NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 96-13-9
名称 2,3-ジブロモ-1-プロパノール
物質ID m-nite-96-13-9_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 引火点が110℃(測定方式不明)(GESTIS(Accessed Jan. 2019))である。所定の試験方法で93℃超と推定できるため、区分外とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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-
- - データがなく分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットを用いた経口投与試験のLD50値681mg/kg(RTECS(2008))から区分4とした。
なお、EU分類はXn; R20/22である(EU-Annex I)。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50値316mg/kg(RTECS(2008))から区分3とした。
なお、EU分類はR24である(EU-Annex I)。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - 25℃における飽和蒸気圧濃度は118.4 ppm(1.06 mg/L)である。ラットを用いた4時間吸入暴露試験のLC50値 9.92 mg/L(RTECS(2008))は飽和蒸気圧濃度より大きいので、粉塵・ミスト基準を適用し、区分外とした。
なお、EU分類はR20/22である(EU-Annex I)。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。
なお、ラットを用いた反復経皮投与試験で、「375 mg/kgの投与で半数近くのラットに、投与側の皮膚に過角化症、上皮性新生物等がみられた」(NTP TR400(1993))旨の記述がある。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
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- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 体細胞in vivo変異原性試験(マウス骨髄細胞を用いた小核試験)で陰性(IARC 77(2000)、NTP DB(Access on September 2008)、NTP RoC(11th, 2002)、NTP TR 400(1993))であることから、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、動物種2種において発がん性の証拠があることから区分1Bとした。新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目を見直した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた2年間経皮投与による発がん性試験において、雌雄とも複数部位に良性又は悪性腫瘍(皮膚、鼻腔、ジンバル腺、口腔粘膜、食道、大腸の腫瘍等)の発生増加がみられたと報告されている(NTP TR400 (1993)、IARC 77 (2000)、AICIS IMAP (2015))。
(2)マウスを用いた2年間経皮投与による発がん性試験において、雌雄とも複数部位に良性又は悪性腫瘍(皮膚、前胃の腫瘍等)の発生増加がみられたと報告されている(NTP TR400 (1993)、IARC 77 (2000)、AICIS IMAP (2015))。
(3)国内外の評価機関による発がん分類として、EUでCarc. 1B(CLP分類結果 (Accessed Aug. 2022))、NTPではRに(NTP RoC 15th (2021))それぞれ分類されている。
(4)IARCでは本物質の発がん性について、実験動物で十分な証拠(sufficient evidence)があると報告されている(IARC 77 (2000))。

【参考データ等】
(5)IARCでグループ2Bに(IARC 77 (2000))、NTPではRに(NTP RoC 15th (2021))、日本産業衛生学会で第2群Bに(産衛学会許容濃度の勧告等 (2021))、それぞれ分類されている。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。EU分類と旧分類が異なるものについて、生殖毒性項目を検討して見直したが分類結果に変更はない(2022年度)。

【参考データ等】
(1)ラットを用いた経皮投与による精子形態検査及び膣細胞診の試験(13週間、188、375 mg/kg/day)において、精巣と精巣上体鼻部重量の減少、精子濃度の低下がみられたとの報告がある(NTP TR400 (1993)、AICIS IMAP (2015))。
(2)EUではRepr. 2に分類されている(CLP分類 (Accessed Aug. 2022) )が、分類根拠は明らかでない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
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- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(消化器系、腎臓、肝臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットを用いた48-55週間経皮投与試験で、「前胃及び食道での過角化症、鼻での上皮過形成の発生率の増加、肝臓での細胞の多形態性や好塩基性の明らかな細胞変化が認められた。また、雄で、腎臓での核肥大、前胃での潰瘍や棘細胞増生、肝臓での血管拡張、腎臓の過形成がみられ、雌では、前胃での上皮異形成、胆管の過形成が観察された」(IARC 77(2000)、NTP TR400(1993))旨の記述がある。また、マウスを用いた36-42週間経皮投与試験で、前胃の上皮異形成、細気管支上皮の多形態性の発生率の増加が認められた(IARC(2000)、NTP TR400(1993))との記述がある。いずれも区分2のガイダンス値の範囲内でみられたので、区分2(消化器系、腎臓、肝臓)とした。呼吸器系については、塗布した試料の吸入による発症の可能性があり、区分が特定できないため採用しないが、呼吸器系に有害な影響を生じる可能性があるので注意が必要である。呼吸器系については、発がん性の項目を参照のこと。
なお、ラットを用いた精子形態検査及び膣細胞診で、「投与されたラットの尾、精巣、精巣上体の重量が著しく減少した」(NTP TR400(1993))との記述があり、精巣が標的臓器と考えられるが、投与経路が不明であり、区分を特定できないため採用しない。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データがないので分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。ガイダンスの改訂により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。ガイダンスの改訂により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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