製品安全

事故情報収集制度における事故情報の調査結果及び収集状況について(平成16年度第1四半期)

平成16年 8月13 日
独立行政法人製品評価技術基盤機構

はじめに

経済産業省が所管する消費生活用製品等に関する事故情報の収集については、経済産業省から、製造・輸入事業者、地方公共団体、消費生活センター、消費者団体等に対して、事故情報を独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)に通知するよう協力を求めているところです。
機構は、これによって通知された事故情報と自ら収集した事故情報のすべてについて、通知者、製造・輸入事業者、関係者からの聴取を行うほか、事故発生現場の確認や事故品の入手等に努めるとともに、必要に応じてテスト等を実施して技術的な調査及び評価を行い、事故原因の究明と事業者の再発防止措置の評価を行っています。これらの事故情報やその調査状況・調査結果は、随時経済産業省に報告され、必要な場合には経済産業省により事業者や業界に対して行政措置が講じられることとなります。
本書は、こうした事故情報収集制度に基づき、平成16年度第1四半期(平成16年4月~6月)において、機構が事故情報に関し調査、分析、評価を行った上で、専門家により構成される事故動向等解析専門委員会による審議を経た結果及び機構が収集した事故情報の収集状況について取りまとめて公表するものです。

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Ⅰ.事故情報調査結果

1.製品区分別事故原因

平成16年度第1四半期中に事故原因等の調査が終了し、事故動向等解析専門委員会の審議を終えたものは502件でした。その内訳は、平成14年度収集分38件、平成15年度収集分464件です。
この期間中に調査が終了した事故情報を年度ごとに製品区分別、事故原因区分別に示したものが表1-1及び表1-2です。
 表1-1 製品区分別、事故原因別の事故件数           (平成16年度第1四半期分)
   製品区分
年度
件数(件)  合計  
事故原因区分
製品に起因する事故 製品に起因しない事故 原因不明のもの
設計、製造又は表示等に問題があったもの 製品及び使い方に問題があったもの 経年劣化よるもの 施工、修理又は輸送等に問題があったもの 誤使用や不注意によるもの その他製品に起因しないもの
平成
14
年度
家庭用電気製品 23
燃焼器具
乗物・乗物用品
合計 15 14 38
表1-2 製品区分別、事故原因別の事故件数           (平成16年度第1四半期分)
   製品区分
年度
件数(件)  合計
事故原因区分
製品に起因する事故 製品に起因しない事故 原因不明のもの
設計、製造又は表示等に問題があったもの 製品及び使い方に問題があったもの 経年劣化よるもの 施工、修理又は輸送等に問題があったもの 誤使用や不注意によるもの その他製品に起因しないもの
平成
15
年度
家庭用電気製品 50 50 13 48 175
台所・食卓用品
燃焼器具 11 129 25 172
家具・住宅用品 10 16
乗物・乗物用品 20 38
身のまわり品 21
保健衛生用品
レジャー用品
乳幼児用品 29 29
合計 109 17 209 16 99 464

2.事故原因別被害状況

調査が終了したものについて、事故原因別に被害状況を整理したものが表2です。
表2 事故原因別被害状況                (平成16年度第1四半期分)
  被害状況

件数(件)  合計
事故原因区分
製品に起因する事故 製品に起因しない事故 原因不明のもの
設計、製造又は表示等に問題があったもの 製品及び使い方問題のあったもの 経年劣化によるもの 施工、修理又は輸送等に問題があったもの 誤使用や不注意によるもの その他製品に起因しないもの


14

人的
被害
死亡
重傷
軽傷
物的
被害
拡大被害 21
製品破損 10
被害なし
合計 15 14 38


15

人的
被害
死亡 22 14 36
重傷 12 21
軽傷 38 52 16 111
物的
被害
拡大被害 41 111 11 41 220
製品破損 23 21 62
被害なし 14
合計 109 17 209 16 99 464

3.製品区分別再発防止措置等の実施状況

製品に起因する事故(平成14年度:8件、平成15年度:123件)について、製造事業者などによる事故の再発防止措置が行われたものは、平成14年度7件、平成15年度120件でした。
事故の再発防止措置は、火災等で製品の製造事業者が特定できずに対応が不可能であったものなどを除き、再発防止措置が必要と考えられるすべての事故について措置がとられています。
事故の再発防止のために実施された措置は、事故の原因により複数の措置が実施されており、実施された再発防止措置をその措置内容と製品区分別に整理したものが表3です。
なお、表3中、平成15年度の「家庭用電気製品」、「乳幼児用品」には、それぞれ「直流電源装置(シェーバー用充電器)」、「玩具(トレーラー型)」に関する事故が多数含まれています。
表3 製品区分別再発防止措置等の実施状況 (注)        (平成16年度第1四半期分)
    製品区分
年度



再発防止措置
製品交換、部品交換、安全点検等 製品の製造、販売又は輸入を中止 製品改良、製造工程改善、品質管理強化等 表示改善、取扱説明書見直し 消費者への注意喚起 被害者への個別措置
平成14
年度
家庭用電気製品
燃焼器具
乗物・乗物用品
合計
平成15
年度
家庭用電気製品 58 43 41 45 52
台所・食卓用品
燃焼器具
家具・住宅用品 11 11
乗物・乗物用品
身のまわり品
保健衛生用品
レジャー用品
乳幼児用品 29 29 29 29 29
合計 120 93 87 93 112
   注:事故の発生に対してとられた複数の再発防止措置をそれぞれの措置ごとに集計。

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Ⅱ.事故情報収集状況

1.事故情報収集件数

平成16年度第1四半期中に収集した製品事故の情報は、同一の製品事故に対して複数の通知者から通知(報告)された重複情報を除き514件でした。

2.製品区分別事故情報収集件数

事故情報の通知者別の収集件数は、表4のとおりです。
製品区分別の事故情報収集件数は、表5に示すとおりであり、「燃焼器具」の収集件数が最も多く、次いで「家庭用電気製品」、「乗物・乗物用品」の順に収集件数が多くなっています。
上位3製品区分に係る事故情報の合計は428件で、収集した事故情報に占める割合は約83%となっています。
表4 通知(報告)者別事故情報収集件数
(平成16年度第1四半期分)
事故情報通知(報告)者 件数及び割合
当機構(新聞情報) 260件  50.5%
製造事業者等 154件  30.0%
自治体(消防機関含む)   26件   5.1%
消費生活センター等   21件   4.1%
国の機関   24件   4.7%
消費者   15件   2.9%
その他   14件   2.7%
合計 514件 100.0%
表5 製品区分別事故情報収集件数
(平成16年度第1四半期分)
順位 製品区分 件数及び割合
  1 燃焼器具 181件  35.1%
  2 家庭用電気製品  154件  30.0%
  3 乗物・乗物用品   93件  18.1%
  4 身のまわり品   50件   9.7%
  5 レジャー用品    12件   2.3%
  6 乳幼児用品       8件   1.6%
  7 台所・食卓用品    5件   1.0%
  8 家具・住宅用品    4件   0.8%
  9 繊維製品    4件   0.8%
 10 保健衛生用品    3件   0.6%
合計 514件 100.0%

3.品目別事故情報収集件数

事故情報を品目別に分け、収集件数の多い順に示したものが表6です。
「ガスこんろ」(火災等)、「電気ストーブ」(火災・製品破損等)、「四輪自動車」(車両火災等)、「自転車」(けが・製品破損等)、「靴(婦人用)」(製品破損)の順に収集件数が多くなっています。
「自転車」の事故情報のうち15件がペダルブロックが脱落したというものであり、また、「靴(婦人用)」については28件の事故情報のすべてがヒール部が折れたというものであり、それぞれ製造事業者から事故情報の報告がなされ、社告による回収が行われています。
表6 事故情報収集上位5品目
平成16年度第1四半期
(事故情報収集件数514件)
順位 品目名 件数 割合%
1 ガスこんろ(*) 100 19.5
2 電気ストーブ 35 6.8
3 四輪自動車 32 6.2
4 自転車 30 5.8
5 靴(婦人用) 26 5.1
合計 223 43.4
*:ガス種別内訳は次のとおり
LPガス用
37件
都市ガス用
16件
不明
47件

4.被害状況

事故の被害状況は、表7のとおりです。
人的被害の発生した事故情報は160件で、その内訳は、死亡事故51件、重傷事故27件、軽傷事故82件です。
人的被害はないものの、火災の発生や製品周辺に被害が広がる等の拡大被害が発生したものは200件でした。
表7 製品区分別被害状況                  (平成16年度第1四半期分)
製品区分 被害状況
収集件数
人的被害 物的被害 被害なし
死亡 重傷 軽傷 拡大被害 製品被害
燃焼器具 181件 20件 9件 33件 94件 15件 10件
家庭用電気製品 154件 7件 3件 11件 95件 37件 1件
乗物・乗物用品 93件 18件 6件 11件 1件 40件 17件
身のまわり品 50件 2件 5件 11件 4件 27件 1件
レジャー用品 12件 1件 3件 6件 1件 0件 1件
乳幼児用品 8件 1件 0件 6件 0件 1件 0件
台所・食卓用品 5件 0件 0件 1件 2件 1件 1件
家具・住宅用品 4件 1件 1件 0件 2件 0件 0件
繊維製品 4件 1件 0件 1件 0件 0件 2件
保健衛生用品 3件 0件 0件 2件 1件 0件 0件
合計 514件 51件 27件 82件 200件 121件 33件

5.社告状況

今期間中に製造事業者等から製品の欠陥や不具合による事故の発生を防止するための社告が24件、延べ32事業者により行われ、「自転車」、「電動車いす」、「乳幼児用ベッド」、「靴(婦人用)」、「トレーナー」などの製品について回収、交換等の措置がとられています。
また、「圧力なべ」については、回収等に係る再社告が行われました。

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おわりに

1.事故情報調査結果について

第1四半期に調査が終了した事故情報中、事故原因が判明したもののうち約26%が「製品に起因する事故」であり、「製品に起因する事故」に関しては、必要と考えられるすべてのものについて、製造事業者等による消費者への注意喚起、製品交換、製品の改良などの再発防止措置がとられています。
特に、「製品に起因する事故」には、「直流電源装置(シェーバー用充電器)」や「玩具(トレーラー型)」に関する事故が多数含まれていますが、これらについても、それぞれの製品の製造・販売事業者は新聞紙上に社告を行うことなどにより回収に努めています。
他方、「製品に起因しない事故」のうち、誤使用や不注意によるものが87%を占めており、特に燃焼器具関連の事故に多くみられます。

2.事故情報収集状況について

第1四半期に収集された事故情報については、「ガスこんろ」、「四輪自動車」が関係する火災事故が多数収集されたほか、製造事業者からは、「電気ストーブ(ハロゲンヒーター)」、「自転車」、「靴(婦人用)」に関して、部品の破損により拡大被害や人的被害が発生する可能性のある情報が多数報告されました。

別添:平成16年度第1四半期報社告回収等一覧表

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備考

  • 当四半期において調査が終了した事故情報を含む、平成14年度、平成15年度の製品区分別被害状況、製品区分別事故原因、事故原因別被害状況、製品区分別再発防止措置等の実施状況を別表1から別表8に示しております。ご参照ください。

別表1 製品区分別被害状況

別表2 製品区分別事故原因

別表3 事故原因別被害状況

別表4 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表5 製品区分別被害状況

別表6 製品区分別事故原因

別表7 事故原因別被害状況

別表8 製品区分別再発防止措置等の実施状況

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図