項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 79-34-5 |
名称 | 1,1,2,2-テトラクロロエタン (別名:四塩化アセチレン) (再分類) |
物質ID | H26-B-066, - |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成22年度 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2005)) |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性及び自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2005)) |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性 (ICSC (2005)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、アルミニウムは容器として不適当である。鋼は耐久性がある (ホンメル (1991)) との情報がある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P362+P364 P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として、200 mg/kg (環境省リスク評価第8巻 (2010))、250 mg/kg (ATSDR (2008))、319 mg/kg (ATSDR (2008)、ACGIH (7th, 2001))、330 mg/kg (ATSDR (2008))、800 mg/kg (ATSDR (2008))、1,000 mg/kg (CICAD 3 (1998))、250-330 mg/kg (CICAD 3 (1998))、200-800 mg/kg (IRIS TR (2010))、250-800 mg/kg (SIDS (2005)) の9件 (6データ) の報告がある。分類ガイダンスに基づき、最も多くのデータ (4件) が該当する区分4とした。なお、2データは区分3に該当する。新たな情報源 (環境省リスク評価第8巻 (2010)、IRIS TR (2010)、ATSDR (2008)、SIDS (2005)) を追加して区分を見直した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ウサギのLD50値として、3,990-8,200 mg/kg の範囲で複数件の報告 (ATSDR (2008)、SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2001)、CICAD 3 (1998)) に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 |
危険 |
H331 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
ラットのLC50値 (4時間) として、640 ppm (SIDS (2005))、1,000 ppm (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001))、1,200 ppm (IRIS TR (2010)、ATSDR (2008)、SIDS (2005)) との報告に基づき、区分3とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (6,078 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
ウサギの皮膚に本物質の原液0.01 mLを24時間開放適用した結果、皮膚一次刺激指数6 (最大値8) で強い刺激性を示したとの報告がある (SIDS (2005))。また、ウサギを用いた別の試験では、充血、浮腫、重度の水疱形成がみられたとの報告 (ATSDR (2008)) や、紅斑がみられ皮膚一次刺激指数2.6 (最大値8) であることから中等度の刺激性ありとの報告 (IUCLID (2000)) がある。以上の結果から区分2とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
警告 |
H319 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 P280 |
ウサギの眼に本物質の原液0.1 mLを適用した試験において眼刺激性スコアは42.5/110で「刺激性あり」 との報告 (SIDS (2005)) や、モルモットに対する蒸気ばく露で「刺激性あり」との報告 (ACGIH (7th, 2001)、CICAD 3 (1998)、ATSDR (2008)) がある。また、ヒトにおいて刺激性が認められる (ATSDR (2008))。以上の結果から区分2Aとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
警告 |
H341 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
In vivoでは、ラットの優性致死試験で陰性、ラットの骨髄細胞の染色体異常試験で弱陽性 (雌)、陰性 (雄)、マウス (雌雄) の末梢血の小核試験で陽性、マウス肝細胞の不定期DNA合成試験で陽性、陰性、マウス及びラットの肝臓、腎臓、肺、胃のDNA結合試験で陽性である (環境省リスク評価第8巻 (2010)、ATSDR (2008)、SIDS (2005)、NTP DB (Access on September 2014)、IARC 71 (1999))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性、陰性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、染色体異常試験で陰性、姉妹染色分体交換試験で陽性である (環境省リスク評価第8巻 (2010)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1984)、SIDS (2005)、ATSDR (2008)、CICAD 3 (1998)、NTP DB (Access on September 2014))である。以上より、ガイダンスに従い、区分2とした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
IARCでグループ2B (IARC (2014)、ACGIHでA3 (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on August 2014))、EPAでC (EPA IRIS (1987)、IRIS (2010)、HSDB (Access on August 2014))に分類されている。以上より、区分2とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
ラットを用いた吸入経路での生殖毒性試験 (投与群の雄と無処置の雌の交配) において、雄の生殖能、児に影響がみられていない (環境省リスク評価第8巻 (2010)、ATSDR (2008)、SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2001))。しかし、この試験は1用量 (0及び2 ppm) の試験であり、信頼性に乏しい。 ラット、マウスを用いた経口経路 (混餌) での催奇形性試験 (用量設定試験) において、母動物毒性 (体重増加抑制、死亡) がみられる用量で胎児の体重減少、胚吸収の報告がある (環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2005)、NTP (1991))。SIDS (2005) には、限られたデータから発生毒性を正しく評価することはできないとの記載がある。 ラット、マウスを用いた経口経路での反復投与毒性試験において、精巣、精巣上体の重量減少、精巣の萎縮、精子の活動性低下、性周期の異常の報告がある (環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2005)、CICAD 3 (1998))。しかし、体重抑制との関連性の指摘 (NTP TOX 49 (2004)) や、より長期 (78週) のラットとマウスの試験では生殖器官への影響は認められていない (環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2005)、CICAD 3 (1998))。 一方、生殖機能や生殖能力に関するデータがほとんどない。 したがって、データ不足により分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (中枢神経系、肝臓、腎臓)、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) |
危険 警告 |
H370
H335 H336 |
P308+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
本物質は、気道刺激性及び麻酔作用がある (SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (2008)、CICAD 3 (1998))。本物質の主要な影響は、中枢神経系、肝臓、腎臓との記載がある (環境省リスク評価第8巻 (2010)、ACGIH (7th, 2001)、CICAD 3 (1998)、PATTY (6th, 2012))。ヒトにおいては、吸入ばく露で、腹痛、咳、咽頭痛、頭痛、吐き気、嘔吐、眩暈、嗜眠、錯乱、振戦、痙攣、経口摂取では腹痛や吐き気、嘔吐が認められている。また、経路不明ながら、自殺、事故、作業者、ボランティアのばく露などの報告で、混迷、平衡感覚喪失、眠気、痙攣、昏睡、振戦、眩暈、中枢神経系機能低下、意識喪失、協調運動障害、知覚麻痺、傾眠など中枢神経系への影響、肝細胞崩壊、肝変性、肝うっ血、肝壊死、肝脂肪変性、重度の肝障害、黄疸、肝肥大などの肝臓への影響、尿細管損傷など腎臓への影響、肺のうっ血、肺水腫、心外・内膜の出血、食道、胃粘膜のうっ血、死亡が報告されている (環境省リスク評価第8巻 (2010)、ACGIH (7th, 2001)、CICAD 3 (1998)、PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2014)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1984)、SIDS (2005)、ATSDR (2008))。 実験動物では、致死量を超えない濃度のばく露で主要標的臓器は中枢神経系であり、遅延性の麻酔作用様症状及び肝細胞変性 (2週間観察期間の終わりに観察されている) の報告がある (SIDS (2005))。また、マウスの1,091 ppm (7.49 mg/L) 吸入ばく露 (30分) で、反射反応低下、ラットの200 ppm (1.37 mg/L) 吸入ばく露 (6時間) で、自発運動減少 (ACGIH (7th, 2001))、その他、運動失調、衰弱、麻酔作用の報告がある (ATSDR (2008))。 以上より、ヒトにおける中枢神経系、肝臓、腎臓への影響、気道刺激性、麻酔作用を影響とみなし、区分1 (中枢神経系、肝臓、腎臓)、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。なお、肺への影響 (肺のうっ血、肺水腫)は二次的変化とみなし、区分の対象としなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (中枢神経系、肝臓) |
危険 |
H372 |
P260
P264 P270 P314 P501 |
本物質に63-686 mg/m3の濃度で職業ばく露を受けたインドの作業者380名の疫学調査で、中枢神経症状 (振戦、頭痛、めまい)、消化器症状 (食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛) がみられた (ATSDR (2008)、SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2001)、CICAD 3 (1998)、環境省リスク評価第8巻 (2010)) との記述、本物質に10-1,700 mg/m3の濃度でばく露を受けたハンガリーの作業者の疫学調査で、触診と肝機能検査により約半数例が肝炎と診断され、一部は肝機能異常、肝臓の肥大もみられ、また食欲不振、頭痛、胃痛などの症状もみられた (ATSDR (2008)、CICAD 3 (1998)、環境省リスク評価第8巻 (2010))との記述より、中枢神経系、肝臓、消化管が標的臓器と考えられた。ただし、消化器症状については、特定の症状とばく露濃度との間に相関がなく、ばく露中止により早期に消失する (ATSDR (2008)) との記述があり、消化器を特定標的臓器とするには質的に客観的な証拠を欠いているものと考えた。 実験動物ではラット及びマウスに14週間混餌投与した試験において、ラットでは区分2の用量範囲 (20-80 mg/kg/day) で肝臓への影響 (肝細胞空胞化、肝細胞肥大、壊死、色素沈着、血清ALT、SDH (sorbitol dehydrogenase) の上昇) がみられ、マウスでも肝臓相対重量の増加、血清SDHの上昇が80 mg/kg/dayでみられた (IRIS (2010)、ATSDR (2008)、PATTY (6th, 2012)) との記述より、肝臓が標的臓器である。さらに、ラットに3週間混餌投与した試験で、区分2相当用量 (104-208 mg/kg/day (90日換算: 24-48 mg/kg/day相当)) で、肝臓への影響 (肝細胞の肥大、空胞化) に加え、中枢神経症状として嗜眠がみられた (SIDS (2005)、ATSDR (2008))。この他、1濃度のみの試験であるが、ラット15週間吸入ばく露試験でも、560 ppm (3,850 mg/m3: 区分外相当) のばく露で初期に中枢抑制症状がみられた (SIDS (2005)) との記述がある。 以上、ヒト及び実験動物での有害性知見から、区分1 (中枢神経系、肝臓) に分類した。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、20℃での動粘性率は1.11 mm2/sec (計算値: HSDB (Access on August 2014)) であるが、「炭化水素」ではなく、分類の判定基準に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - |
- |
- | - | - |
11 | 水生環境有害性(長期間) | - |
- |
- | - | - |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - |
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