから、区分1とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、急性毒性は区分1であることから、区分1とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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