製品安全

事故情報収集制度における事故情報の調査結果及び収集状況について(平成18年度第1四半期)

平成18年11月10日
独立行政法人製品評価技術基盤機構

はじめに

経済産業省が所管する消費生活用製品等に関する事故情報の収集については、経済産業省から、製造・輸入事業者、地方公共団体、消費生活センター、消費者団体等に対して、事故情報を独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)に通知するよう協力を求めています。

機構は、これによって通知された事故情報と自ら収集した事故情報のすべてについて、通知者、製造・輸入事業者、関係者からの聴取を行うほか、事故発生現場の調査や事故品の入手等に努めるとともに、必要に応じてテスト等を実施して技術的な調査及び評価を行い、事故原因の究明と事業者の再発防止措置の評価を行っています。これらの事故情報やその調査状況・調査結果は、随時経済産業省に報告され、必要な場合には経済産業省により事業者や業界に対して行政措置が講じられることになります。

本書は、こうした事故情報収集制度に基づき、平成18年度第1四半期(平成18年4月~6月)において、機構が事故情報に関し調査、確認、評価を行った上で、専門家により構成される事故動向等解析専門委員会による検討を経た結果及び機構が収集した事故情報の収集状況について取りまとめて公表するものです。

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I.事故情報調査結果

1.製品区分別事故原因

平成18年度第1四半期中に事故原因等の調査が終了し、事故動向等解析専門委員会の審議を終えたものは709件ありました。その内訳は、平成15年度までの収集分28件、平成16年度収集分10件、平成17年度収集分669件、平成18年度収集分2件です。

この期間中に調査が終了した事故情報を年度ごとに製品区分別、事故原因区分別に示したものが表1です。

表1 製品区分別事故原因                   (平成18年度第1四半期分)
製品区分
年度
件数(件) 合計
事故原因区分
製品に起因する事故 製品に起因しない事故 G.原因不明のもの
A.設計、製造又は表示等に問題があったもの B.製品及び使い方に問題があったもの C.経年劣化よるもの D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの E.誤使用や不注意によるもの F.その他製品に起因しないもの
平成
15
年度
まで
家庭用電気製品
燃焼器具
家具住宅用品
乗物・乗物用品
身のまわり品
保健衛生用品
合計 20 28
平成
16
年度
家庭用電気製品
台所・食卓用品
燃焼器具
乗物・乗物用品
保健衛生用品
合計 10
平成
17
年度
家庭用電気製品 34 10 10 82 56 207
台所・食卓用品
燃焼器具 288 46 349
家具・住宅用品 38 41
乗物・乗物用品 18 27
身のまわり品 18 23
保健衛生用品
レジャー用品
乳幼児用品
繊維製品
合計 63 11 22 13 426 11 123 669
平成
18
年度
家庭用電気製品
合計

2.事故原因別被害状況

調査が終了したものについて、事故原因別に被害状況を整理したものが表2です。

表2 事故原因別被害状況                 (平成18年度第1四半期分)
被害状況
事故原因区分
人的被害 物的被害 合計
死亡 重傷 軽傷 拡大
被害
製品
破損
被害
なし
平成15年度まで 製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの 20
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計 10 28
平成16年度 製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計 10
平成17年度 製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの 16 25 22 63
B.製品及び使い方に問題のあったもの 10 11
C.経年劣化によるもの 22
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの 13
E.誤使用や不注意によるもの 55 43 103 216 426
F.その他製品に起因しないもの 11
G.原因不明のもの 18 18 62 19 123
合計 74 52 146 336 61 669
平成18年度 製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計

3.製品区分別再発防止措置等の実施状況

製品に起因する事故(平成17年度:96件、平成18年:1件)について、製造事業者等による事故の再発防止措置が行われたものは、平成17年度80件、平成18年度1件となっています。

事故の再発防止措置は、既に製造を終了しており、他に同種事故が発生していないものなどを除き、再発防止措置が必要と考えられるすべての事故について措置がとられています。

事故の再発防止のために実施された措置は、事故の原因により複数の措置が実施されており、実施された再発防止措置をその措置内容と製品区分別に整理したものが表3です。

表3 製品区分別再発防止措置等の実施状況          (平成18年第1四半期分)
年度 製品区分 実施区分 再発防止措置
製品交換、部品交換、安全点検等 製品の製造、販売又は輸入を中止 製品改良、製造工程改善、品質管理強化等 表示改善、取扱説明書見直し 消費者への注意喚起 被害者への個別措置
平成
17
年度
家庭用電気製品 45 27 27 36 35
台所・食卓用品
燃焼器具
家具・住宅用品
乗物・乗物用品
身のまわり品 18 17 16 15 16
レジャー用品
繊維製品
合計 80 56 13 55 64 64
平成
18
年度
家庭用電気製品
合計
注:
事故の発生に対して取られた複数の再発防止措置をそれぞれの措置ごとに集計。
個別措置のみのものを除く。

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II.事故情報収集状況

1.事故情報収集件数

平成18年度第1四半期中に収集した製品事故の情報のうち、同一の製品事故に対して複数の通知者から通知(報告)された重複情報を除いた事故情報収集件数は698件でした。

2.製品区分別事故情報収集件数

事故情報の通知者別の収集件数は、表4のとおりです。

製品区分別の事故情報収集件数は、表5に示すとおり「燃焼器具」の収集件数が最も多く、次いで「家庭用電気製品」「乗物・乗物用品」の順に収集件数が多くなっています。

上位3製品区分に係る事故情報の合計は601件で、収集した事故情報に占める割合は、約86%となっています。

表4 通知(報告)者別事故情報収集件数
(平成18年度第1四半期分)
事故情報通知(報告)者 件数及び割合
当機構(新聞情報) 472 67.6%
製造事業者等 121 17.3%
自治体(消防機関含む) 36 5.2%
消費生活センター等 48 6.9%
国の機関 8 1.1%
消費者 7 1.0%
その他 6 0.9%
合計 698 100.0%
表5 製品区分別事故情報収集件数
  (平成18年度第1四半期分)
順 位 製品区分 件数及び割合
燃焼器具 330 47.3%
家庭用電気製品 198 28.4%
乗物・乗物用品 73 10.5%
家具・住宅用品 53 7.6%
身のまわり品 15 2.1%
台所・食卓用品 10 1.4%
レジャー用品 10 1.4%
乳幼児用品 6 0.9%
保健衛生用品 3 0.4%
合計 698 100.0%

3.品目別事故情報収集件数

事故情報を品目別に分け、収集件数の多い順に示したものが表6です。

「ガスこんろ」(火災)の収集件数が最も多く全体(698件)の4分の1を占めています。

「いす(ガス昇降式)」については、支柱を固定する溶接に不具合があり、事故が多発したために販売事業者から通知のあったものです。

表6 事故情報上位5品目
平成18年度第1四半期
(事故情報収集件数 698件)
順 位 品目名 件 数 割 合
ガスこんろ(※) 176 25.2%
四輪自動車 54 7.7%
石油ストーブ 42 6.0%
いす(ガス昇降式) 31 4.4%
電気ストーブ 21 3.0%
合計 324 46.4%
※:ガス種別内訳は次のとおりです。
LPガス用
87件
都市ガス用
19件
不明
70件

4.被害状況

事故の被害状況は、表7のとおりです。

人的被害の発生した事故情報は228件で、その内訳は、死亡事故58件、重傷事故28件、軽傷事故142件です。

また、人的被害はなく、火災の発生や製品周辺に被害が広がる等の拡大被害が発生したものは372件でした。

表7 製品区分別被害状況
(平成18年度第1四半期分)
製品区分 被害状況
件数
人的被害 物的被害 被害なし
死亡 重傷 軽傷 拡大被害 製品被害
燃焼器具 330 30 15 70 205
家庭用電気製品 198 16 31 123 25
乗物・乗物用品 73 11 15 34
家具・住宅用品 53 15 23 11
身のまわり品 15
レジャー用品 10
台所・食卓用品 10
乳幼児用品
保健衛生用品
合計 698 58 28 142 372 93

5.社告状況

今期間中に、製造事業者等から製品の欠陥や不具合による事故の発生を防止するための社告が31件、38事業者から行われ、「浴室暖房乾燥機」「ガス給湯暖房機」「照明器具」「ノートパソコン用バッテリー」「排水パイプ用洗浄剤」などの製品について、回収、交換等の措置がとられています。

(別添:平成18年度第1四半期社告回収等一覧表

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おわりに

1.事故情報調査結果について

第1四半期に調査の終了した709件の事故情報で、事故原因が判明した571件のうち、97件が「製品に起因する事故」でした。「製品に起因する事故」に関しては、再発防止措置が必要と考えられるすべてのものについて、製造事業者等による消費者への注意喚起、製品交換、製品の改良などの措置がとられています。

特に、「電気ストーブ」「電気こんろ」「貯金箱(ブリキ)」は、それぞれの製品の製造・販売事業者が新聞紙上に社告を行い回収に努めています。

他方、「製品に起因しない事故」474件のうち、「誤使用や不注意によるもの」が約95%、448件ありました。「ガスこんろ」を使用中にその場を離れ、天ぷら油やなべが過熱して火災に至ったもの、「石油ストーブ」の上部に干していた洗濯物が落下して火災に至ったもの、「石油ストーブ」の火をつけたまま給油中に灯油がこぼれて火災に至ったもの、「電気ストーブ」に衣類や布団が接触して火災に至ったものなど、調理器具や暖房器具による事故が多く見られました。

また、除雪中に「除雪機」に雪がつまり、「除雪機」のエンジンを停止せずに雪を取り除く作業を行ったことが原因の事故も多雪の影響で顕在化しています。

2.事故情報収集状況について

第1四半期に収集した事故情報については、「ガスこんろ」「四輪自動車」「石油ストーブ」が関係する事故が多数収集されたほか、製造事業者等からは、製品の欠陥や不具合による事故が多発した「いす(ガス昇降式)」「ガラステーブル」等に関して、拡大被害や人的被害が発生する可能性のある情報が報告されました。

(問い合わせ先)
独立行政法人 製品評価技術基盤機構
生活・福祉技術センター 製品安全企画課
電話
06-6942-1113

◇当四半期において調査が終了した事故情報を含む、平成15年度、平成16年度、平成17年度の製品区分別被害状況、製品区分別事故原因、事故原因別被害状況、製品区分別再発防止措置等の実施状況を別表1から別表12に示しております。ご参照ください。

別表1 製品区分別被害状況

別表2 製品区分別事故原因

別表3 事故原因別被害状況

別表4 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表5 製品区分別被害状況

別表6 製品区分別事故原因

別表7 事故原因別被害状況

別表8 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表9 製品区分別被害状況

別表10 製品区分別事故原因

別表11 事故原因別被害状況

別表12 製品区分別再発防止措置等の実施状況

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図