項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 7681-52-9 |
名称 | 次亜塩素酸ナトリウム (有効塩素濃度:6~15%の水溶液) |
物質ID | R02-B-108-MHLW |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 厚生労働省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 2008年度(平成20年度) 2013年度(平成25年度) |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on August 2020)) との情報より、区分に該当しない。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on August 2020)) との情報より、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on August 2020)) との情報より、区分に該当しない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 金属 (Na) を含むが、水溶解度が29.3 g/100 g (0℃) (HSDB (Access on August 2020)) というデータが得られており、水と急激な反応をしないと考えられるため、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | 酸素及びハロゲン元素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 無機化合物であり、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、UNRTDGにおいてUN 1791、クラス8、PG Ⅱ~Ⅲである。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 水溶液 (有効塩素濃度 12.5%) でのラットのLD50: 雄: 5,230 mg/kg (REACH登録情報 (Access on October 2020)) (2) 水溶液 (有効塩素濃度 12.5%) でのラットのLD50: 8,830 mg/kg (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014)、EURAR (2007)) (3) 水溶液 (有効塩素濃度 5.25%) でのラットのLD50: 13,000 mg/kg (EURAR (2007)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (2) 水溶液 (有効塩素濃度 5.25%) でのラットのLD50: > 2,000 mg/kg (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014)、EURAR (2007)) (3) 水溶液 (有効塩素濃度 12.5%) でのウサギのLD50: > 20,000 mg/kg (REACH登録情報 (Access on October 2020)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1) からは区分を特定できず、分類できないとした。なお、(2) よりミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。 【根拠データ】 (1) ラットのLC0 (1時間): > 10.5 mg/L (4時間換算値: > 2.63 mg/L) (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014)、EURAR (2007)) (2) 本物質の吸入ばく露はエアロゾルの場合のみ可能である (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014)、EURAR (2007))。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(5) より、区分1とした。 【根拠データ】 (1) 本物質 (原液) はウサギを用いた皮膚刺激性試験で腐食性を示し、皮膚刺激性インデックス (PII) は5.08であった。なお、水溶液も高濃度では腐食性を示す (EURAR (2007))。 (2) 本物質の5%~10%液は刺激性、10%以上で腐食性を示す (EURAR (2007))。 (3) 本物質のウサギを用いた24時間適用による皮膚刺激性試験で、低濃度 (有効塩素濃度 5.25%まで) では軽度刺激性、有効塩素濃度 12.5~12.7%では中等度から重度の刺激性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (4) 本物質のウサギを用いた皮膚刺激性試験で、有効塩素濃度 0.24~6%までまでの範囲で低濃度では軽度刺激性を示すが、最高濃度では腐食性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (5) 本物質は皮膚と眼に対して、刺激性及び腐食性を有する (GESTIS (Access on August 2020))。 【参考データ等】 (6) EU-CLP分類でSkin Corr. 1B (H314) に分類されている (EU CLP分類 (Access on October 2020))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
【分類根拠】 (1)~(4) より、区分1とした。 【根拠データ】 (1) 本物質は皮膚腐食性 (区分1) に区分されている。 (2) 市販の製品 (有効塩素濃度 12.5%) 及び1/2水希釈液はウサギを用いた眼刺激性試験 (ドレイズ法) で重度の刺激性を示し、最大刺激性スコア (MAS) はそれぞれ60及び49であった (EURAR (2007))。 (3) 本物質は高濃度で、眼に対して腐食性を示す (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (4) 本物質は皮膚と眼に対して、刺激性及び腐食性を有する (GESTIS (Access on August 2020))。 【参考データ等】 (5) EU-CLP分類でEye Dam. 1 (H318) に分類されている (EU CLP分類 (Access on October 2020))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 本物質のOECD TG 406に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法、適用濃度 40%) で、陰性と報告されている (REACH登録情報 (Access on September 2020))。 (2) 本物質を8%含有する試料のモルモットを用いた皮膚感作性試験で感作性反応はみられていない (EURAR (2007)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (3) 本物質と界面活性剤の混合液のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) で感作性はみられていない (EURAR (2007))。 【参考データ等】 (4) 225人の接触皮膚炎患者へのパッチテストで1例のみ、本物質で陽性反応を示した (EURAR (2007))。 (5) 69人の接触皮膚炎患者へのパッチテストで陽性反応はみられていない。その他、20人及び40人のヒトパッチテストの結果でも、明確な結果は得られていない (EURAR (2007)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) in vivoでは、マウス腹腔内又は経口投与の骨髄を用いた小核試験で陰性、マウス経口投与の骨髄を用いた染色体異常試験で陰性、ラット経口投与のDNA損傷試験で陰性の報告がある (EURAR (2007)、NTP TR392 (1992)、Patty (6th, 2012))。 (2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、陽性の結果、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験で陰性、陽性の結果 (EURAR (2007)、NTP TR392 (1992))、姉妹染色分体交換試験で陽性の報告がある (EURAR (2007))。 |
6 | 発がん性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCで本物質を含む次亜塩素酸塩としてグループ3 (IARC 52 (1991)) に分類されている。 (2) 雌雄のラット及びマウスに本物質 (有効塩素濃度14%) をラットは104週間、マウスは103週間飲水投与した発がん性試験において、腫瘍発生率の有意な増加はみられていない (IARC 52(1991))。 (3) 雌マウスに本物質 (有効塩素濃度10%) を経皮適用した発がん性試験において、発がん性はみられていない (IARC 52 (1991))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 本物質のデータはないが、本物質は水溶液中で次亜塩素酸イオンとナトリウムイオンに解離すると考えられる。したがって、次亜塩素酸 (CAS番号 7790-92-3) のデータを基に分類を行った。(1)~(3) より、概ね生殖影響はないと考えられるが、器官形成期のみに投与した発生毒性のデータがないことから、データ不足のため分類できないとした。 【根拠データ】 (1) ラットに次亜塩素酸を強制経口投与した1世代生殖毒性試験において、毒性の臨床徴候、血液学的変化、体重、精子数、精子運動性、精子形態、生殖器官の病理組織学的病変は認められず、受胎能、胎児生存率、同腹児数、胎児体重、開眼日、膣開口日に用量依存性の影響はみられていない (EURAR (2007)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (2) 雌ラットに次亜塩素酸を交配前2.5ヵ月から妊娠期間中に飲水投与した試験において、母動物毒性、発生毒性はみられていない (EURAR (2007)、AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (3) EURAR (2007) では、本物質のデータはない。しかし、次亜塩素酸や塩素を用いた動物試験結果について、データは限られているが、次亜塩素酸ナトリウムは次世代の発生または受胎能に有害な影響を及ぼすことを示唆する証拠はないという結論を導くことが可能と報告されている。同様に、塩素処理された飲料水を摂取している集団に関する疫学研究からも、そのような証拠は得られていないとしている (EURAR (2007))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性) |
警告 |
H335 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分3 (気道刺激性) とした。消化器系への影響は本物質の刺激性によるものと考えられるため、採用しなかった。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1) 本物質を含む薬剤にばく露されたヒトで、眼及び上気道刺激がみられた (EURAR (2007))。 (2) 本物質を含む少量の塩素系漂白剤の誤飲は食道の炎症を引き起こす可能性があり、高濃度では上気道に重篤な損傷を引き起こし死に至ることがある (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 【参考データ等】 (3) 本物質から発生する塩素ガスによって喉に火傷や咳を引き起こす。高濃度ばく露は気道浮腫や閉塞性気管支炎につながる可能性があり、重篤な場合には非心臓性肺水腫が発生する可能性がある (IPCS PIM 495 (1998))。 (4) 本物質を含む漂白剤を誤飲した66歳の女性 (誤飲量不明) が4.5時間後に心停止で死亡し、剖検では食道及び胃の粘膜びらん、食道胃接合部の穿孔、隣接する軟部組織の広範な壊死を認めた (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014))。 (5) 本物質を誤飲すると吐き気、嘔吐を伴う胃腸の炎症がみられ、大量の摂取の場合では、胃の腐食性損傷、高塩素血症性アシドーシスを伴う高ナトリウム血症がみられる (IPCS PIM 495 (1998))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
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- | - | 【分類根拠】 (1)、(2) より次亜塩素酸ナトリウムの経口及び経皮経路の反復投与毒性は低いと考えられるが、吸入ばく露による呼吸器への影響が不明であるため、分類できないとした。情報源の情報を見直し、旧分類から分類結果を変更した。 【参考データ等】 (1) 本物質 (有効塩素濃度14%) を用いた飲水投与試験では、ラット、マウスに90日間及び2年間投与した場合も摂水量低下に伴うものと考えられる体重増加抑制がみられたのみである (EURAR (2007)、SIAR (2006))。 (2) マウスに本物質の水溶液を51週間 (週2回) 経皮適用した試験で、投与に関連した影響はみられなかった (AICIS (旧NICNAS) IMAP (2014)、EURAR (2007)、SIAR (2006))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
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- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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