政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 142-04-1
名称 塩酸アニリン
物質ID R03-C-009-MHLW
分類実施年度 令和3年度(2021年度)
分類実施者 厚生労働省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2016年度(平成28年度)   2006年度(平成18年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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2 可燃性ガス -
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3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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- - -
5 高圧ガス -
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- - -
6 引火性液体 -
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- - -
7 可燃性固体 -
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- - -
8 自己反応性化学品 -
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- - -
9 自然発火性液体 -
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10 自然発火性固体 -
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11 自己発熱性化学品 -
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12 水反応可燃性化学品 -
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13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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15 有機過酸化物 -
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- - -
16 金属腐食性化学品 -
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- - -
17 鈍性化爆発物 -
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- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
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- - -
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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- - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 -
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- - -
4 呼吸器感作性 -
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- - -
4 皮膚感作性 -
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- - -
5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(6)より、区分1Bとした。旧分類からIARCの分類が変更されたため、発がん性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)国外の分類機関による既存分類について、IARCは(2)~(6)のデータを踏まえて従来のグループ3(IARC (1987))からグループ2Aに変更した(IARC 127 (2021))。
(2)ラットを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、3,000~6,000 ppmで雄に脾臓や体腔内臓器の線維肉腫又は肉腫(非特定)及び血管肉腫の発生増加がみられた。また、雄に副腎の褐色細胞腫、雌に脾臓や体腔内臓器の線維肉腫又は肉腫(非特定)の増加傾向がみられたとの報告がある(IARC 127 (2021)、NITE初期リスク評価書 (2007)、AICIS IMAP (2013)、EU RAR (2004)、IRIS (1990)、NTP TR130 (1978))。
(3)ラットを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、10~100 mg/kg/dayで雄に脾臓(間質性肉腫、血管肉腫)、精巣鞘膜中皮腫(30 mg/kg/dayのみ)の発生増加がみられた。なお、雌では腫瘍の発生増加がみられなかったとの報告がある(IARC 127 (2021)、NITE初期リスク評価書 (2007)、AICIS IMAP (2013)、EU RAR (2004)、IRIS (1990))。
(4)マウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、6,000~12,000 ppmで腫瘍の発生増加はみられなかったとの報告がある(IARC 127 (2021)、NITE初期リスク評価書 (2007)、AICIS IMAP (2013)、EU RAR (2004)、IRIS (1990)、NTP TR130 (1978))。
(5)本物質は生体内において塩基性化合物のアニリン(CAS番号 62-53-3)との間でpH依存性の酸-塩基平衡が成立する。したがって、発がん危険性の分類はアニリンと本物質の双方に適用できる(IARC 127 (2021))。
(6)IARCはアニリンと本物質の発がん性に関して、ヒトの証拠は不十分であるが、実験動物での証拠は十分であり、さらに機序的にヒトに対して発がん性のある芳香族アミンのクラスに属することから、グループ2Aとした(IARC 127 (2021))。

【参考データ等】
(7)アニリン(CAS番号 62-53-3)は機序的に、芳香族アミンのクラスに属し、このクラスの複数の物質(4-アミノビフェニル(p-フェニルアニリン)、2-ナフチルアミン、o-トルイジン(o-メチルアニリン)等)はグループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類されている(IARC 127 (2021))。
(8)アニリン(CAS番号 62-53-3)のヒトの発がん性に疫学研究として、コホート研究や症例対照研究で膀胱がんの誘発を懸念する報告はあるが、いずれも本物質単独ばく露ではなく、o-トルイジン等、他の膀胱がん誘発物質との共ばく露下における研究報告に限られる(IARC 127 (2021)、DFG MAK (2018)、NITE初期リスク評価書 (2007)、EU RAR (2004)、IRIS (1990))。
7 生殖毒性 -
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8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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10 誤えん有害性 -
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環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) -
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11 水生環境有害性 長期(慢性) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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