製品安全

事故情報収集制度における事故情報の調査結果及び収集状況について(平成18年度第4四半期)

平成19年7月20日
独立行政法人製品評価技術基盤機構

はじめに

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE:ナイト)は、消費生活用製品等に関する事故情報の収集を行い、その事故原因を調査究明し、さらにその結果を公表することによって、事故の未然・再発防止を図り、国民生活の安全・安心の実現に貢献しています。
情報収集に当たっては、経済産業省が、製造・輸入事業者、地方公共団体、消費生活センター、消費者団体等に対して、事故情報をNITEに通知するよう働きかけています。
また、NITEは独自に地域関係機関から情報収集を行うとともに、関連する新聞情報を日々収集しています。
NITEは、これら関係機関等から通知された事故情報と自ら収集した事故情報のすべてについて、通知者、製造・輸入事業者等から事実関係等を聴取するほか、事故発生現場の確認や事故品の確認・入手等に努めるとともに、必要に応じて事故の再現テスト等を実施して技術的な調査及び評価を行い、事故原因の究明と事業者の再発防止措置の評価を行っています。
これらの事故情報やその調査状況・調査結果は、NITEから随時経済産業省に報告するとともに、ホームページ等を通じて公表しています。また、必要な場合には経済産業省から事業者や業界に対して行政上の措置が講じられます。
本書は、こうした事故情報収集制度に基づき、①NITEが行った事故情報の調査結果を確認し、評価を行うための種々の専門家からなる事故動向等解析専門委員会による検討を踏まえ、第4四半期中に結論を得たものと、②第4四半期中に新たに収集した事故情報の概要をとりまとめたものです。

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Ⅰ.第4四半期中の事故情報調査終了結果

事故原因等の調査が終了し、平成18年度第4四半期に開催された事故動向等解析専門委員会の審議を終えたものは555件ありました。その内訳は、平成15年度までの収集分5件、平成16年度収集分14件、平成17年度収集分44件、平成18年度収集分492件です。

1.製品区分別事故原因

期間中に調査が終了した事故情報を年度ごとに製品区分別、事故原因区分別に示したものが表1です。
555件のうち、「E.誤使用や不注意によるもの」が218件と最も多く、このうち燃焼器具が149件を占めています。また、この期間の特徴として、設計不良等による事故が石油給湯器や給湯機能付のガスふろがまなどの燃焼器具製品に多く(18年度73件)見られたことから、「A.設計、製造又は表示等に問題があったもの」が157件と二番目に多くなっています。

表1 製品区分別事故原因                    (平成18年度第4四半期分)
年度 製品区分 件数(件) 合計
事故原因区分
製品に起因する事故 製品に起因しない事故 G.原因不明のもの
A.設計、製造又は表示等に問題があったもの B.製品及び使い方に問題があったもの C.経年劣化よるもの D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの E.誤使用や不注意によるもの F.その他製品に起因しないもの
平成
15
年度
まで
家庭用電気製品
合計
平成
16
年度
家庭用電気製品
台所・食卓用品
燃焼器具
乗物・乗物用品
合計 14
平成
17
年度
家庭用電気製品 10 17
台所・食卓用品
燃焼器具 11
家具・住宅用品
乗物・乗物用品
保健衛生用品
レジャー用品
合計 15 13 44
平成
18
年度
家庭用電気製品 41 12 33 46 147
台所・食卓用品 10
燃焼器具 73 17 143 14 252
家具・住宅用品 13
乗物・乗物用品 17 29
身のまわり品
保健衛生用品
レジャー用品 12
乳幼児用品
繊維製品 11
合計 136 29 10 204 14 91 492
合計               555

2.事故原因別被害状況

期間中に調査が終了した事故情報を年度ごとに事故原因別に被害状況を整理したものが表2です。

表2 事故原因別被害状況                   (平成18年度第4四半期分)
被害状況
事故原因区分
人的被害 物的被害 合計
死亡 重傷 軽傷 拡大
被害
製品
破損
被害
なし


15



製品に起因する事 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計


16

製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計 14


17

製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの 15
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの
E.誤使用や不注意によるもの 13
F.その他製品に起因しないもの
G.原因不明のもの
合計 16 44


18

製品に起因する事故 A.設計、製造又は表示等に問題があったもの 25 28 56 25 136
B.製品及び使い方に問題のあったもの
C.経年劣化によるもの 19 29
製品に起因しない事故 D.施工、修理又は輸送等に問題があったもの 10
E.誤使用や不注意によるもの 16 13 59 107 204
F.その他製品に起因しないもの 14
G.原因不明のもの 15 16 40 15 91
合計 36 21 107 196 104 28 492

3.製品区分別再発防止措置等の実施状況

製品に起因する事故(平成16年度:7件、平成17年度:18件、平成18年度:173件)のうち、製造事業者等による事故の再発防止措置が行われたものは、平成16年度5件、平成17年度16件、平成18年度162件となっています。
事故の再発防止措置については、既に製造を終了しており、他に同種事故が発生していないものなどを除き、再発防止措置が必要と考えられるすべての事故について事業者による措置がとられています。
事故の再発防止のために実施された措置は、いくつかの措置の組み合わせで行われるのが一般的であり、実施された再発防止措置をその措置内容と製品区分別に整理したものが表3です。

表3 製品区分別再発防止措置等の実施状況                (平成18年第4四半期分)
年度 製品区分 実施件数 再発防止措置
製品交換、部品交換、安全点検等 製品の製造、販売又は輸入を中止 製品改良、製造工程改善、品質管理強化等 表示改善、取扱説明書見直し 消費者への注意喚起 被害者への個別措置
平成
16
年度
燃焼器具
合計
平成
17
年度
家庭用電気製品
燃焼器具
家具・住宅用品
乗物・乗物用品
レジャー用品
合計 16 10 10 13
平成
18
年度
家庭用電気製品 53 40 44 46 50
台所・食卓用品
燃焼器具 88 87 55 84 85
家具・住宅用品
身のまわり品
レジャー用品
繊維製品
合計 162 140 114 144 149
注:
事故の発生に対して取られた複数の再発防止措置をそれぞれの措置ごとに集計。
個別措置のみのものを除く。

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Ⅱ.第4四半期中に収集された事故情報の概要

1.事故情報収集件数

平成18年度第4四半期中に収集した製品事故の情報のうち、同一の製品事故に対して複数の情報源から通知(報告)された重複情報を除いた事故情報収集件数は1,287件でした。

2.製品区分別事故情報収集件数

事故情報の情報源別の収集件数は、表4のとおりです。新聞情報(579件)と製造事業者等からの通知(324件)が主な情報収集源ですが、今期も前期同様消費生活センター等(149件)からの情報が増加(前期108件、38%増)しており、国の機関(84件)及び消費者(48件)からの情報も増加(国の機関前期52件、61.5%増、消費者前期26件、84.6%増)しました。
製品区分別の事故情報収集件数は、表5に示すとおり「燃焼器具」の収集件数が最も多く、次いで「家庭用電気製品」「身のまわり品」の順に収集件数が多くなっています。
上位3製品区分に係る事故情報の合計は1,136件で、収集した事故情報に占める割合は、約88%となっています。

表4 情報源別事故情報収集件数
(平成18年度第4四半期分)
情報源 件数及び割合
当機構(新聞情報) 579 45.0%
製造事業者等 324 25.2%
消費生活センター等 149 11.6%
自治体(消防機関含む) 90 7.0%
国の機関 84 6.5%
消費者 48 3.7%
その他 13 1.0%
合計 1287 100.0%
表5 製品区分別事故情報収集件数
(平成18年度第4四半期分)
順位 製品区分 件数及び割合
燃焼器具 588 45.7%
家庭用電気製品 483 37.5%
身のまわり品 65 5.0%
家具・住宅用品 52 4.0%
乗物・乗物用品 41 3.2%
台所・食卓用品 36 2.8%
保健衛生用品 10 0.8%
乳幼児用品 5 0.4%
繊維製品 5 0.4%
10 レジャー用品 2 0.2%
合計 1287 100.0%

3.品目別事故情報収集件数

事故情報を品目別に分け、収集件数の多い順に示したものが表6です。
「ガスこんろ」(すべて火災につながった)の収集件数(185件)が最も多く全体(1287件)の約14%を占めています。

表6 事故情報上位5品目
平成18年度第4四半期
(事故情報収集件数1,287件)
順位 品目名 件数 割 合
ガスこんろ(※1) 185 14.4%
電気ストーブ(ハロゲンヒータ含む) 130 10.1%
石油ストーブ 82 6.4%
ストーブ(※2) 59 4.6%
石油給湯器 34 2.6%
合計 490 38.1%
(※1):
ガス種別内訳は次のとおりです。
LPガス用
12件
都市ガス用
6件
不明
167件
(※2):
調査中であり、電気、石油等種別は不明です。

4.被害状況

事故の被害状況は、表7のとおりです。
人的被害の発生した事故情報は423件で、その内訳は、死亡事故128件、重傷事故53件、軽傷事故242件です。
また、人的被害はなく、火災の発生や製品周辺に被害が広がる等の拡大被害が発生したものは531件でした。
いずれも燃焼器具や家庭用電気製品が大半を占めています。

表7 製品区分別被害状況                   (平成18年度第4四半期分)
製品区分 被害状況
件数
人的被害 物的被害 被害なし
死亡 重傷 軽傷 拡大被害 製品被害
燃焼器具 588 82 24 125 266 70 21
家庭用電気製品 483 37 49 217 159 14
身のまわり品 65 23 25
家具・住宅用品 52 13 12 18
乗物・乗物用品 41 27
台所・食卓用品 36 24
保健衛生用品 10
乳幼児用品
繊維製品
レジャー用品
合計 1287 128 53 242 531 289 44

5.社告状況

今期間中に、製造事業者等から製品の欠陥や不具合による事故の発生を防止するための社告が63件、延べ75事業者から行われ、「エアーコンプレッサ」「玩具(インラインスケート)」「洗濯乾燥機」「小型湯沸器」「バッテリー(ノートパソコン用)」などの製品について、回収、交換等の措置がとられています。
また、「電気ストーブ(ハロゲンヒーター)」「ガス給湯器」「ゆたんぽ(電子レンジ用)」「デスクマット」「電気食器洗い機/電気衣類乾燥機」「電気式浴室換気乾燥機」「フラワーボックス」については事業者から再社告が行われました。
(別添:平成18年度第4四半期社告回収等一覧表)

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おわりに

製品事故に対する社会の関心の高まり、関係者のご協力により事故情報収集件数が前年同期比で拡大(前年同期1,017件、26.5%増)しています。このうち、今期の特徴は次のとおりです。

1.事故情報調査終了結果について

第4四半期に調査の終了した555件の事故情報で、原因不明を除く事故原因が判明した445件のうち、198件が「製品に起因する事故」でした。「製品に起因する事故」に関しては、再発防止措置が必要と考えられるすべてのものについて、製造事業者等による消費者への注意喚起、製品交換、製品の改良などの措置がとられています。
特に「製品に起因する事故」には、「ガスふろがま(給湯機能付き)」や「石油給湯器」に関する事故が多数含まれていますが、製造事業者が新聞紙上やホームページ上で社告を行い、点検・修理・備品交換等に務めております。
なお、「石油給湯器」については再社告が行われています。
他方、「製品に起因しない事故」247件のうち、「誤使用や不注意によるもの」が約88.3%、218件ありました。「ガスこんろ」を使用中にその場を離れ、天ぷら油やなべが過熱して火災に至ったもの、「まきふろがま」の火の不始末で火災に至ったもの、「石油ストーブ」の上部に干していた洗濯物が落下して火災に至ったものや近くにあった可燃物が「ストーブ」に接触して火災に至ったものなど、調理器具や暖房器具関連の事故が多く見られました。

2.収集された事故情報の概要について

第4四半期に収集した事故情報については、「ガスこんろ」「電気ストーブ(ハロゲンヒーター含む)」「石油ストーブ」が関係する事故が多数収集されたほか、製造事業者等からは、製品の欠陥や不具合による事故が多発した「石油給湯器」「太陽熱温水器」「温水洗浄便座」等に関して、拡大被害や人的被害が発生する可能性のある情報が報告されました。

(問い合わせ先)
独立行政法人 製品評価技術基盤機構
生活・福祉技術センター製品安全企画課
電話
06-6942-1113
http://www.jiko.nite.go.jp

◇当四半期において調査が終了した事故情報を含む、平成15年度、平成16年度、平成17年度、平成18年度の製品区分別被害状況、製品区分別事故原因、事故原因別被害状況、製品区分別再発防止措置等の実施状況を別表1から別表16に示しております。ご参照ください。

別表1 製品区分別被害状況

別表2 製品区別事故原因

別表3 事故原因別被害状況

別表4 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表5 製品区分別被害状況

別表6 製品区別事故原因

別表7 事故原因別被害状況

別表8 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表9 製品区分別被害状況

別表10 製品区分別事故原因

別表11 事故原因別被害状況

別表12 製品区分別再発防止措置等の実施状況

別表13 製品区分別被害状況

別表14 製品区分別事故原因

別表15 事故原因別被害状況

別表16 製品区分別再発防止措置等の実施状況

お問い合わせ

独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター  リスク評価広報課
TEL:06-6612-2066  FAX:06-6612-1617
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北1-22-16 地図