NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 7632-04-4
名称 過ホウ酸ナトリウム
物質ID m-nite-7632-04-4_v2
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 分子内に爆発性に関わる原子団(-O-O-)を含むが、国連危険物輸送勧告(UN3247)でクラス5.1、PG IIで酸化性物質に分類されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 過ホウ酸ナトリウム四水和物(10486-00-7)に不燃性(ICSC(J)(2004))という情報がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関わる原子団(-O-O-)を含むが、国連危険物輸送勧告(UN3247)でクラス5.1、PG IIで酸化性物質に分類されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - UNRTDG(UN3247)でクラス5.1(II)酸化性物質に分類されていることから、上位のクラス4.2(I)には該当しない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 過ホウ酸ナトリウム四水和物(10486-00-7)に不燃性(ICSC(J)(2004))という情報がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - 金属(Na)および半金属(B)を含むがデータがなく分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 常温で固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分2


危険
H272 P370+P378
P210
P220
P280
P501
無水塩は、国連危険物輸送勧告でクラス5.1、PG II(国連番号3247)であるので、区分2とした。なお一水和物はクラス5.1PGIII(UN3377)とされており、区分3に相当する。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機化合物である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
本分類は過ホウ酸ナトリウムのデータの不足のため、一部で過ホウ酸ナトリウム四水和物(CAS10486-00-7)又は過ホウ酸ナトリウム一水和物(CAS10332-33-9)のデータを用いた。
ラットに過ホウ酸ナトリウム四水和物を投与した試験で無水物換算LD50値が1120 mg/kg、1200 mg/kg(PATTY(5th, 2001))、あるいは一水和物を投与した無水物換算LD50値が920 mg/kg、1470-1720 mg/kg、雄で3000 mg/kg、雌で2700 mg/kg(PATTY(5th, 2001))とのデータがある。区分4の範囲のデータが多いことから、区分4とした。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足。
なお、ウサギを用いた過ホウ酸ナトリウム一水和物のLD50 >2000 mg/kg(PATTY(5th, 2001))との情報がある。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 過ホウ酸ナトリウム四水和物はGHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足。
なお、ラットを用いた過ホウ酸ナトリウム四水和物のLC50 >0.074 mg/L(EHC 204(1998))とのデータがあるが、ばく露時間は不明である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いたドレイズ試験で過ホウ酸ナトリウム四水和物あるいは一水和物500mgを4時間適用した結果、非刺激性と分類されたとの報告(PATTY(5th, 2001))、あるいは、ウサギを用いた試験で一水和物を適用して僅かに刺激が見られたとの報告(PATTY(5th, 2001))より、分類JISの区分外(国連分類基準の区分3または区分外)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギに過ホウ酸ナトリウム四水和物の粉末を適用して重度の刺激性であった報告(PATTY(5th, 2001))、あるいは一水和物の粉末を適用して重度の刺激性であった報告(PATTY(5th, 2001))、及び、EU分類Xi; R41(EU-Annex I(access on Aug. 2009))に基づいて区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivoのデータがなく、分類できない。
なお、in vitroで エームズ試験と染色体異常試験の陽性結果(HSDB(2006))がある。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、母動物毒性がみられない用量から胎児に奇形発生がみられたことから、区分1Bとした。新たな情報源を利用し区分を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、生殖毒性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)過ホウ酸ナトリウム四水和物(CAS番号 10486-00-7)を被験物質とした妊娠ラットを用いた強制経口投与(妊娠6~15日)による発生毒性試験(OECD TG414、GLP、100~1,000 mg/kg/day)において、母動物毒性が生じない低用量(100 mg/kg/day)で、胎児に外表奇形(無眼瞼症(5例)、無頭蓋症(6例)、外脳症(6)、眼球突出(3)、巨舌症(6)、口蓋裂(5)、口唇裂(2)、顔面裂(1))、内臓奇形(蛇行尿管)がみられた。母動物毒性(体重減少/体重増加抑制)がみられる中及び高用量(300及び1,000 mg/kg/day)では、生存胎児数の減少(中用量以上)、着床後胚損失の増加、骨格奇形(癒合肋骨)、心血管奇形(血管輪、大動脈弓の位置異常と二重重複、動脈管の位置異常)、眼の奇形(無眼球症、小眼球症)、側脳室拡張、腎乳頭欠損等が高用量群でみられたとの報告がある(CLH Report (2021)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2018)、SCCS (2010)、EU RAR (2007))。

【参考データ等】
(2)過ホウ酸ナトリウム四水和物1,000 mg/kg/dayの最高用量で生じた奇形はホウ酸(CAS番号 10043-35-3)の試験で生じた奇形と同様であったことから、本物質はホウ素の遊離による胚毒性を有していることも示唆された。本物質とホウ酸の2つの物質は投与後の動態が異なることから、機序的には若干異なるが、奇形発生のパターンに基づいて、発生毒性影響を示すことでも一致している(AICIS (旧NICNAS) IMAP (2018)、EU RAR (2007))。
(3)EUでは本物質、ホウ酸ともにRepr. 1Bに分類している(CLP分類結果 (Accessed Dec. 2021))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足。
なお、ラットに肺刺激性を起す最少濃度が39mg/m3であった(PATTY(5th, 2001))等の情報があるが、詳細が不明である。なおEU分類ではXi; R37(EU-Annex I(access on Aug. 2009))に分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、過ホウ酸ナトリウム四水和物をラットに1000 mg/kg/day(90日補正:311 mg/kg/day)、28日間経口投与した試験で、胃の中で生成する過酸化水素が原因とされる胃の組織学的変化が認められたとの記述(PATTY(5th, 2001))がある。また、ヒトにおける口腔洗浄剤としての反復使用や義歯洗浄用の錠剤または粉末摂取による傷害は、局所影響による変化と考えられる(HSDB(2006))ため特定標的臓器での分類対象としなかった。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 -
-
-
- - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る