NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 79-33-4
名称 L-乳酸
物質ID m-nite-79-33-4_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点が110℃ (closed cup) (ICSC(J) (1997)) である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 中程度の強さの酸である (ICSC(J) (1997)) との記述があるが、データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、3,543~4,936 mg/kg (SIAP (2011)) との報告に基づき、区分外とした。なお、旧分類時に用いたJEFCA 344 (1974) のデータは、本物質の異性体混合物 (DL体) のデータであるため、採用しなかった。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (SIAP (2011)) との報告に基づき、区分外とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLC50値 (4時間) として、> 7.9 mg/L (SIAP (2011) との報告に基づき、区分外とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度 (0.40 mg/L) より高い濃度であるため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を採用した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
本物質のウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404) において、重度の刺激性を示し、皮膚腐食性であったことから (SIAP (2011))、区分1に分類した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質と特定されていない乳酸のウサギの眼刺激性試験で、腐食性、持続性瘢痕、角膜表面層の消失、角膜と虹彩の癒着が認められ (HSDB (Access on September 2016))、また皮膚腐食性/刺激性が区分1に分類されていることから、区分1に分類した。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 本物質のモルモットの皮膚感作性試験 (ビューラー法) で陰性であったとの報告 (SIAP (2011)) があり、また、本物質と特定されていない乳酸のモルモットの皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) で陰性であったとの報告 (HSDB (Access on September 2016)) があるが、結果の詳細が不明のため、分類できないとした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性 (SIAP (2011)、NTP DB (Access on September 2016))、哺乳類培養細胞の染色体異常試験では陽性(pH低値による)、陰性(培地を中和した場合)の報告がある (SIAP (2011))。

平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、乳酸カルシウムをラットに2年間飲水投与した試験では発がん性の証拠は示されなかったとの報告がある (SIAP (2011))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、妊娠マウスの器官形成期 (妊娠6~15日) に 570 mg/kg/day を強制経口投与した発生毒性試験で、母動物、胎児ともに異常はみられなかったとの報告がある (SIAP (2011))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質のラットへの単回経口投与により、嗜眠、運動失調、虚脱、不規則呼吸などの症状が認められ、LD50値は3,543~4,936 mg/kgであったとの報告がある (SIAP (2011))。また、ラットで本物質の4時間の単回吸入ばく露により、呼吸促迫、流涙、円背位、更に雌では嗜眠が認められ、LC50値は7.9 mg/L以上であったとの報告がある (SIAP (2011))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分に該当しない
-
-
- - 実験動物では、ラットを用いた混餌あるいは飲水による13週間反復投与毒性試験において軽度の体重増加抑制、いくつかの血液及び生化学の検査値の変動がみられたがNOAELは最高用量である500 mg/kg/dayとしている (SIAP (2011))、また、ラットを用いた飲水投与による2年間反復投与毒性試験において最高用量の5%濃度で体重増加抑制のみがみられたとしている (SIAP (2011)、HSDB (Access on September 2016)、JECFA FAS 48 (2002))。ハムスターを用いた混餌あるいは飲水による14週間反復投与毒性試験において、一般症状、体重などに影響がみられなかった (HSDB (Access on September 2016)) が、正確な用量など詳細が不明であり、さらに、イヌに600~1,600 mg/kgを2.5ヵ月間経口投与した試験では悪影響はなかった (JECFA 344 (1974)) との報告、及びラットに886 mg/kgを13週間経皮投与して結果、脳と腎臓の重量が増加したが、肉眼及び顕微鏡検査では病変が観察されなかったとの報告がある (HSDB (Access on September 2016))。
以上より、区分外とした。
なお、ヒトは何世紀もの間本物質を含む果物、酸敗したミルク、発酵製品を摂取してきたが有害影響はみられていない。一方、生後間もない乳児では乳酸に不耐性の場合があることが知られており、それらの例では急激な体重減少、下痢、血漿重炭酸塩の減少、尿中への有機酸の排泄の増加が報告されている (JECFA 344 (1974))。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on September 2016) に収載された数値データ (粘性率: 6.69~28.50 mPa・s (64.89%~85.32%、25℃)、密度 (比重): 1.2) より、動粘性率は5.58~23.8 mm2/sec (25℃) と算出される。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
-
-
- - 甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 240 mg/L、魚類(ブルーギル)96時間LC50 = 130 mg/L(いずれもSIAP (Conclusions Agreed in CDG, 2011))であることから、区分外とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度 = 876 g/L、SIAP (Conclusions Agreed in CDG, 2011))、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る